年賀状の添え書きで、「ご自愛ください。」という言葉を見かける、もしくは使っていることはありませんか。
普段あまり使わない言葉ですが、正しい意味や使い方をご存知でしょうか。
自愛の「自」は自分の身体を指し、「愛」はいとおしむ。という意味です。
つまり自愛は病気などしないように、自分の体を愛おしむということです。
「ご自愛ください」という言葉には、「どうかご自身の体を大切になさってください」といった、相手を思いやる意味が込められています。
ではこの言葉、上司や取引先など目上の方に使用しても良いものなのでしょうか。
結論から言うと、全く問題ありません。
ご自愛の「ご」は尊敬表現なのできちんとした尊敬語になっています。
もちろん部下など目下の方に使用しても問題ありませんよ。
時々私も会社の上司にあたる方から、「ご自愛ください」という添え書きの年賀状をいただくことがあります
目上の方からこのような言葉をいただいた時には、恐縮するというのがマナーのようです。
ちなみに、「お身体をご自愛ください」という文言を時々見かけますが、これは間違いです。
自愛に身体の意味が含まれるので「頭痛が痛い」と同じような「重複」になってしまいます。
また、「ご自愛ください」は「今後も健康でいてください」という意味で使われています。
なので、入院中や療養中など体調を崩している方に使用するのは不適切ですので、注意してくださいね。
年賀状で使う「ご自愛ください」にはどんな意味がある?
「ご自愛ください」という言葉は、
- 体調が崩れやすい季節の変わり目
- 多忙で休む暇もない状況を知ったとき
では年賀状で使うときには、どのような意味合いを持つのでしょうか。
年賀状での「ご自愛ください」は次のような使い方があります。
- 「寒さの厳しい季節、風邪をひかないようどうぞご自愛ください。」
- 「無理をされませんように、ご自愛ください。」
なので「寒いので体調に気を付けてほしい」という冬の体調不良を気遣う他に
「この一年を健やかに過ごして欲しい」
という、相手の身体を思いやる意味合いがあります。
年賀状の最後の締めの言葉として使うことで、年賀状がとても丁寧で印象の良いものになります。
受け取る側からしても嬉しいですよね。
ご自愛を年上の人に使うのは非常識?誰に使うべき言葉なの?
「ご自愛ください」という表現は、相手の健康を気遣う言葉なので、年齢や性別を問わず使える丁寧な表現です。
なので、目上の方に使用することは全く問題ありません。
ご自愛が尊敬語にあたるため、むしろ親しい友人や年下の人よりも
- 会社の上司
- 取引先
- 年配の親類の方
なお、ご自愛の前置きに添えるフレーズとして、「どうか」や「くれぐれも」を使うとより丁寧な印象となりますよ。
使い方としては、「どうかご自愛ください」や「くれぐれもご自愛ください」といった形になります。
年賀状で「ご自愛ください」って目上の人に使うのは非常識?まとめ
「ご自愛ください」は普段使用するフレーズではありませんが、手紙やメールで目上の方へのご挨拶の際に、締めの一言としてとても使いやすい言葉です。
この一言を添えるだけで印象がぐっと良くなりますので、ぜひ活用してみてくださいね。