引っ越しそばはいつ食べるの?本来はどんな意味から始まった風習なの?

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引っ越しそばと聞くとどんな風景が思い浮かびますか?

私の中では、引っ越しをした家族が引っ越しをした当日に新居で食べるそば、というイメージです。

要するに、引っ越しした当事者が食べるということなわけですが。

現代ではそのような風習となっていますが、昔は引っ越してきた人がご近所にそばを挨拶代わりに配ったのが始まりなのです。

今でも引っ越しをするとタオルなどに熨斗をつけて配りますが、そばを配る人はあまりいないですよね。

乾麺であれば包装して配ることは可能ですが、アレルギーの問題などもあるので安易にそばを配るのも怖いです。

そんなこともあり、実際には引っ越しそばは「引っ越し先の近所に配るためのもの」だったので、いつ食べるという由来自体存在しないのです。

なんとなく、引っ越し=そばという図式から、引っ越しした日に食べるというところだけが伝えられてきたのかもしれません。

ですから、好きな時に食べればいいのですが、だいたいの人が昼休憩にコンビニで買ってきたり、近所の蕎麦屋に食べに行ってしまったり。

とにかく手間をかけずにささっと食べることが多いようです。

または引っ越しそばは意識しつつ、麺ならいいんじゃない?みたいな感じでラーメン屋に行ったり。

実際蕎麦屋よりラーメン屋の方が多いですから・・・

引っ越しそばの誤解とは?引っ越しそばの本来の意味を解説

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引っ越しそばは今と昔でだいぶ変わってきました。

近所への挨拶として配っていたそばを、いつの間にか引っ越し当日に自分が食べるという風に誤解されて伝わったようです。

確かに「まさかそばを近所に配るなんて!」ってなりますよね。

しかも乾麺じゃなくて、茹でたざるそばを配るわけですから、今の人がきいたら「まさか…」となります。

なぜ引っ越しの挨拶にそばを配るようになったのか?については「細く長くよろしくお願いします」という意味が込められているそうです。

そういう話を聞いて考えてしまうのは、ゆでたそばを配りに行って留守だったらどうするんだろう?冷蔵庫もないし、腐ってしまうのでは?

また、配りに行ったらもうご飯済ませた後だったとか・・・なんてこともありそうな予感。

茹でたそばを持って行った先が留守だった場合の「そば切手」とは?!

安心してください、やっぱり次の手が考えられていました。

「そば切手」というものが存在しています。

要するに食券みたいなものですね。

そば切手を蕎麦屋にもっていけば好きな時にそばが食べられるというわけです。

これなら安心して受け取れますね。

そこまでしてもそば配ることには大事な意味があったのでしょうね。

ご近所付き合いは大切ですから・・・


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引っ越しそばは地域でこんなにも認識が違う!まさかの「引っ越しうどん」も!?

今まで書いた話は関東での話ですが、全国的にみると地域ごとで様々な認識があるようです。

私も関東の人間なので、他の地域の引っ越しそばの話、とても興味があります。

さっそく調査してみました。

さほどたくさんはありませんでしたが、個人的に「え!?」と思ったものを2つご紹介します。

地域で違う?!引っ越しそば~香川県の引っ越しうどん~

香川県といえば讃岐うどんですよね。

毎日うどんを食べているというくらいですから、当然引っ越しだってそばじゃなくてうどんです。

ただ引っ越しうどんだからってびっくりしたわけじゃありませんよ。

引っ越しした当日、新居のお風呂で年長者から順番にうどんを食べるのだそうです。

「お風呂でうどんを食べる」のです!

長寿を願ってらしいですが、なんとなく消化不良になりそうな気がしてきました・・・

特に高齢者の方は危険ではないのかなぁと。

地域で違う?!引っ越しそば~愛知県の便所開き~

愛知県では、年をとっても自分の足でトイレにいけますようにという長寿祈願で便所開きをしているそうです。

まだ未使用のトイレに親戚や近所の人を呼んで、トイレの神様に挨拶をしてお茶とお菓子をふるまう風習なのですが。

ある地域では、便所開きと引っ越しそばを合体させて、トイレで引っ越しそばを食べるようになったとか・・・

未使用だし、今は水洗トイレですから匂いもないので汚いとかはないですが、なぜ合体させたのか・・・という気持ちもあります。

引っ越しそばをトイレで食べる!?トイレなのはちゃんと理由がある!

引越しそばやうどんをトイレで食べる「便所開き」。

なぜトイレで?と疑問に思う人がほとんどだと思います。

理由は昔の家事情に関係があります。

どの家もトイレは離れたところにあり、冬は特に寒いんです。

冬の夜トイレに行った高齢者が脳卒中で倒れることが多かったそうです。

寒さが悪いので新築したり改築したりしたら、新しいトイレでうどんを食べて体を温めて「病気予防」と「長寿」を祈る習慣が始まったそうです。

もう今では家の中にありますし、家の中の寒暖差もほぼないように設計されています。

それでも風習が残っている…と思いきやそうでもないようです。

実は、この「引越しそば・うどんをトイレで食べる」風習を知っているかというアンケートがありました。

愛知、岐阜、三重など地元の方向けで年代もばらばらの男女100人にとったアンケートでした。

この面白い風習を知っている人はたったの13%。

大半の87%が知らないという結果になったんです。

しかも若い人が知らないと答えるのはそうかとなりますが、高齢の方でも知らない人は多かったです。

インパクトの大きな風習なだけに噂として残っても、実行する人したことある人は少ないようです。

日本にはいろんな面白い風習がありますので、四季折々や行事ごとにまつわる風習を調べてみると面白いかも知れませんね。

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引っ越しそばはいつ食べる?のまとめ

引っ越しそばというものは、実は

「昔はご近所への挨拶で配っていたのが、今では引っ越しした人が食べるものという風習にかわってきた」

という驚きの事実がわかりました。

そばを配るという風習自体がなくなってからも、「引っ越しそば」という言葉だけがずっと生きていて。

そして、引っ越しをした本人が食べるものと誤解されて、現代まできたという感じですかね。

「細く長い付き合いをよろしくお願いします」という意味で配られた引っ越しそばなわけですが。

引っ越したら新居でそばを食べるもの、と特に理由も知らずに実行している人は多いと思います。

こういうことを知ると、流行って簡単に作れてしまいそうと感じてしまいます。

バレンタインだってハロウインだってそうだし『この日に〇〇するのが常識!』と誰か有名人が発信すればあっという間に広まりそうですね。

今はSNSがありますから・・・面白い世の中です。