日本の国技である相撲は、伝統や格式を重んじる競技です。
日本独自の歴史がある競技なので、その分普通の人にはあまり知られていない部分がおおいですよね。
私も小さい頃、夕方おばあちゃんが中継を楽しそうに見ていたのを覚えていますが、実際に自分で見ても「?」な点が沢山あります。
今回注目したのは、“のぼり”です。
こののぼりは、年に六回全国各地で開催される大相撲の本場所の際に、会場の入り口に立っているカラフルな旗のようなもののことです。
相撲をあまり知らない私のようなタイプの人でも、テレビなどで一度は見かけたことがあると思います。
とっても色とりどりで、見ているだけで元気がでてくる気がしますよね。
この“のぼり”には、横綱や大関の名前が書いてあります。
それぞれの力士を支援するスポンサーから、『縁起かつぎ』として贈られるものなのです。
相撲ののぼりは、別名“興行のぼり”とも呼ばれていて、サイズは「幅70cm×高さ540cm」のとっても大きいものです。
一般的なのぼりのサイズが「幅60cm×高さ180cm」ほどなので、それと比べると3倍ほどのとっても大きなサイズというのがわかりますよね!
大相撲ののぼりにはルールがあった?!知る人ぞ知る謎のルールとは?
では、この“のぼり”を作るには、何かルールはあるのでしょうか?
のぼりを作る際のルールは?
上記の通り、相撲のぼりはサイズが特殊というルールがあります。
このサイズのルール以外にも、相撲のぼりには独自のルールがあるんです。
大切にされているルールは色についてです。
カラフルな色が特徴の相撲のぼりですが、その配色にもルールが存在します。
- 書かれている力士の名前は黒以外
- スポンサーの名前は赤以外の色を利用する
力士の名前のついては“黒星がつかないように”という意味が。
スポンサーの名前については“スポンサー企業が赤字にならないように”という意味から、この色のルールが決められているそうです。
また、力士の名前がやや右上に向いているものがありますが、これは“力士の成績が右肩上がりになるように”という意味からなんですね。
のしの部分に茶色や水色を使わない理由は、“勝負に茶々をいれたり水を差したりしないように”という意味がこめられているそうです。
本当に相撲という競技は、「縁起を重んじている競技なんだなぁ」ということが良くわかりますよね。
大相撲ののぼりには他にはどんなルールが存在するの?
色の配色や書き方以外にも、相撲のぼりにはルールが存在します。
その一つとして、“会場周辺に相撲のぼりを立てられるのは一人(一部屋)一本限り”というルールがあります。
これは、安全面等を考慮してのルールなのですが、のぼりを立てる力士は、その部屋を代表する力士ということになります。
なので、その力士にとっては“勲章”となりますよね。
また、この相撲のぼりは“縁起物”として贈られるものですので、毎回一場所ごとに新品に替わるというルールも存在します。
毎回新しいものにするというのは、なんだかちょっと勿体ない気がしてしまいますよね。
相撲ののぼりの値段ってなんだか高そう!作るところも決まってるの?
相撲のぼりを作っているのは、日本相撲協会が承認した業者のみとなっています。
誰でも好きに作っても良いというものではないという所に、さらに特別感を感じますよね。
「そんな特別な相撲のぼり。さぞかしお高いのでは・・・」と思いがちですが、相場としては一枚数万円で作れるそうです!
高いと思うかお手頃と思うかは人それぞれですが、一枚一枚「刷毛染め(はけぞめ)」という手作業で仕上げる、とても手の込んだものになりますので、そのくらいの値段で買えるのは私は少し驚きでした。
一枚作るのに最低三週間かかるものなので、ちょっとお手頃かなと思ってしまいました。
業者さん曰く、「個人で楽しむ分には、ひいきの関取名で作る事が可能」とのこと。
そうです!個人でものぼりが作れてしまうんです!!
もしかして、「熱心な相撲ファンの中には、個人で作って家に飾っている人もいるのかな~」と思ったのですが、その業者さんには今まで個人での注文は一度もなかったそうです。
確かに、一つ五メートル以上の背の高さがありますので、自宅の中に飾るには天井の高さが難しいですよね。
かといって、自宅の庭にのぼりを立てていては、何かのお店屋さんかと思ってしまいます(笑)
やはり相撲のぼりは、本場所の会場で見るのが1番!ということですね。
相撲ののぼりの意味は?のまとめ
相撲ののぼりの意味について詳しく見てきました。
相撲と言えば、力士同士が力や技でぶつかり合う取り組みが魅力的ですが、こまかい点に目を向けてみると、その細かい歴史やルールが面白いんです。
今回ののぼりについてはもちろん、行司の掛け声や座布団投げなど、色々な注目点があります。
もし大相撲を観戦する機会があれば、是非その細かい点にも注目して、相撲を楽しんでみてくださいね。