あなたの子どもは、どんな子でしょう?
「暴れん坊」
「やんちゃ」
「甘えたがり」
と、子供の性格は個人個人でみんんあ違って、本当に多種多様ですよね。
その中にはもちろん「優しい」という性格の子もいます。
「おもちゃや遊具が人数分無いときに、他の子へ譲ってあげる」、そんな子供のことです。
「順番に使いながら、お友達と一緒に遊ばないの?」と、理由を聞くと
「取り合いになって争うのが嫌」
「取り合いになって喧嘩になるくらいなら僕が我慢する」
と答えるような、優しい子です。
しかし、これは優しさでもあり、一方では「臆病」ともいえますよね。
その優しさが仇になってくると
- 他の友達からイヤなことをされても「イヤだ」と言えない
- イヤと言ったら喧嘩になる。それの方がイヤだから
そして、それを心配した教育ママさんは、
「わが子がいじめられないように、徹底的に強い子に育つように」
と心を鬼にして、ガミガミ「怒る」「叱る」というようにしつけるようになっていくんです。
でもいつの間に、世の中は「子どもに強さを求める」といった方向になってしまったのでしょうか?
「弱いこと」や「引っ込み思案であること」が、そんなに悪いことなのでしょうか?
私は、どうしてもそうは思えないんです。
そんな悩めるママさんに、「優しい子はダメじゃないんだよ」ということを一緒に見ていきたいと思います。
子供の優しさは短所にして長所!
「争いはイヤだ」というのは、一般的には「気が弱い」という子が多いのは事実ですが、「優しい」という見方もできますよね。
そんな子供に対して、言ってはいけないママさんの言動は、
「なんであんたは何も言えないの!」
「うじうじしてないでもっと強くなりなさい!」
と、叱咤激励(しったげきれい)することです。
こどもは責められると、「自分はダメな子なんだ…」と思ってしまうのです。
子供の短所は長所にもなる
短所は長所です。
そこは「あなたは優しい子だね~」と褒めることです。
また、他の子どもの前でも「我が子の優しさ」をなるべく伝えるようにしましょう。
子供にとっては、その積み重ねがほんの少しずつでも「自信」につながっていくんですね。
「あなたは優しいね」と言ってあげてください。
子どもはまだまだ未発達です、何度でも変われます。
すぐには変わらないかも知れませんが、少しづつ変わっていきます。
「思い続ければ変わるんだ」
「やり続ければ変わるんだ」
そして、思うこととやることが一致した時に大きなパワーになるのです。
自分が嫌なときにはイヤと言ってもいい
それでも、「イヤな時はイヤと言っていいんだよ」と声をかけあげましょう。
そして、ちょっとでも良いから「イヤだ」と自分の気持ちを言えた時には、子供のことをうんと褒めてあげてください。
そうした時のママさんの喜んだ笑顔やちょっとした励ましは、必ず子どもが変わっていくパワーになります。
「ちゃんと言えるじゃん、うまく怒れたじゃん偉い!」と声を掛けてあげてほしいのです。
そうして、自分の要求の正しい出し方を学ばせていってあげてください。時間はかかりますが、頑張ってくださいね。
子供が他の子供に叩かれた!やられたらやり返せ?
やられたらやり返してもいいんだ」とか「やられたら倍返しだ」という言葉をよく耳にし、実際に子供に対してもそう言うママさんもいらっしゃいます。
しかし、これでは「暴力の連鎖」に繋がるだけで、何の解決にもなりません。
子ども同士の喧嘩といっても、時には大ケガに繋がることもあります。
手を出すことをママさんが助長するのはおすすめしません。ではどうすればいいのでしょうか。
子どもの学習の機会として見守る
子ども自身、叩かれたらどんなに痛いのか、どんな気持ちになるのか。
また、叩く友だちもいるのだということを経験できますね。
これから、大人になっていくまでには
- 嬉しいこと
- 楽しいこと
- 悲しいこと
- 辛いこと
- 悔しいこと
思わず、友だちに手を出してしまいそうな事だってあるかもしれません。
そんなとき、「何があっても、叩くことはいけないことだよ」と、小さいときから教えておけば、それは自分の軸となるはずです。
大人になってからも、その習慣や考え方は変わらないでしょう。
親にできることは、
「子どもが経験したこと」
「そのときに感じた気持ちをしっかりと受けとめること」
です。
「そっか、それは悲しかったね…だけどやり返さないでがんばったね偉い!」と勇気づけてあげて、暖かく見守ってあげてくださいね。
言葉でしっかり伝える練習をする
叩かれたときに、どうずればいいのか。
子ども自身に、具体的に伝えておくことも必要です。
叩かれても相手と同じ土俵にはあがらずに、はっきりと「イヤだ」「やめてよ」と言えばいいことを伝えましょう。
その「イヤだ」という声が弱々しい声だと、相手に伝わりにくい場合もありますよね。
なので「大きな声で、真剣な顔をして言う」といった練習をするのもいいでしょう。
叩く以外の対応方法を知って、自立していけるよう、必要な手助けをしてあげてくださいね。
子どもの個性や判断を大切にしてあげましょう
「やめて」「イヤだ」と強く言えないような、優しい穏やかな性格の子どももいます。
イヤなことをされたら、「イヤ」とはっきり言う勇気だとか、イヤなことをされても許してあげる勇気の大切さを伝えたら、あとは子どもに任せましょう。
心がいっぱいになって泣きながら「やめて!」と大きな声で言うかもしれません。
やり返すことがあるかもしれません。
それでも、あとでいっしょに遊んでいるかもしれませんよ。
親としては、内心穏やかではないこともあるかもしれませんが、成長のプロセスとして見守ってくださいね。
優しすぎる子どもはいじめられやすい?自分の身を守るにはどう教えればいい?
優しすぎる子どもはいじめられやすい?自分の身を守るにはどう教えればいい?
優しすぎる子は、相手に強く出られると断れなかったり、我慢してしまったりする時があります。
それが何回も繰り返されると相手の態度がどんどん強くエスカレートし、いじめにつながってしまう危険があります。
優しいというのはとても素晴らしい長所であるのに、優しすぎるのが原因でいじめられるのは辛く悲しいことです。
ここでは、優しすぎる子がいじめられないように自分の身を守る方法を3つご紹介します。
優しすぎる子自分の身を守る方法①「イヤ」「やめて」をはっきり主張する
上でもお伝えしたように、相手に嫌なことをされたら「イヤ」「やめて」と主張することが大切です。
こちらが嫌な気持ちになっているとはっきり意思表示することで、相手も
「これはやってはいけないことだったのだ」
と気が付くきっかけにもなります。
もし自分で言えない子供の場合は、親が子どもの気持ちを代弁して、相手に伝えてみるのもよいでしょう。
優しすぎる子自分の身を守る方法②どこまでなら許せるかの線引きを決める
相手の態度がここまでなら許せるという線引きを、子ども自身の中に作ることをおすすめします。
「遊びを断られるのはいいけど、無視されるのはイヤだ」
「鉛筆を貸すのはいいけど、毎回貸しても返さないのは頭にくる」
このように線引きをしておくことで、これ以上のことをされたら友達じゃないと判断することができます。
優しい気持ちで「友達だから許そう」と思いがちな子も、自分を傷つけるようなことをする人は友達じゃないと思えるようになるでしょう。
優しすぎる子自分の身を守る方法③自分の得意なことを見つけて自信を持つ
- 勉強
- 運動
- 音楽
- プログラミング
クラスの中で特別サッカーが上手だったり、勉強がよくできたりする子は、一目置かれやすい存在です。
自分に自信を持つことができれば、嫌なこともはっきり「イヤ」と主張できるようになるはずです。
親ができることは、子どもが自信を持てるようにたくさん褒めてあげるとよいでしょう。
優しい子は損をするかもと心配なことのまとめ
子供は褒めて伸びるんです。
また褒められたいと思って、そうして次も頑張るんです。
八つ当たりで子供に怒鳴り散らかしたら、それを子供が吸収します。
そして、「怒鳴り散らす」ということを覚えた子供は、外で実践します。
そんなことにならないよう気を付けましょう。
子は親の鏡ということですね。