耳垢がごっそり取れると汚いといえば汚いけど、なんとも爽快な気分になりますよね。
大きな塊で取れるとより気分がいいと言いますか・・・
それだけ取れるということは耳垢がたまっていた証拠でもあるのですけどね。
耳垢というのは、カサカサタイプの「乾性耳垢」とベトベトタイプの「湿性耳垢」の2種類あります。
これは遺伝的なもので自分個人ではどうにもなりません。
日本人の7割がカサカサタイプらしいけれど、私の周りには結構ベトベトタイプもいます。
カサカサタイプだと耳垢も粉っぽいので塊で取れることはほぼないですね。
ということは、オイルで湿らせれば取れやすくなるというわけです。
耳の中にオイルなどを入れてから、ぐるっと掃除すると粉っぽい耳垢がくっついて取れます。
耳掃除って綿棒よりもスプーンみたいな形状の耳かきのほうが気持ちがいいのは認めます。
すくって取れるってのもあると思うけれど・・・
だけど、耳鼻咽頭科の先生としては綿棒をお勧めしています。
耳かきだと強く耳の壁をこすってしまって、場合によっては出血してしまいます。
私も経験があるけど、出血してかさぶたになると、次の耳かきでそこの部分が引っかかってしまいます。
なので、耳垢だと思って強くかいたら、かさぶたが取れてしまってまた出血の繰り返しです。
また、毎日の耳掃除もよくないと言われています。
考えるとそんなに耳の中って汚れないですよね。
耳垢の成分は古くなって剥がれ落ちた皮膚や脂、ほこりがくっついたものですから。
みなさん汚れ取りというより、気持ちがいいから掃除しているという人が一定数いるはずです。
その気持ち、よくわかります。
でも我慢して頻度を下げてください。
正しい耳掃除の頻度は多くても月2回程度だそうです。
耳鼻咽頭科で定期的に掃除してもらう場合は数カ月に1度でよいそうで、思ったより汚れってたまらないものですね。
あと、耳掃除をするとき、どこまで耳かきを入れるか悩みますよね。
痛くなるぎりぎりまで挑戦!などやっているのは私だけかもしれないけど、それもまたNG行為です。
耳穴の入り口から1cmくらいまででいいそうだから、大幅にオーバーしていました。
たまに耳掃除しすぎて痛くなったりして、菌が入ると炎症を起こすそうなので気を付けましょう。
耳掃除用のオイルでおすすめは?正しいお手入れの仕方も!
耳掃除用におすすめのオイルは「オリーブオイル」です。
他にはベビーオイルとかグリセリンなども家にあるようでしたら使えますよ。
耳に入れるものだから、できるだけ自然のものの方が安心ですよね。
やり方としては、オリーブオイルを人の体温と同じ温度に温めます(37度くらい)。
それをスポイトで吸って1滴耳の中に垂らします。
耳壁をつたうように垂らすといいでしょう。
それを1日に2、3回間を開けて垂らします。
少しずつ耳垢にしみ込ませるためです。
耳垢が湿ったかな?というタイミングで綿棒で掃除します。
もし耳掃除をやってくれる人がいれば、耳かきなどでそっとすくってもらうのもいいですね。
やっぱり自分で自分の耳掃除となると、中がまったく見えないので適当にこすりまくってしまうし、綿棒でそっとぬぐうのがいいかもしれません。
耳の中にオリーブオイルを入れるのは怖い、という人は綿棒をオリーブオイルで湿らせてぬぐうだけでもカサカサの耳垢がくっつくので、普通に掃除するよりはとれます。
ただ、耳の中に傷があったり炎症していたりする場合は、オリーブオイルを入れるのは控えましょう。
傷が悪化する可能性がありますので・・・
耳垢を押し込んでしまった時の対処法は?自分で取っていい?
耳垢を掃除しようと綿棒を突っ込んでいたら、よけいに奥に入ってしまったということもありますよね。
なんとなく深追いしてしまいがちだけど、危険なのでやめておきましょう。
耳鼻咽喉科では耳掃除だけのために受診するのもまったく問題ないですよ。
だから、何か症状があるというわけじゃなくても「耳掃除お願いします」と行けばいいです。
個人で掃除するとなると綿棒か耳かきしかないけど、耳鼻咽喉科に行けば掃除道具がいくつもありますよ。
耳垢をつかむペンチのようなものとか、吸引する道具とか色々揃ってます。
耳の中を洗浄する道具などもあるから、いざとなれば洗ってもらうのもいいかもしれませんね。
あまり好んで見る人はいないかもしれないけど、YOUTUBEに耳鼻咽喉科で行っている耳掃除動画がたくさんあります。
人の耳垢をみるのはあまり気持ちのいいものではないと思う人も多いでしょうが。
でも、とてつもなく大量の耳垢をためた人が、ごっそりと取られていく様子はなんかスッキリします(笑)
耳の穴と同じサイズの耳垢の塊と格闘する先生を心の中で「がんばれ!あと少し!」と応援したりしています。
この動画を観れば、どんな風に掃除をされるのかわかるので参考になるかもしれませんよ。
耳垢を自然に出す方法はないの?日常生活の工夫で出やすくなるって本当?
特に小さい子どもの場合、家で子どもの耳掃除をするのってちょっと怖いですよね。
耳の穴も小さいのでどこまで綿棒を入れたらよいのかわからないし。
それに、子どもが動いてうっかり深く入ってしまいそうで、私はなかなか子どもの耳掃除ができませんでした。
かといって耳掃除のためだけに混んでいる耳鼻科に行くのも億劫だった思い出があります。
小さいお子さんに限らず、耳掃除や耳鼻科に行かなくても耳垢が自然に取れていくような方法があれば楽ですよね。
耳垢は自然に外に出てくるって本当?
実は、耳垢は何もしなくても外に出される仕組みになっています。
耳の中には、外耳道(がいじどう)という通路があり、そこには異物を排除する働きのある腺毛(せんもう)が生えています。
なので、耳の奥で作られた耳垢は、外耳道の腺毛の働きにより少しずつ外へ出されていくのです。
例えば鼓膜付近でできた血の塊が数ヶ月後外に出ていく、くらいのスピードで排出されていきます。
耳垢が出やすくなる方法ないの?
耳垢は何もしなくても自然に出てくるとは言え、もう少し出やすくならないものか、と思う人もいるでしょう。
その場合は、あごをよく動かすという方法があります。
耳垢は、食事したりだとか、あくびしたりと「あごを動かす」ごとに、外に出ていくようになっています。
なので、早く耳垢が出てきて欲しいときには、日頃から意識してあごをよく動かすようにするとよいでしょう。
耳垢がカチカチになって出てこない!耳鼻科に行けば取ってもらえるの?
耳垢がカチカチに固まってしまったような状態には病名があってり、「耳垢栓塞」といいます。
耳垢が固まって栓のようになり、耳の穴が塞がってしまっているのですね。
耳垢栓塞になると、耳の聞こえが悪くなってしまったり、耳がなんだか詰まったみたいな違和感があったりします。
自分では気づかないうちに耳垢栓塞になっている場合もあります。
特に言葉では伝えられない赤ちゃんは。
いつもより機嫌が悪かったり耳をよく触っていたりといった様子があったら、「耳に何かあるのかな?」と疑ってみてもよいでしょう。
耳垢栓塞の治療方法は?
耳垢栓塞は耳鼻科で治療してもらうことをおすすめします。
自分で何とかしようとすると、耳の中が傷ついてしまったり、耳垢をさらに奥に押し込んでしまったりする可能性があって危険です。
なので、耳鼻科を受診して治療を受けた方が安全に治すことができます。
耳鼻科の治療では、耳垢を取り除く治療を行います。
細い掃除機みたいな吸引機やピンセットを使って取り除きます。
すごく固くなってしまって簡単には取り出せない場合は、耳垢水という薬を使います。
耳垢水を耳に垂らして、耳垢を柔らかくしてから器具を使って取っていくのです。
この耳垢水を使う治療の場合は、数日間かけて少しずつ行っていくこともあります。
耳垢をごっそり取る方法のまとめ
耳掃除ってなんか気持ちがよくて毎日しちゃったりしますよね。
でも、それはNG行動ですよ。
多くても月2回まで我慢しましょう。
耳垢がうまく取れないという人は、オリーブオイルを垂らしてふやかしてから取ってみましょう。
最後は耳鼻咽頭科を受診してプロの手にゆだねる方法もあります。