子育て中にママやパパの頭を悩ませる子供の「イヤイヤ期」。
大体1歳前後から始まり2歳頃にピークを迎え、長い子だと3歳頃まで続くと言われています。
成長過程において必要なことと言うけれど、終わりの見えない日々に疲労やストレスを抱えてしまう人も多いですよね。
そんな育児の難関であるイヤイヤ期ですが、来るのが早い子は賢いと聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。
果たしてイヤイヤ期が早い子は本当に賢いのでしょうか?
残念ながら「そうとは限らない」というのが答えのようです。
では、なぜイヤイヤ期が早いと賢いと言われるのか、脳の仕組みや発達の側面から解説していきます。
イヤイヤ期が激しい子は将来いい子になる?自己主張は大事?
はじめにイヤイヤ期が起こる仕組みについて解説します。
ママやパパがイヤイヤ期について正しく理解することが、辛く大変な時期を親子で一緒に乗り越えられる一歩になりますよ。
イヤイヤ期とはどういうものなの?
多くの人が耳にしたことのある「魔の2歳児」という言葉は、まさにイヤイヤ期がピークを迎える2歳の時期を指します。
成長と共に自我が芽生え、自己主張が激しくなってくると「いや!」と激しく泣き叫んで自分の気持ちを必死に伝えようとします。
まだうまく言葉を話せない子供は、何がどう嫌なのかを説明することができませんよね。
なので、なぜ泣いているのかを理解できず、ママやパパは困ってしまいますよね。
人間の脳には前頭前野(ぜんとうぜんや)という思考力や感情を司る場所があります。
6歳頃まではこの「前頭前野」の成長がゆっくりで、8~15歳頃に急速に発達すると言われています。
赤ちゃんはこの前頭前野が未発達であることから「我慢」という感情の制御ができません。
そこに成長共に芽生えた自我が衝突して「イヤイヤ」として感情が爆発してしまうのです。
大人でもストレスから周りに当たってしまったり、感情のままに怒ってしまったりすることもあるくらいなので、まだ1~2歳の子供であれば尚更仕方のないことなんです。
イヤイヤ期が早い子が賢いと言われる理由と将来良い子になる根拠とは?
もちろん賢い子の小さい頃を思い返すと「イヤイヤ期が来るのが早かった」というエピソードもあるでしょう。
ですが、イヤイヤ期が早いことで必ずしも賢い子に育つというわけではありません。
ではなぜ、そのような噂が囁かれるようになったのでしょうか。
イヤイヤ期が早いと賢くなると言われる理由
- 脳の神経回路の発達が早い
- 言葉を覚えるのが早く、個性が出てくるのが早い
イヤイヤ期が激しい子は将来良い子になるという根拠はない
また、イヤイヤ期が激しい子は将来良い子になるという噂も明確な根拠はありません。
そもそも良い子の解釈にもそれぞれありますが。
手がかかったと感じるだけ愛情をたっぷり注いで子どもに向き合ってきた証拠。
感情のままにイヤイヤをぶつけてくる子供に、しっかりと寄り添いながら成長をサポートしてきたことで
- あんなに癇癪持ちだったのにすっかり落ち着いた
- 我慢することや発散方法を少しずつ理解してくれるようになった
更には、ありのままを受け入れてもらえた経験が子供の心の成長へと繋がり
- 自分の気持ちを上手に伝えられる
- 少しの我慢を覚えられるようになる
イヤイヤ期は昔はなかった?昔と今の家庭環境の違いが原因?
「昔はイヤイヤ期などなかった」という話を聞いたことがあるでしょうか。
時代は変わっても、イヤイヤ期の脳の働きはどの時代の子供にも共通することのように思いますよね。
ではなぜこのようなことが言われるのでしょうか。
それは昔と今の「家庭環境」の違いにあるようです。
子供を取り巻く環境の変化がイヤイヤ期に影響する?
昔の日本といえば「男が外で働き女は家を守る」といった家庭が多く、祖父母と同居している世帯も多かったですよね。
そのため、母親がずっと家にいるといっても母親一人で子供を見続けている時間はそこまで多くなかったようです。
更に今よりもっと近所付き合いが盛んでした。
なので、常に周りに大人の目があったというのも昔と今の感覚の大きな違いなのではないでしょうか。
私自身も母親世代に「今のママたちは子供に一生懸命向き合っていて偉い。昔はもっと適当だったのに。」と言われたことがあります。
現代の社会ではママの疲弊が心配!頼れるところは頼っていこう
核家族世帯が増えたことやママ自身も働いている人が多く時間にゆとりがなかったり、危険なこともずっと多くなった世の中。
子供を心配するが故に子供につきっきりになったり、きちんと時間をかけて向き合う時間が増えたことは決して悪いことではありません。
むしろ子供にとってはそれだけ愛情を感じられて幸せなことでしょう。
しかし、それでママが疲弊してしまっては悪循環ですよね。
なかなか他に頼るのは難しいかもしれませんが、自分の限界が来てしまう前に周りにSOSを出すことも大事。
周囲を巻き込んで、大変な時期を一緒に乗り越えていきましょう!
イヤイヤ期が早いと賢い子になる?のまとめ
今回はイヤイヤ期が早いと賢い子になる!?子どもの成長に欠かせない?についてお話ししてきました。
イヤイヤ期が早いからといって必ずしも賢い子になるという根拠はありませんでした。
子供に一生懸命向き合えば向き合うほど関、大変に感じることも多くなるでしょう。
ですが、そのたっぷりの愛情が子供の心の発達に良い影響をもたらすはずです。
一人で抱え込まず、周りに相談しましょう。
そして、時には息抜きに時間を使ったりして、大変さを分散させながら、子供の成長をしっかりと見守っていきたいですね。