小学校に入ると、漢字を習いますよね。
この漢字には、「音読み」と「訓読み」があるのは皆さんご存じだと思います。
大人になると、自然とこの二つの読み方を使い分けるようになっていくと思いますが、その違いについて明確に説明するのは中々難しいものです。
ちなみに「三月」の音読みはご存じでしょうか?
訓読みでは「みつき」、音読みでは「さんがつ」と読みます。
意外と、子供からいわれるまで忘れてる方も多いのではないでしょうか?
三の音読みと訓読みは?どのように使われる?
では、次に、「三月」の「三」という文字の、音読みと訓読みについて詳しくみていきましょう
三の音読みと訓読み
「三」は
- 音読みで「サン」
- 訓読みでは「み」・「み(つ)」・「み(っつ)」
人名だと
- 昭三(あきぞう)の「ぞう」
- 三郎(さぶろう)
- 栄三郎(えいざぶろう)の「さぶ」や「ざぶ」
- 「かず」
- 「ただ」
三の音読みと訓読みの使われ方
「三」という漢字には、
- 三番目の数
- 順序の三番目
ですので、音読みを例にすると、
- 回数を数えて「三回(さんかい)」
- 角が三つあるから「三角(さんかく)」
- 三本の足の台があるから「三脚(さんきゃく)」
- 三回振るので「三振(さんしん)」
- 二度も三度も行われることから「再三(さいさん)」
訓読みでは
- 三日(みっか)
- 三日月(みかづき)
- 三葉(みつば)
- 三河(みかわ) の国
また、三が使われている漢字には、
- 三鞭酒と書いて「シャンパン」
- 三和土と書いて「たたき」
ちなみに、三和土は敲き土(たたきつち)の略で、土間の床に使われる素材のことだそうですよ。
ことわざだと
「早起き(朝起き)は三文の徳(はやおき(あさおき)はさんもんのとく)」
なんかはよく聞いたことがあるのではないでしょうか?
「早起きしたらちょっといいことあるかもよ」、という意味のことわざです。
早起きして、綺麗な朝日を眺められた日だとか。
あとは、散歩に出てツユクサが咲いているのを見られたときなんかに、ふとこのことわざを思い出します。
月の音読みと訓読みは?どのように使われる?
次に、「三月」の「月」という文字は、音読みと訓読みはどのようになっているのでしょうか?
月の音読みと訓読み
「月」は音読みで「ゲツ」「ガツ」。
訓読みでは「つき」と読みます。
月の音読みと訓読みの使われ方
「月」という漢字は、大きく分けて
- 地球の衛星である天体(天体:宇宙空間にある物体)
- 一年を12に分けた一区間
音読みでは、
- 月光(げっこう)
- 満月(まんげつ)
- 月曜(げつよう)
- 月間(げっかん)
- 今月(こんげつ)
- 正月(しょうがつ)
- 月桂樹(げっけいじゅ)
訓読みでは
- 月見(つきみ)
- 三日月(みかづき)
- 朧月夜(おぼろづきよ)
また、他の読み方として
- 2月の和名である「如月(きさらぎ)」
- 梅雨を意味する「五月雨(さみだれ)」
- 海の中に月があるように見えることから「海月(くらげ)」
- 江戸時代以前の男性の髪型を意味する「月代(さかやき)」
- 物音が耳障りであるという意味の「五月蝿い(うるさい)」
その他にも、形は似ているけれど、2つのものの差が大きく比較にならないことということわざの「月とすっぽん」。
目には見えるけれど、手に取ることが出来ないもののたとえである「鏡花水月(きょうかすいげつ)」という四字熟語。
こういったことわざやたとえなどで「月」という漢字は使われています。
音読みと訓読みはいつ習う?すでに習ってる漢字の読みは教えてくれるの?
音読みと訓読みについて、小学校ではどのように教えてくれるのでしょうか?
それぞれの地域で指導内容に違いがあるので、一概には言えませんが、小学校の1~2年生までは、教科書に出てきた読み方のみの指導となる所が多いようです。
そして3年生になると、「音読み」というワードがでて、はじめて読み方として習うことになります。
ここで気を付けたいのが、3年生の時点で習っている漢字については、あらためて振り返って音読みを習うわけではないという事です。
その後に教科書に音読みとしてでてきた漢字はあらためて読みを習いますが、それ以外に習い済みの漢字は、そのまま音読みがスルーされて進んでいきます。
なので、音読みを学習する為には、自宅で自主学習が必要となるわけです。
3年生ではじめてそれに気が付いて、焦ってそれまでの漢字を復習するのはとっても大変です。
子供はもちろん、自宅で教えてあげるママが大変です。
そうならない為には、どうすればいいんでしょうか?
低学年の時から習った漢字については、訓読みだけではなく音読みを学習しておくクセをつけておくことです。
そうすることで、後々の学習がとても楽になるので、オススメです。
最近の小学生は宿題も多くなっていますので、毎日のコツコツ復習が本当に大切ということですね。
音読みと訓読みってなぜあるの?読み方の違いのわかりやすい教え方
ではそもそも、“音読み”と“訓読み”はなぜあるのでしょうか?
音読みは「古来中国で用いられていた読み方を漢字と一緒に日本に輸入したもの」なんです。
それに対して、訓読みは「古来日本で用いられていた大和言葉を同じような意味を表す漢字に当てはめたもの」なのです。
もっと簡単に言うと、
- 音読みはもともと中国での読み方
- 訓読みは日本の読み方を漢字にあてはめた
一つ例を挙げると、「mountain(マウンテン)」のことを、日本では「やま」と呼んでいました。
そこに、中国から「山」という漢字がはいってきて、「サン」という読み方も一緒に輸入されたのです。
そのため、「mountain」を意味する「山」という漢字には、「やま」と「サン」という音読みと訓読みができたというわけです。
ちなみに、音読みにいくつかの種類があるものについては、中国での漢字の読み方が日本に伝わった時代が異なるからといわれています。
また、音読みがなく訓読みのみの漢字については、中国にはないものだから音読みが存在しないということです。
もし子供に「音読みと訓読みの違いってな~に?」と聞かれたら、「音読みは中国の読み方、訓読みは日本人が昔から使っている読み方だよ」と教えてあげてくださいね!
意外な音読み!知ってそうで知らないトップ3!
音読みには意外な読み方をする文字がたくさんあります。
そんな「意外な音読み」の中から、私選出の「知ってそうで知らない意外な音読みトップ3」をみていきましょう!
意外な音読み①「携帯」
第一問!
今はスマホと呼ぶ人が多い「携帯」
これはもちろん読めますよね?
正解は「けいたい」
実はこれも音読みなんですよ!
訓読みだと
- 携は「携(たずさ)える」
- 帯は「おび」
他にも私たちが何気なく使っている
- 物件(ぶっけん)
- 道路(どうろ)
- 歩道(ほどう)
- 病院(びょういん)
- 薬局(やっきょく)
- 時間(じかん)
旦那さんと意外な音読みって何かあるかなぁ?と話しているときのこと。
「あれも音読みでは?」
「これも音読みでは?」
と気が付いたら次々と身近な名詞を2人で挙げていました。
訓読みか音読みかなんて普段気にして漢字を使ってはいませんでした。
ですが、こうして考えるとたくさんあるんですね!
意外な音読み②「急須」
第二問!
「急ぐ」ときに「須(もち)いる」と書いて「急須」
私も日頃からお茶を飲むときにこれを使っています。
この漢字の読み方は「きゅうす」です。
急な用に応じてもちいるものという意味からこの漢字になったそうです。
意外な音読み③!「茉莉花」
第三問!
子供の頃、お母さんから教えてもらった「茉莉花」という漢字。
とある花の名前なのですが、読めますでしょうか?
正解は「まつりか」
ジャスミンという花の和名です。
白くて可愛らしい花を咲かせるジャスミンは、香料としてよく使われていますよ。
他にも
- 彼岸花(ひがんばな:リコリス)の別名「曼珠沙華(まんじゅしゃげ)」
- 蝋燭(ろうそく)の「蝋」に「梅」と書く「蝋梅(ろうばい)」
- 蓮(はす)の華(はな)と書いて「蓮華(れんげ)」
意外な音読み番外編「特牛」
番外編
ある時道を車で走っていて見つけた案内標識に書かれていた地名「特牛」
初めて見た時は全く読めませんでした!
正解は「こっとい」です。
「読めるか!」と思わず標識にツッコんでしまいましたよ。
三月の音読みって?のまとめ
三月の音読みということで、音読みと訓読みの学習について見てきました。
音読みと訓読み、漢字のテストでもてこずる問題ですよね。
確かに、小学校の低学年のうちから読みをマスターしておけば、その後の学習が楽になるに違いありません!
我が家はまだ小学生はいないのですが、来年から長女が小学生になるので、漢字の復習はしっかりさせよう!と心に刻みました。
少しでも参考にしていただけたら嬉しいです。