
レシピに「具材は油抜きしてから」ってサラッと書いてあるけど、これって本当にやらなきゃダメなの?って思いますよね。
しかも、どの具材にやればいいのか、お湯をかけるだけでいいのか、それとも茹でるのか…説明がないと手が止まっちゃいますよね。
せっかくのおでん、つゆが油っぽく濁ったり、味がしみなかったりしたら悲しいし。
でも大丈夫。
この記事を読めば、どの具材に油抜きが必要で、どうやればいいのかが一目でわかるようになります。
難しい道具もコツもいりません。
読み終わるころには、迷わず下準備を終えて、つゆが澄んだ味しみしみのおでんを自信を持って作れるはず。
一緒に見ていきましょう。
油で揚げた具材だけ熱湯をかければ大丈夫
先に答えをお伝えすると、油抜きが必要なのは油で揚げてある具材だけです。
さつま揚げやごぼう巻きなどの練り物、厚揚げ、がんもどき、餅巾着あたりですね。
やり方も、ザルに並べて熱湯を回しかけるだけ。
たったこれだけで十分なんです。
「全部の具材にやらなきゃいけないのかな」「茹でたり浸けたり、面倒な作業がいるのかな」と身構えていた方、安心してください。
焦らなくて大丈夫ですよ。
逆に、ちくわやはんぺん、こんにゃくみたいに油抜きがいらない具材もあります。
そこさえ押さえれば、下準備はぐっとラクになります。
しかも、油抜きは「絶対にやらないとおでんが失敗する」というほど神経質になる作業でもありません。
やったほうがおいしく仕上がる、くらいの気持ちでOK。
このあと、なぜ油で揚げた具材にだけ必要なのか、具体的にどうやるのかを順番に説明していきますね。
油抜きでつゆが澄んで味がしみる理由
そもそも、なんで油抜きをするとおいしくなるのか。
理由がわかると「あ、だからやるのね」と納得して取り組めると思うので、ここでサクッと説明しますね。
揚げた具材は表面が油でコーティングされている
さつま揚げや厚揚げ、がんもどきは、作る工程で高温の油で揚げられています。
つまり、表面がうっすら油の膜でおおわれた状態。
この油が、おでんにとってちょっとやっかいなんです。
油の膜がついたまま鍋に入れると、まずつゆに油が溶け出して、白っぽく濁ってしまうんですね。
せっかく昆布やかつおでとった上品なだしが、油でギトギトに…。
これはちょっと残念です。
それに、いろんな種類の練り物をたくさん入れると、その分だけ油も増えていきます。
脂っこい練り物ばかりだと、油が浮いてだし本来の風味を感じにくいおでんになってしまうことも。
油の膜があるとだしがしみ込みにくい
もうひとつ、こっちのほうが大事かもしれません。
表面が油でおおわれていると、せっかくのだしが具材の中までしみ込みにくくなるんです。
おでんの醍醐味って、噛んだときにじゅわっとだしがあふれる、あの「しみしみ」じゃないですか。
油の膜はその邪魔をしてしまう。
だから味しみしみのおでんを目指すなら、油抜きはやっておきたいひと手間なんですね。
熱湯をかけることで表面の油が溶けて落ち、だしが入りやすい状態になります。
やらなくても食べられるけど仕上がりに差が出る
とはいえ、油抜きをしなかったからといって食べられないわけではありません。
ここは正直にお伝えしておきますね。
実際、油抜きを省いてもおいしいおでんは作れます。
「油が浮いてても気にならない、むしろコクがあって好き」という方もいますし、家庭のおでんって作り方も味の好みも本当にそれぞれ。
だから油抜きは「やらないと常識外れ」みたいなものではないんです。
手間と仕上がりを天びんにかけて、自分の家のおでんを楽しめばいい。(とはいえ初めて作るなら、一度やってみると違いがわかって面白いですよ)
ちなみに、練り物メーカーによっては「油抜き不要」とうたっている商品もあります。
最近は油の質も良くなっているので、昔ほど神経質にならなくてもいい、という考え方もあるんですね。
パッケージに書いてあれば、それに従うのもひとつの手です。
私も以前、面倒で油抜きをまるごと省いたことがあるんですが、できあがったつゆの表面にうっすら油が浮いて、なんだか重たい味に。
次の日に油抜きありで作り直したら、つゆが澄んでいて大根の断面までだしがしみていて、家族にも「今日のおいしい」と言われました。
あの違いを一度見ると、ひと手間かける気になります。
具材別の油抜き早見と簡単3手順
ここからが本題。
どの具材にやって、どの具材はやらなくていいのか。
そして実際のやり方を具体的に見ていきましょう。
これさえわかれば、もう迷いません。
油抜きが必要な具材と不要な具材
まずは一覧でまとめてみました。
買ってきた具材を仕分けるイメージで見てみてください。
| 油抜きをする具材 | 油抜きがいらない具材 |
|---|---|
| さつま揚げ・ごぼう巻きなどの練り物 厚揚げ がんもどき 餅巾着 |
ちくわ(焼いて作るため) はんぺん(すり身を茹でたもの) つみれ(すり身を茹でたもの) こんにゃく・大根・卵 |
見分け方はシンプルで、「油で揚げてあるかどうか」がポイント。
さつま揚げや厚揚げ、がんもどき、餅巾着の油揚げ部分は油で揚げているので油抜きの出番です。
一方で、ちくわは焼いて作られているので油抜きはいりません。
はんぺんやつみれは魚のすり身を茹でたものなので、こちらも不要。
こんにゃくや大根は油とは関係ないので、塩もみや下ゆでといった別の下ごしらえになります(油抜きとごっちゃにしないでくださいね)。
熱湯を回しかけるいちばん手軽な方法
いよいよやり方です。
といっても、本当に簡単。
いちばん手軽なのがこの方法です。
- 具材を食べやすい大きさに切る
- ザルに並べて流しに置く
- 上から熱湯を回しかける
- 途中で裏返して両面にかける
- 水気を切ったらできあがり
片面だけだと油が残りやすいんですね。
やかんやケトルのお湯でもできますが、回しかけるだけだと油の落ちがやや弱めになることもあります。
「サッと済ませたい日」にぴったりの方法です。
鍋で茹でるしっかり落とせる方法
「もっとちゃんと油を落としたい」というときは、鍋で茹でる方法がおすすめです。
鍋にたっぷりのお湯を沸かして、沸騰したら具材を入れます。
時間は30秒から、長くても2分以内が目安。
お湯の中で泳がせるようにすると、表面の油がしっかり溶けて落ちていきます。
茹で終わったら水気を切るだけ。
ひとつだけ注意点を。
茹ですぎると、せっかくのうまみまで抜けてしまうので、長くグツグツ煮込まないようにしてくださいね。
あくまで「サッと」がコツ。
30秒〜2分を守れば、うまみはちゃんと残ります。
複数の具材をまとめて茹でると、お湯にびっくりするくらい油が浮いてくるのが見えますよ。(あれを見ると「やってよかった」って思います)
電子レンジを使った時短の方法
「お湯を沸かすのすら面倒…」という日、ありますよね。
そんなときは電子レンジでもできます。
厚揚げや油揚げなら、キッチンペーパーに包んで耐熱皿にのせ、ラップをせずに600Wで1分ほど加熱。
練り物も同じように、キッチンペーパーに包んで全体が温まるまでチンすればOKです。
加熱後はペーパーで押さえて油を吸い取ると、よりすっきりします。
お湯を沸かす手間がないのがうれしいところ。
ただしレンジだと具材が少し縮んだり薄くなったりすることがあるので、ふっくら感を残したいときは熱湯や茹でる方法のほうが向いています。
仕上がりの好みと、その日の気力で選んでみてください。
油抜きを忘れたときの応急処置
「あっ、油抜きしないで全部入れちゃった!」気づいたときには鍋がぐつぐつ…なんてこと、あると思います。
でも慌てなくて大丈夫。
つゆの表面に油が浮いてきたら、おたまで浮いた油をすくい取って、減った分のだしを足すと、ある程度すっきりします。
ただ、おでんの油は固まらないので、すくうときにだしまで一緒に減ってしまうのが難点。
新しいつゆを少し用意しておくと安心です。
もし油っぽさが強くて気になるなら、いっそ味噌だれを足して味噌おでん風にするという手も。
発想を変えれば、それはそれでおいしい一品になります。(失敗も工夫しだいですね)
練り物を入れるタイミングにも注意
油抜きとあわせて覚えておくと差がつくのが、入れるタイミングです。
油で揚げた練り物は、すでに火が通っているので長く煮込む必要はありません。
大根やこんにゃく、卵など味のしみにくいものを先にじっくり煮て、練り物は仕上げのほうで加えると、煮くずれもせず食感よく仕上がります。
とくにはんぺんは煮込みすぎると膨らんでしまうので、火を止める少し前にそっと入れるのがおすすめ。
「練り物からだしを取りたい」「くたくたに煮えたのが好き」という場合は、最初から入れてもOK。
ここは好みで選んでいいところです。
油抜きは揚げた具材に熱湯をかけるだけ
ここまでをぎゅっとまとめますね。
- 油抜きが必要なのは、さつま揚げ・厚揚げ・がんもどき・餅巾着など油で揚げた具材
- ちくわ・はんぺん・つみれは油で揚げていないので不要
- やり方は「熱湯を回しかける」「鍋でサッと茹でる」「レンジで温める」の3つ
- 茹ですぎるとうまみが抜けるので30秒〜2分以内が目安
- 忘れても、浮いた油をすくえばリカバリーできる
やってもやらなくても食べられますが、ひと手間かけるだけで仕上がりがワンランク上がる。
そう思うと、ちょっとやってみたくなりますよね。
まずは熱湯をかけるだけから始めてみよう
おでんの油抜きって、言葉だけ見ると難しそうに感じるけれど、やることはザルにのせて熱湯をかけるだけ。
拍子抜けするくらい簡単なんです。
全部の具材にやる必要もないし、神経質に完璧を目指さなくても大丈夫。
今日は熱湯をかけるだけ、余裕のある日は鍋で茹でてみる、というふうに、その日の気分で選べばいいんです。
一度やってみて、澄んだつゆと味のしみた具材を口にしたら、きっと「次もやろう」と思えるはず。
寒い日に、自分でひと手間かけたあったかいおでんを家族と囲めたら、それだけで何だかうれしいですよね。
気負わず、できるところから試してみてもらえたらいいなと思います。