
わたあめの屋台を出してみたいと思ったとき、最初に頭に浮かぶのって「ちゃんと売れるかな」「準備はこれで足りるのかな」という不安なんですよね。
私も初めてイベントに出店したときは、胸がそわそわして落ち着かなかったのを今でも覚えています。
けれども実際に会場に立ってみると、わたあめ屋が持つ魅力って本当に大きくて。
子どもたちがキラキラした目で近づいてきたり、親御さんが「写真撮ってもいいですか」と嬉しそうに声をかけてくれたり、そんな瞬間に何度も心が温かくなりました。
その一方で、売れる日と売れない日の差が激しかったり、人の流れに左右されたりと、現実的な難しさも確かにあります。
私自身、最初の頃は「どうして隣のキッチンカーには行列ができているのに、うちは風が吹いているみたいに静かなの」と落ち込んだこともありました。
そんな中で気づいたのが、キッチンカーと仲良くすることが出店の成功につながるということでした。
キッチンカーって本当に集客力が強くて、何もしていなくてもいい匂いが風に乗って人を呼び寄せてくれるんです。
その近くにわたあめ屋があるだけでお客さんの視線が自然と流れて、気づけば子ども連れの家族が「ついでにわたあめも買っちゃおうか」と話している光景が生まれるんですよね。
これは単独出店のときにはなかなか起こらなかった流れです。
もちろん、ただ並べばいいわけではなくて、どんなキッチンカーを選ぶか、どうやって声をかけるか、どのくらいの距離感で協力し合うかによって結果は大きく変わってきます。
でもその分、うまく噛み合ったときの手応えは本当に大きくて「出店ってこんなに楽しいんだ」と思えるくらい心が軽くなる瞬間が訪れます。
この記事では、そんな私の経験も交えながら、キッチンカーと連携して売上を伸ばすための具体的なステップや、失敗しやすいポイント。
そして当日を安心して迎えるための準備まで丁寧にお伝えしていきます。
あなたの出店がもっと実りあるものになりますようにという気持ちを込めて書いていますので、ゆっくり読み進めてみてくださいね。
フードイベントで“キッチンカーと組む”ことが売上アップにつながる理由
イベントに出店するとき、ただ屋台を出すだけではどうしても限界を感じる瞬間があります。
「立ち止まってもらえない」「目の前を素通りされる」「人通りはあるのに手ごたえがない」そんな声は、わたあめ屋さんに限らずイベント出店者の多くが感じている共通の課題かもしれません。
けれど、そこに“キッチンカー”という存在が加わるだけで、空気が変わるのを感じることがあるんです。
キッチンカーは見た目の華やかさと香ばしい匂いで人の目と鼻を引き寄せる“集客装置”のような存在。
近くに並ぶだけでも自然とお客さんの視線が自分のお店にも向いてくれるようになります。
単独出店よりも“回遊率”が高まるから
イベント会場での“流れ”はとても大切です。
たとえば、わたあめ屋さん一軒だけがポツンと立っている場合、その場で足を止めてもらうのは至難の業だったりします。
ところがキッチンカーと一緒に並んだとたん、お客さんは「この通りはにぎやかそう」と感じてくれるんですよね。
そうなると自然と立ち寄る人が増えて、単独出店では得られなかった“人の流れ”が生まれてくるんです。
わたあめの魅力が活きるのは、目に留めてもらってから。
その「きっかけ」を作ってくれるのがキッチンカーの集客力なんですよね。
キッチンカーは集客力が強く、隣接ブースにも恩恵がある仕組み
私が初めてキッチンカーの隣に出店したとき、それまで静かだった屋台前に人がぽつぽつと集まり始めた瞬間がありました。
並ぶ人の視線は最初、完全に隣のフードに向いているんです。
でも列に並びながら、ふとこちらを見て「わたあめもあるんだ」と言ってくださったお客さんが、気づけば購入してくれていた。
あの“ついで買い”の威力って、想像以上に大きいんですよね。
つまりキッチンカーに並ぶ列の存在そのものが、わたあめ屋への“視線の導線”になってくれるんです。
ファミリー層・学生・カップルが「食べ歩き導線」をつくってくれる
お祭りやフードフェスに来ている方たちは、ただ食べ物を買いに来ているわけじゃなくて、イベントの雰囲気を味わったり、思い出をつくるために訪れていることが多いんです。
特にファミリー層は「せっかく来たんだから子どもに楽しませてあげたい」という思いが強いです。
学生やカップルも「映えるもの」や「ちょっとした遊び心のあるもの」を探して歩いていることが多いんですよね。
そんなとき、メインディッシュになるキッチンカーのあとに、わたあめがあると「食べ歩きの続き」として自然に手に取られる流れが生まれます。
この“自然な順路”が、結果的に売上に直結するんです。
イベント主催者の評価も高まる“にぎわいの連携効果”
もうひとつ大事なのは、キッチンカーと並ぶことで“にぎわっているブロック”を演出できるということです。
これはイベント主催者からの評価にもつながる大きなポイントです。
「あの通りは人が集まっていたね」と印象づけることができると、次回以降も声をかけてもらえる可能性が高まるんですよね。
キッチンカーとの連携は、ただその日の売上を伸ばすだけでなく、次のイベント出店のチャンスを引き寄せる“未来への種まき”でもあるんです。
こうして見てみると、キッチンカーと組むことは決して“ラッキーな偶然”ではなくて、意識的に取りにいくべき“戦略のひとつ”なんですよね。
売上を増やすために何か新しいことをしたいと思ったとき、まずは「どのキッチンカーの近くがチャンスか」を考えてみるだけでも、見える景色がガラッと変わってきます。
次の章では、わたあめ屋と相性の良いキッチンカーのジャンルや選び方について、もっと具体的にご紹介していきますね。
どんなキッチンカーと相性がいい?わたあめ屋に向いているジャンル
キッチンカーならどんなお店でもOKというわけではなく、わたあめ屋さんと並んだときに“お互いの魅力が引き立つかどうか”って、けっこう重要なんです。
これはお客さんの動線やニーズ、会場の雰囲気によっても変わってくるのですが、いくつか「これなら相性がいいよね」と感じた実例をお伝えしていきますね。
実際に出店してみて「隣がこのお店でよかった!」と感じた体験も含めて、参考になれば嬉しいです。
子どもの滞在時間が長くなる「軽食系」キッチンカー
子ども連れのお客さんが多いイベントでは、クレープやポテト、チュロスといった軽食系のキッチンカーとの相性が抜群です。
わたあめも甘くて見た目がかわいくて、子どもたちのテンションが上がりやすいおやつですが。
こうした軽食系のフードがあると「甘いものとしょっぱいもの」のバランスがよくて、どちらも選びたくなるんですよね。
それに、軽食は提供までに少し時間がかかることもあるので、その間に「ちょっとわたあめ買って待ってようか」と立ち寄ってくれるパターンが多いんです。
待ち時間が発生しやすいメニュー(→暇つぶしに買われる)
たとえば揚げ物系のキッチンカーや、注文を受けてから焼き始めるようなホットスナック系って、列ができて待ち時間が長くなることがあります。
その列に並んでいるお客さんの目線の先に、ふんわりカラフルなわたあめが見えていたらどうでしょう。
「あ、これならすぐ買えるし、先に子どもに持たせておこうかな」なんて行動に自然とつながるんですよね。
これは実際に私自身も何度も経験してきた“ちょっとした暇つぶし需要”の恩恵です。
甘い×しょっぱいの組み合わせで売れる“王道ペア”
イベントでよく売れるメニューって、やっぱり“バランスがいい”んです。
たとえば唐揚げのようなしょっぱいメニューを楽しんだあとに「デザート感覚で甘いものが欲しいな」という流れでわたあめが選ばれることが多いんですよね。
これは私の店でも何度もあったパターンで、特に家族連れの方が「子どもにデザートを」と言って立ち寄ってくれるケースが目立ちました。
しょっぱい×甘いの組み合わせは、自然な流れで買われるので“おすすめしなくても売れる”という点でも非常にありがたい存在です。
映えを意識したおしゃれ系キッチンカーとも好相性
最近は、見た目にもこだわった“映える系キッチンカー”も増えてきました。
ネオンカラーのドリンクやフルーツを使ったスイーツなど、SNS投稿を意識したラインナップが多く。
そういったお店の近くにわたあめ屋さんがあると、写真を撮るついでに一緒に買ってもらえることがよくあります。
実際、私の店でも「こっちの飲み物と一緒に写真撮るとかわいいよ!」と声をかけたことで、まとめ買いにつながったことが何度もありました。
見た目の相乗効果を狙える相手を選ぶというのも、これからの時代の賢い並び方かもしれません。
イベント主催者に選ばれやすい!キッチンカーとの連携準備チェックリスト
キッチンカーと一緒に並んで出店するのって、実は見えないところで「準備力」が問われる場面でもあります。
ただ並ぶだけじゃうまくいかないのは、実際にやってみたらすぐにわかります。
導線がごちゃごちゃしてお客さんが迷ってしまったり、電源の取り回しで混線したり、片付けの時間が合わずバタバタしてしまったり。
逆に言えば、ここさえ押さえておけば、出店当日のトラブルをかなり防ぐことができるんですよね。
そしてそれは、主催者からの評価にもつながって、次の出店チャンスにも影響してくるんです。
ここでは、わたあめ屋さんがキッチンカーと連携するうえで「事前にやっておくと安心できること」をまとめていきますね。
事前打ち合わせのポイント(導線・電源・テント配置)
最初にやっておきたいのは、出店者同士での“位置の確認”です。
例えば、キッチンカーの出入り口や提供窓の位置と、自分のテントの入り口が干渉してしまうと、お客さんの導線がぶつかって混乱の原因になります。
事前に主催者から配置図をもらったら、それを元に出店者間で
「お互いのお客さんがどこに並ぶか」
「どこから出入りするか」
などを共有しておくと、当日スムーズに動けるようになります。
それから電源の取り回しも重要なポイントです。
タコ足配線が必要になる場合や、コードの長さが足りない場合には早めに準備しておかないと、開店準備のときに慌ててしまうことになります。
衛生管理・火気使用など、必要な届け出と確認項目
キッチンカーとの連携で見落としがちなのが、衛生や火気に関するルールの違いです。
わたあめ屋さんは基本的に火を使わないことが多いですが、隣がガス火や揚げ物系のキッチンカーだと、消防への届け出が必要だったり、消火器の設置義務があったりします。
主催者によってルールは異なりますが、隣接ブースが火気使用ありの店舗である場合、自分の店もそのエリアとして扱われることもあるんですよね。
そうした点を事前に確認しておかないと、当日現地で「届け出がされていないから配置が変わります」となってしまう可能性もあるので要注意です。
キッチンカー側が助かる“わたあめ側の気配り”
連携って、お互いのちょっとした気づかいがあるとぐっとやりやすくなるんですよね。
たとえば、
「そちらの匂いが強そうだから、少し距離をとりますね」
「こっちでお水を使いたいんですが、流れが邪魔にならない場所にします」
といった声かけがあるだけで、相手も安心して準備が進められます。
私が印象に残っているのは、キッチンカーの店主さんに「毎回丁寧に声かけしてくれて嬉しいよ」と言われたとき。
その後のイベントでも「また隣で出したい」と言ってもらえて、良い関係が続いています。
お互いが「仲間」として信頼し合えるようになることが、イベント全体の雰囲気を明るくしてくれるんですよね。
売上を伸ばす“コラボアイデア”3選(初心者でもできるもの)
キッチンカーと一緒に出店するだけでも集客のチャンスは広がりますが、せっかくなら“連携”を“コラボ”に進化させることで、さらに売上につながる可能性が広がっていきます。
「そんな大げさなことはできないよ」と思っている方でも大丈夫。
ここで紹介するのは、初心者でも無理なくできて、かつ実際に効果があったと感じたリアルなアイデアばかりです。
ほんの一言の声かけやちょっとした工夫で、わたあめがより多くの人に手に取られる流れをつくることができるので、ぜひ試してみてくださいね。
セット販売(ジュース+わたあめ/軽食+デザート感覚)
王道ですが、やっぱり強いのが「セット販売」です。
たとえば、隣のキッチンカーがドリンク系だった場合「ジュースとわたあめをセットで買うとちょっとお得になります」といった呼びかけをするだけで、お客さんの購入率がグンと上がります。
お祭りに来ている人って、「せっかくだし何か楽しみたい」と思っていることが多いので、“ついで買い”を後押ししてあげるだけで反応が変わってくるんです。
わたし自身、子どもにドリンクを買っていたお母さんから「じゃあわたあめも一緒に」と言われたことが何度もあります。
この“親子セット”“友だちセット”は、短時間で数を売る上でも大きな武器になりますよ。
写真映えコラボ(キッチンカー背景で撮影→SNS導線)
今の時代、イベントに来た人たちは“思い出”を写真に残したがっています。
そこで活きるのが“映える背景”としてのキッチンカーと、手に持ったときに写真映えするわたあめの組み合わせです。
「ここで撮ると可愛いですよ」と一言添えるだけで、お客さんが自然とスマホを手に取ってくれますし、その場で撮った写真をSNSにアップしてくれることもあります。
そこからさらに「このイベント行きたい」「このわたあめ可愛い」といったリアクションが広がって、まわりまわって集客につながっていくんです。
実際に、SNSを見て「昨日ここに出てたって聞いて来たんです」というお客さんに会ったときは、本当にびっくりしました。
テーマ連動メニュー(色わたあめ×季節イベント)
わたあめは色や形を工夫できるぶん、イベントの“テーマ”と組み合わせるととても効果的です。
たとえば、ハロウィンのときにはオレンジと黒のツートンにしたり、クリスマスには赤と緑を使ったり。
こうした季節感を意識した見た目にすることで、「イベントを楽しんでる感」がぐっと高まるんですよね。
もし隣のキッチンカーも同じテーマカラーで装飾していたら、まさにベストマッチ。
見た目の統一感があるとお客さんも「このエリアかわいい!」と感じて、つい立ち止まってくれます。
そういう視覚的な仕掛けも、売上にはしっかりつながっていくんです。
当日スムーズに動くための動線づくりと役割分担
イベント当日は想像以上に慌ただしく、思っていた以上に細かいことに手が回らなくなります。
準備が足りなかったと感じるのはいつも“現場”に出たときで、事前に完璧にシミュレーションしたつもりでも、
「あれ?ここ、思ったより狭いな」
「電源の位置、聞いてたのと違う…」
なんてことが起こるのはよくある話です。
そんな中でも、事前に動線と役割分担をしっかり整えておくことで、バタつきを最小限に抑えることができます。
これはキッチンカーとの連携においても同じで、お互いに迷惑をかけず、協力し合うためのポイントを押さえておくことが、安心して販売に集中できる一番の近道なんですよね。
“行列の向き”を揃えるだけで売上が変わる理由
イベントでの「並び方」って、ほんとうにあなどれません。
行列がバラバラな方向にできていると、お客さんが「この列ってどっちのお店の?」と混乱してしまったり、列がぶつかって歩行者の妨げになってしまったりと、意外なトラブルにつながることもあるんです。
わたあめ屋とキッチンカーの行列の向きを合わせるだけで、全体の見た目が整い、お客さんの動きがスムーズになります。
導線がきれいだと「このお店、ちゃんとしてるな」という安心感にもつながるんですよね。
導線を意識するだけで、売上にまで差が出てくるのは本当に驚きです。
わたあめ特有の「風」と「湿気」対策(キッチンカーの陰を活かす)
わたあめはとてもデリケートなお菓子です。
風が吹けばすぐに飛ばされてしまうし、湿気の多い日はしぼんでしまって、見た目も味も残念な仕上がりに。
特に屋外イベントでは、そういった気候の影響をダイレクトに受けてしまいます。
そこで役に立つのが、キッチンカーの大きな車体なんです。
ちょうどいい陰ができるので、その下にテントを配置したり、風よけとして車体側にわたあめ機材を置いたりすることで、かなり環境が安定します。
実際に「今日は湿気がやばいな」と感じた日に、キッチンカーの背中側に移動したら、急に作業がスムーズになった経験もありました。
子どもの安全に配慮した機材配置(火傷リスク回避)
イベントでは、わたあめ機械の回転部分や熱くなるパーツが、思わぬ事故の原因になることもあります。
特に小さなお子さんがいると「触らせないように目を離さないで…!」とお父さんお母さんが神経をすり減らしてしまう場面もあるんですよね。
だからこそ、安全を最優先にした機材の配置は本当に大切です。
例えば、キッチンカーとの隙間をうまく活用して、スタッフしか通れない“安全エリア”をつくっておくとか、看板やテーブルで子どもが機械に近づけないようにするといった工夫が役立ちます。
「安心して買えるお店だった」と思ってもらえるだけで、次にまた来てもらえる理由になりますし、何より事故の予防はすべてに優先されることです。
キッチンカーと仲良くなるとこんなメリットが増える(リアル体験談ベース)
出店者同士のつながりって、最初はちょっと緊張しますよね。
「話しかけて迷惑じゃないかな」「距離感間違えたら嫌われちゃうかな」と不安になったりもします。
私も最初はそうでした。
でも、勇気を出して隣のキッチンカーさんに「今日はどんなメニューなんですか?」と声をかけてみたら、すごく気さくに答えてくれて、そこから当日のやり取りがどんどん楽になったんです。
それ以来、「隣の出店者と仲良くなること」は、私の出店ルールのひとつになりました。
そして実際、その小さなつながりがきっかけで思いがけないサポートや新しいチャンスにつながったことが何度もあります。
イベントごとに場所を確保してくれる“持ちつ持たれつ”の関係
仲良くなったキッチンカーさんと数回同じイベントに出るうちに、「来月のイベント、主催者にこっちの区画が空いてるって聞いたんだけど、一緒にどう?」と声をかけてもらえたことがあります。
イベントでは人気の区画がすぐ埋まってしまうことも多いので、こうした内輪の情報って本当にありがたいんです。
逆に自分が出店予定のときにも「このブース空いてるよ」と教えてあげたりして、お互いに居心地のいい協力関係が築けるようになりました。
これって、ただ“隣に並んでる”だけじゃ得られなかった関係性だと思うんです。
原料や備品の貸し借りができる心強さ
うっかり延長コードを忘れてしまったときに、隣のキッチンカーさんが「これ使っていいよ」と貸してくれたことがありました。
あのときは本当に涙が出そうなくらい救われました。
わたあめ機が動かせなかったら、その日の売上はゼロになるところでしたし、電源が無事につながったときの安心感は今でも忘れられません。
それからというもの、予備のテープやゴミ袋など「誰かが困ったときに貸せるもの」は必ず多めに持っていくようにしています。
こういう小さな助け合いって、現場にいるとすごく大きな意味を持つんですよね。
次のイベント出店を紹介してもらえた実例
「今度こういうイベントがあるんだけど、一緒にどう?」と誘ってもらえることもあります。
ある日キッチンカーの店主さんから「小規模だけどアットホームで面白いイベントがあるよ」と紹介してもらって出店したことがきっかけで。
その主催者さんともつながりができて、結果的に次のイベントにも呼んでもらえるようになったこともありました。
こういう“出会いから生まれるチャンス”って、ただ黙々と出店しているだけでは得られなかったと思いますし、人との縁ってほんとうに大事にしたいなと感じました。
連携がうまくいかなかった時…よくある失敗と防ぎ方
キッチンカーとの連携は、うまくいけば大きな相乗効果を生んでくれますが、ちょっとした準備不足や確認ミスで「うまくいかなかった…」という結果になってしまうこともあります。
実際、私も最初の頃はトラブル続きで落ち込んだことが何度もありました。
でも、その経験があったからこそ「これは事前に確認しておいたほうがいいな」と思える視点が増えて、少しずつスムーズに出店できるようになってきたんです。
ここでは、実際に体験したり、他の出店仲間から聞いた「よくある失敗例」と、それをどう防げるかの工夫をお伝えします。
「導線がかぶる」問題 → 配置図で事前共有する
お客さんの並ぶ列がキッチンカーとわたあめ屋で交差してしまい、「どっちの列か分からない」「道をふさいでしまって注意された」といったトラブルが起きることがあります。
特に来場者が多いイベントでは、ちょっとした導線ミスが大きな混雑を生む原因になります。
こういう時は、事前に配置図を出店者同士で共有して、並ばせる方向や列の整え方を話し合っておくだけで、かなりスムーズに対応できます。
「私の店は横に流すように並ばせますね」と伝えるだけでも、お互いの混乱が防げるようになりますよ。
「匂い・煙」問題 → メニューの組み合わせ注意点
キッチンカーの中には、焼き鳥や焼肉系のように煙やにおいが強めのメニューを扱っているお店もあります。
その隣にわたあめ屋が配置されると、ふんわり甘い香りのイメージが台無しになってしまったり、煙でわたあめがしぼんでしまったりというトラブルが起こりがちです。
私も一度、隣で炭火を使った焼き鳥屋さんと並んだとき、わたあめがすぐに湿ってしまい、お客さんから「なんか変なにおいがする」と言われてショックだったことがあります。
それ以降は、メニューの相性を主催者に事前に伝えて、可能であれば配置を調整してもらうようにお願いしています。
「集客差が大きいと気まずい」問題 → お互いの強み活用術
人気のキッチンカーには長蛇の列ができているのに、自分のわたあめ屋はポツンと静か。
そんな状況になると、なんだか気まずくなってしまう気持ち、よく分かります。
でも、そんなときこそ自分のお店の強みを活かすチャンスです。
たとえば、「写真撮影スポットとしてどうぞ!」と声をかけたり、「こちらは並ばずにすぐ買えますよ」と伝えるだけで、行列を避けたいお客さんが立ち寄ってくれることがあります。
キッチンカーと競争するんじゃなくて、それぞれの良さを活かして協力する。
その視点に立つだけで、気まずさも解消されていくんですよね。
まとめ:キッチンカーと連携すると、わたあめ出店はもっと伸びていく
わたあめ屋さんとしてイベントに出店するというのは、思っている以上に繊細で、同時にやりがいにあふれた挑戦なんですよね。
機材の準備や衛生管理、並び方の工夫といった基本的なポイントに加えて、当日の天気や人の流れに左右される部分も多くて、毎回が“本番勝負”みたいなところがあります。
そんな中で、キッチンカーと連携するという選択肢は、自分ひとりではたどり着けなかったチャンスをグッと広げてくれる可能性を秘めています。
ただ隣にいるだけでも集客の波に乗れるし、ちょっとした声かけや工夫で、思わぬ“ついで買い”が増えていく感覚も本当におもしろいんです。
私自身、最初は「わたあめって子ども向けだし、売れる日と売れない日の差が激しそうだな」と半信半疑でした。
でもあるイベントで、隣のキッチンカーの店主さんがとても優しくて、一緒にセット販売をやってみたことで、売上がぐんと伸びたんです。
そのとき「わたし、出店って楽しいかも」と感じることができました。
何が売れるかだけじゃなく、誰と並ぶか、どんな空気感をつくれるかって、イベント出店では思った以上に大切なんですよね。
もちろん、うまくいかない日もあるし、準備不足でバタバタしてしまうこともあります。
でも、ひとつひとつの経験が次につながっていくし、キッチンカーとのやり取りの中で得た学びや優しさが、また新しい出店先や人との縁をつくってくれたりもするんです。
出店って、ほんとうに奥が深いし、人とのつながりを感じられる温かい世界でもあります。
もしあなたが「わたあめ屋、やってみようかな」「イベントで何か挑戦してみたいな」と思っているなら、まずは一歩踏み出してみてくださいね。
キッチンカーとの連携は、その一歩を思いがけない場所まで連れて行ってくれる、そんな力を持っているんです。

