3歳にもなると、赤ちゃんではなく子どもになってくる頃ですよね。
この頃になってくると
「食事も大人と同じようなものを食べられるようになったり」
「走ったり階段をのぼったり」
と、できることもいろいろと増えてきます。
また、お話もたくさんできるようになってくる時期でもありますよね。
母子手帳の「3歳の頃」の項目に、「自分の名前が言えますか?」という質問があります。
言葉の発達は個人差が大きいので、3歳の時点で自分の名前が言える子もいれば、言えない子もいます。
では、3歳児健診で子どもが自分の名前を言えないと、どうなるのでしょうか?
発達障害と判断されてしまうのでしょうか?
3歳児健診で「名前が言えない」だけで発達障害と判断できるの?
実際は「自分の名前が言えない」というだけでは、発達障害とは判断できません。
発達障害と判断するには、
- 言葉の理解ができているか
- 視線は合いやすいか
- コミュニケーションがとれているか
ただ、3歳の時点で「自分の名前が言える」という点は、発達の重要な指標の一つです。
それが健診の場面で難しかった場合、別室で発達相談を紹介されることもあるようです。
3歳児健診のとき言葉が遅いと言われたらどうすればいいの?
上述した通り、言葉の発達はとても個人差が大きいです。
言葉が早い子もいれば、言葉が遅い子もいます。
ここでは、3歳児健診で言葉の遅れを指摘された場合、どうすればいいのか考えていきましょう。
子供の言葉の遅れの原因にはどんなものがあるの?
言葉の遅れの原因には様々なものがありますが、主に次の3つが考えられます。
子供の言葉の遅れの原因①難聴や聴覚障害
子どもが周囲の音や言葉をよく聞こえていない場合、言葉遅れの原因になります。
子供の言葉の遅れの原因②発達障害や知的障害
脳のはたらきに問題がある場合、それらが言葉遅れの原因になることがあります。
子供の言葉の遅れの原因③口や舌などの問題
口や舌の動きや形態に問題がある場合にも、言葉遅れの原因になってしまうことがあるようです。
他にも子どもの性格だとか、養育環境なども原因となることもあります。
そして原因は複数であることも少なくないです。
小さい頃は原因がわからなかったことが、成長するとともに判明していくことだってあります。
3歳児健診で言葉の遅れを指摘されたら、「その原因が何なのか?」を専門家に診てもらいましょう。
3歳児検診で言葉が遅いと言われたら
言葉の遅れの原因がわかったら、その原因ごとに対策していきます。
難聴や聴覚障害の場合、補聴器を使用したり、耳鼻科の疾患を治療したりします。
口や舌などの問題の場合、歯科や言語聴覚士など専門家に診てもらいましょう。
発達障害や知的障害は、子どもによって対処法が全く違うので、療育機関などで詳しく診てもらうとよいでしょう。
専門的なアプローチ以外に、家庭でもできることはたくさんあります。
言葉が遅いと言われたら①ゆっくり簡単な言葉で声かけする
小さい子はまだ、長くて早口の言葉を聞き取ることは難しいです。
ゆっくり、はっきり、簡単な言葉を使ってみてください。
言葉が遅いと言われたら②子どもの気持ちや興味を示したものを言葉にする
おいしそうな表情をしたときは「おいしいね」、車を見ているときは「ブーブーだね」などと声かけしてみましょう。
子どもが興味を示したときが、言葉を覚えるチャンスです。
言葉が遅いと言われたら③色々な経験を積む
全体的な発達が進むと、言葉が出てくることもあります。
外遊びをしたり、指先を使った遊びをしたり、他の子とも触れ合ったりすることで、発達が促されます。
ちなみに、3歳児検診のときには、「自分の名前が言えない」「言葉が遅い」以外にも、チェックされる項目がいくつもあります。
そんな「3歳児検診のときにひっかかる項目」についてのことを
「3歳児検診でひっかかる原因は?検診項目別にどんなものがあるの?」
に、詳しくまとめています。
気になることがあれば、事前に知っているだけでも、気持ち的にも余裕がもてますよ。
三歳児検診で名前が言えないとき!人見知りが原因がどうかはどうすればわかる?
2、3歳の子どもでは、初めての場所や見知らぬ人に対して緊張してしまう子も少なくありません。
0歳頃の人見知りは、パパやママと他の人の区別がつくようになるため始まります。
一方、子どもの気質がはっきりしてくる3歳頃の人見知りは、子どもの性格によるところが多いです。
知らない人でも平気で話しかけられる子もいれば、慎重な性格でよく観察してから近付く子もいます。
恥ずかしがり屋さんだったり、緊張や不安を感じやすい性格だったりすると、知らない人に話しかけられてもなかなか返事ができないかもしれません。
そのため、3歳児健診で名前を尋ねられても答えられない子が出てくるでしょう。
名前が言えないのが人見知りが原因かどうかを知るには、他の場面で名前を言えるかどうかを確認してみてください。
もし人見知りが原因で名前が言えなかったのであれば、人見知りをしないよく知っている人に対して名前を言えるかどうかをチェックします。
パパやママ、保育園や幼稚園の先生などから質問されて、答えられるようであれば問題ありません。
しかし、3歳児健診以外の場面でも名前を言うことができない場合は、人見知り以外の原因が隠れている可能性があります。
3歳児健診で名前が言えなかったときは、他の場面での様子を医師や保健師さんに伝えるようにしましょう。
3歳で名前が言えないときの教え方は?
3歳児健診で名前が言えるかどうかをチェックされるとなると、「うちの子言えないんだけど・・・」と心配になってしまう人も多いでしょう。
他の子が名前を言えるようになっている中、自分の子が言えないとなると、不安になって「早く名前を言えるようになって」と焦る気持ちが出てくるかもしれません。
ここでは、子どもが自分の名前を言えるようになる教え方をご説明します。
まずは、子どもが自分の名前(仮に「山田太郎」とします)を教えます。
「山田太郎くん」と名前を呼んだ時に、「はーい」と返事ができるようにします。
難しそうな場合には、名前を読んだら子どもの手を持って「はーい」と挙手するのを手伝ってあげるとよいでしょう。
子どもが自分の名前を覚えたら、今度は名前を答えられるようにします。
親が「お名前は?」と質問して、子どもが答えるという流れです。
もし子どもが自分の名前を答えられない場合は、ヒントとして「やま・・・」と名前の最初を親が言ってあげるとよいでしょう。
それでも答えられない場合は、親が「山田太郎です」と見本を示します。
自分の名前の答え方は、最初は「太郎」や「たろちゃん」などでもOKとし、段階的に
「山田太郎」
「山田太郎です」
と言えるようにしていきましょう。
大切なのは、長期的なスパンで楽しく行うことです。
短期間で結果を出そうと真剣になり過ぎると、子どもも緊張して嫌がってしまう可能性があります。
1日1~2回程度、おもちゃやぬいぐるみを使って楽しい雰囲気の中で練習するようにするとよいでしょう。
また、練習を続けてみても名前が言えるようになれない場合は、上でお伝えしたように
- 難聴や発達障害
- 知的障害
- 口や舌の問題
健診の際に医師や保健師に相談することをおすすめします。
3歳児健診で発達障害がわかるもの?健診でわかることってどんなことがあるの?
3歳児健診は、子どもの病気や障害の早期に発見することを目的にしています。
この3歳児健診では、自閉症スペクトラムやADHD、難聴、知的障害などの有無を診ます。
他にも
- 運動発達に遅れがないか
- 視覚や聴覚の問題はないか
- 栄養状態は良好かどうか
色々な面から子どもの発達を診ていくので、3歳児健診で発達障害が発見されることもあるそうです。
3歳児検診は厳しいって本当!?きついことを言われることなんてあるの?
3歳児健診は厳しいという声を聞いたことがある人もいるでしょう。
何が厳しいのかというと、健診時の発達状況によっては引っかかるという点ではないでしょうか。
3歳児健診でチェックするのは
- 視力
- 聴力
- 身体測定
- 歯科検診
- 運動発達
- 言語発達
- 日常生活
こういった項目をチェックして、遅れがあるかを早期に発見し支援していくのが3歳児健診の目的です。
名前が言えなかったり、絵が描けなかったりすると、健診で引っかかる可能性があります。
引っかかってしまうと、まるでテストで×をもらったような気分になり、「3歳児健診って厳しいな」と思うかもしれません。
しかし、3歳児健診は子どものできないこと探しではなく、発達が遅れているところを早めに見つけて、これ以上問題にならないように介入していくのが目的です。
ですので、発達の遅れを見過ごすことがないように厳しい目でチェックしているとも言えます。
また「保健師からきついことを言われた」という意見もあります。
保健師も人間なので、厳しい人もいれば優しい人もいるでしょう。
子どもの発達を真剣にチェックするあまり、きつい言い方になってしまう保健師もいるかもしれません。
ただ私の経験では、健診できつい保健師さんに出会ったことはありません。
みなさん子どもに対して優しく接し、母親である私の話も丁寧に聞いてくださいました。
個人的には、「きついことを言われるかも」と身構えなくても大丈夫だと思います。
子どもの発達で不安なことなどを相談に行くくらいの気持ちで臨めばよいでしょう。
3歳児検診で自分の名前が言えないと発達障害?のまとめ
3歳で自分の名前が言えないと、「発達障害があるかも」と心配になるママは多いと思います。
子どもの言葉が遅いと悩む方もたくさんいます。
でも心配なことや不安なことは、3歳児健診で医師や保健師などに尋ねてみてください。
専門家からたくさんアドバイスをもらえますよ。