夏休みやお正月、ゴールデンウィークなど、長めのお休みのあと。
久しぶりに迎えた登園の朝、子どもが突然「行きたくない…」と涙をこぼしたり、玄関で固まって動かなくなってしまったりすることってありませんか?
昨日までは元気に準備していたのに、どうして急に?と戸惑いながらも、
「もう少しだけ一緒にいたいのかな」
「幼稚園で何かあったのかな」
と心配が押し寄せてきて、どう声をかけたらいいのか分からなくなる。
そんな場面に、胸がギュッと締めつけられるような思いをしたことがある方も少なくないと思います。
登園しぶりが続くと、「甘やかしすぎかな」「無理にでも行かせるべき?」と悩んだり、「どうしてうちの子だけ…」と自分を責めてしまうこともあるかもしれません。
けれど、こうした気持ちは誰にでも訪れるもの。
決してあなたの対応が間違っているわけではありませんし、子どもも「ただのわがまま」で言っているわけではありません。
子どもが「行きたくない」と感じる背景には、心や体が発する小さなSOSが隠れていることがあります。
この記事では、休み明けに幼稚園へ行きたくないと感じる理由や、親としてできるあたたかな関わり方について、専門的な視点も交えながら丁寧に解説していきます。
どうして休み明けになると「行きたくない」となるの?
長いお休みが終わって、いよいよ登園再開というタイミング。
それまで元気に通っていた子どもが突然「幼稚園行きたくない…」と泣き出したり、支度を嫌がったりすることは決して珍しいことではありません。
むしろ、これは多くの子どもに見られる自然な反応であり、「甘え」や「怠け」ではありません。
では、なぜ休み明けに子どもは登園をしぶるのでしょうか。
その背景には、いくつかの心理的・身体的な要因が複雑に絡み合っています。
ここでは、親が安心して対応できるように、子どもの内側にある本音を少しずつひも解いていきましょう。
おうちの安心感が心に残っているから
まず、長期の休み中は、子どもにとって「家族と過ごす時間」がぐっと増えます。
特に、親と触れ合う時間がたっぷりあった場合、子どもの心は「安心」と「信頼」に包まれて、ゆるやかに満たされていきます。
この心地よい感覚が強く残っている状態で、「明日からまた一人で頑張るんだよ」と言われたら、きっと不安になりますよね。
大人だって、のんびりしたお正月明けに満員電車で通勤するのは気が重いもの。
それと同じように、子どもも「もっとママと一緒にいたい」「まだ休みがいいな」と思ってしまうのは、ごく自然なことなんです。
このときに大切なのは、「うちの子、甘えてるのかな?」と判断するよりも、「それだけ家で安心して過ごせていた証拠だな」と受け止めてあげる視点です。
生活リズムのズレが体と心に負担をかける
長いお休み中は、つい夜更かしをしたり、朝もゆっくり起きるリズムになってしまいがちです。
子どもは大人以上に体内時計が繊細で、ほんの数日リズムが崩れるだけでも心身に影響が出やすくなります。
特に、寝つきが遅くなってしまったり、朝食の時間がずれたりすると、登園の時間に合わせて体を動かすのが辛く感じられるのです。
心が「まだ寝ていたい」「まだ準備したくない」とブレーキをかけてくるのも無理はありません。
さらに、眠りの質が落ちると、情緒も不安定になりやすく、登園前のちょっとしたきっかけで泣き出してしまうこともあります。
その姿に「どうして急に?」と戸惑う前に、「この子の体がまだ戻りきっていないのかも」と気づいてあげることで、ずいぶん気持ちが楽になるはずです。
幼稚園生活での「がんばり疲れ」が一気に出ることも
休み明けの登園しぶりには、「幼稚園でがんばりすぎていた子」によく見られる傾向もあります。
新しいクラス、新しい先生、新しいルール。
子どもにとってそれは、毎日が冒険であり、同時に大きなストレスにもなっています。
「先生に褒められたい」
「お友達に嫌われたくない」
そんな思いで、毎日ちいさな心と体をフル稼働させながら、幼稚園という社会の中で生きているんですね。
大人なら「疲れたな」と言って休めるけれど、子どもはまだその感覚をうまく言葉にできません。
だからこそ、休み中に安心のなかで緊張が解けた瞬間、一気に「もうちょっと休ませて」と体や心が訴えてくるのです。
この「がんばり疲れ」は目に見えにくいからこそ、親の目線で「この子、がんばってたんだな」と認めてあげることが、とても大きな意味を持ちます。
環境の変化に敏感に反応する子も
子どもによっては、ちょっとしたクラスの変化や先生の雰囲気、友達とのやりとりにとても敏感なタイプもいます。
連休前は元気に通っていたのに、休み明けに園の中で小さな変化があったことで不安を感じることもあるのです。
たとえば、久しぶりの登園で友達のグループができていたと感じたり、先生との距離感をつかみ直すのが難しく感じたり。
そうした「自分の居場所が前と違うかも」と思うような瞬間が、登園しぶりに繋がるケースもあります。
親から見ると「たかが小さなこと」に思えるかもしれませんが、子どもにとっては大きな出来事。
その不安に気づいて「何か変わったことあった?」と寄り添って聞いてあげるだけでも、ずいぶん違ってくるはずです。
「登園しぶり=問題」ではありません
ここまで読んで、「うちの子も当てはまるかも」と感じた方も多いかもしれません。
でも、どうか安心してください。
登園しぶりは、多くの子どもにとってごく自然な反応であり、必ずしも「問題行動」ではありません。
むしろ、子どもなりに環境や自分の気持ちを調整しようとしている「成長の一場面」だと言えるのです。
大切なのは、「どうすれば無理なく、また楽しく登園できるか」を一緒に考えていくこと。
「行きたくない」と言える子どもの素直さも、「それを受け止めようとする親のやさしさ」も、どちらも間違ってなんていません。
休み明けの登園しぶり、実はよくあることです
登園しぶり。
それは決して「珍しいこと」でも「あなたの子だけがそう」でもありません。
むしろ、夏休みや冬休み、ゴールデンウィークなどの長期連休明けには、多くの家庭で見られる“あるある”とも言える現象なのです。
わが家でも、娘が年少さんだった頃の夏休み明け、毎朝涙をためて「行きたくない」とつぶやいていた時期がありました。
あの時は正直、とても不安でした。
「このまま幼稚園を嫌いになったらどうしよう」と、夜ひとりで検索魔になってしまったこともあります。
でも、あとからママ友や園の先生に話を聞いてみると、実はたくさんの子どもたちが同じように登園しぶりを経験していると知って、ふっと肩の力が抜けたのを覚えています。
「みんなそうなんだ」と知ることの安心感
親として一番つらいのは、「どうしてうちの子だけ…?」と思い詰めてしまうことだと思います。
自分の関わり方が悪かったのか、もっと愛情を注いであげるべきだったのか、そんなふうに自分を責めてしまう人も少なくないはずです。
でも、これは親御さんが悪いわけでも、子どもが弱いわけでもなく、ごく自然な成長過程のひとつ。
特に
- 感受性が豊か
- 環境の変化に敏感
- 家族との時間を大切に思っている
つまり、むしろ繊細で、まわりをよく見ていて、がんばり屋さんな子ほど、こういう反応を見せることがあるんです。
園の先生たちもちゃんと理解してくれている
もし「うちの子だけ泣いてる…」と感じて気まずくなってしまうことがあっても、どうか安心してください。
幼稚園や保育園の先生たちは、こうした登園しぶりの子どもに日々向き合っているプロです。
朝の玄関で泣いてしまっても、バイバイがうまくできなくても、先生たちはその子のペースを大切にしながら見守ってくれます。
一時的に泣いていた子が、数分後には教室で笑顔になっていたという話も、決して珍しくありません。
先生にあらかじめ「休み明けでちょっと不安定みたいです」と伝えておくだけでも、園での配慮がスムーズになりますよ。
「また泣いたらどうしよう…」という不安も自然なもの
子どもが泣くと、親の方もつらくてたまらなくなりますよね。
実際、うちの娘が園の門の前で泣いて動かなくなったとき、わたしの方が泣きそうでした。
「また明日もこうなるのかな」
「まわりに迷惑かけてるんじゃ…」
そんな不安がぐるぐると頭を回って、帰り道にため息ばかりついていたこともあります。
でも、少しずつ慣れていきます。
「泣いても、ちゃんと乗り越えられたね」と笑える日が、必ずやってきます。
今は不安でも、それは親として子どもに本気で向き合っている証拠。
その気持ちがある限り、きっと大丈夫です。
一時的なことだからこそ、焦らなくて大丈夫
登園しぶりは、多くの場合、数日~数週間のうちに自然と落ち着いていくものです。
だからこそ、「この状態がずっと続くのでは」と焦るよりも、「今はそういう時期なんだな」と受け止めて、目の前のわが子とゆっくり向き合ってあげてください。
その姿勢こそが、子どもにとって何よりの安心につながります。
そしてその安心が、少しずつ「また行ってみようかな」という気持ちに変わっていくのです。
子どもが「行きたくない」と感じる3つの背景
子どもが「幼稚園に行きたくない」と言い出すと、親としてはつい焦ってしまいますよね。
「何かあったのかな?」
「いじめとかじゃないよね…?」
あれこれ不安がよぎってしまうものです。
でも、実は登園しぶりの理由の多くは、もっとずっとシンプルで、子どもなりの自然な感情や状態からきていることが多いんです。
ここでは、よくある3つの背景を中心に、子どもが「行きたくない」と感じる心理をひもといていきます。
① 生活リズムの乱れが心と体を重くする
連休中はどうしても夜更かしになったり、朝ゆっくり起きる日が続いたりして、生活リズムがずれてしまうことがあります。
とくに子どもは、大人よりも体内リズムの影響を受けやすく、睡眠の質が少し落ちるだけでも情緒が不安定になったり、集中力が下がったりするものです。
「朝、起きられない」
「制服を着たくない」
「ごはんが進まない」
そんなサインが見られるときは、ただ眠いだけじゃなく、体の準備がまだ整っていないサインかもしれません。
うちの息子も夏休みの最終日、「明日からまた早起き…?」とぼそっと言ったあと、なかなか寝つけずにモゾモゾ。
朝もぐずぐずしていて、やっと起きたら「お腹がいたい」と言い出しました。
あの時、「怠けてるんじゃなくて、体が戻るのに時間がかかってるんだな」と気づけたことで、わたしの気持ちも少し楽になりました。
② 園での「がんばり疲れ」がドッと出る
幼稚園での生活は、楽しいだけでなく、子どもにとっては日々がチャレンジの連続です。
先生のお話をきちんと聞く、みんなと同じ行動をとる、お友達と遊ぶ、ルールを守る…。
大人にとっては当たり前に思えることも、子どもにとってはエネルギーのいる「がんばり」なんですよね。
休み中はその緊張がふっとほどけるぶん、心と体にためていた疲れが一気に出てしまう。
だからこそ、休み明けはエネルギー切れの状態になってしまって、「もうちょっとだけおうちで休みたい…」という気持ちになるのは自然なことなんです。
特に、真面目でがんばり屋さんなタイプの子ほど、園での疲れを表に出さずにため込んでしまいがち。
そういう子ほど、ふとしたタイミングで登園しぶりとして現れることがあるんです。
③ 家で過ごす安心感を手放したくない
長期休みは、子どもにとって大好きな人たちとずっと一緒に過ごせる、かけがえのない時間です。
親とべったりくっついて、好きな遊びをして、ごはんを食べて、お昼寝して…。
そういう日々の積み重ねが、「おうち=安心できる場所」という感覚をより強くさせます。
だからこそ、「明日からまた園だよ」と言われたときに、「えっ、あの安心感から離れるの?」と不安になってしまう。
この気持ち、すごく自然なことなんです。
我が家では、長期休みの終わりに息子が突然「ママ、幼稚園ずっと休みだったらいいのにね」とつぶやいてきたことがありました。
その言葉がなんだか切なくて、「ああ、こんなふうに甘えてくれていたんだな」とじんわり感じたのを覚えています。
背景はひとつじゃないことも多い
ここで挙げた3つの理由は、それぞれが独立しているというより、いくつもの要素が絡み合って登園しぶりという形で表れることが多いです。
生活リズムが崩れていて、そこに疲れも重なり、さらに「おうちの安心感」も感じている。
それが全部合わさって「今日は行きたくない」と口にしている場合も少なくありません。
親としてはつい「理由をはっきりさせたい」と思ってしまいますが、子ども自身もまだその感情をうまく整理できていないことがほとんど。
「何が原因かわからないけど、なんとなく行きたくない」
そう感じているだけでも、実はもう十分にがんばっている証なんです。
湯通しはレンジでもできる?それともお湯が安心?
赤ちゃんの離乳食って、ほんのひと手間が命取りになるほど忙しいとき、ありますよね。
うちでも、上の子を保育園に送り出したあと、洗濯機を回しながら次男の離乳食を用意していたとき、ふと思ったんです。
「あれ?納豆って、わざわざお湯沸かさなくても、レンジでもよくない?」って。
でも、そのとき心の中にふっと湧いてきたのは、「これってほんとに安全?」「手抜きになっちゃわない?」という罪悪感でした。
ここでは、レンジ加熱でも問題ないのか?そしてそれが湯通しの代わりになるのか?という疑問に、根拠と実体験を交えながらしっかり答えていきますね。
レンジでの加熱もOK!でも目的をはっきりさせて
結論から言えば、納豆をレンジで加熱することは可能ですし、殺菌や加熱処理としても効果があります。
特に忙しい朝や、お湯を沸かす時間がどうしても取れないとき、レンチンでの加熱はとても便利です。
方法としては、納豆に少し水かだし汁を加えて、ラップをせずに電子レンジ(500~600W)で約30秒ほど加熱するだけ。
これである程度の菌を抑えつつ、赤ちゃんの体にもやさしい状態になります。
ただし、レンジ加熱は「湯通し」とは少し目的が違うことも知っておいてほしいんです。
湯通しとレンジ加熱の違いってなに?
湯通しには、納豆特有の強いにおいや粘りを軽減する効果があります。
これが意外と大きくて、赤ちゃんが納豆を嫌がる理由のひとつが、この“独特な感触”なんですよね。
レンジ加熱では「菌の数を減らす」「温めて柔らかくする」といった効果は期待できますが、粘りやにおいを軽減する点では、湯通しのほうが優れています。
だから我が家でも、においやねばねばを嫌がっていた次男には、なるべく湯通しを使ってあげていました。
一方で、長男のときは特に嫌がる様子もなく、レンジ加熱だけで十分だったこともあります。
レンジでもOK!でも気をつけたい3つのこと
レンジで加熱するときには、以下の3点に注意してね。
水分を加える
乾いたまま加熱すると、納豆が固くなったり焦げつくことがあります。
必ず水やだしを足してからチンしましょう。
加熱ムラに注意
中心が加熱されていないこともあるので、加熱後はかき混ぜて全体をなじませてください。
容器は耐熱のものを使う
誤ってラップしたまま加熱したり、耐熱性のない容器で加熱するとやけどの原因にもなります。
安全のために、少しの手間でも確実に確認してからレンチンしてあげてくださいね。
「安全」と「ラク」のバランスをとることがいちばん大事
育児って、どうしても「ちゃんとしなきゃ」がつきまとうけれど、そればかりだと心がすり減ってしまいます。
大切なのは、“安全であること”と“毎日続けられること”のバランスをとること。
毎回湯通しがしんどいなら、レンチンでも大丈夫。
でも赤ちゃんが納豆を嫌がるようなら、においや粘りが取れる湯通しに戻してもいい。
我が家では、最初の1か月だけ頑張って湯通しして、その後は
「今日は余裕あるから湯通し」
「今日は無理だからレンジ」
と、その日の気分と赤ちゃんの機嫌で切り替えていました。
どっちが正解じゃなくて、「今の我が子に合っている方法」がいちばんなんですよね。
登園しぶりのサインに気づくこと
子どもが「幼稚園行きたくない」と言葉で伝えてくれたら、もちろんわかりやすいですよね。
でも実際は、子ども自身がまだその感情をうまく言葉にできなかったり、気持ちを自分でも整理できていないことも多いんです。
だからこそ、親が気づいてあげたいのは、「言葉になる前のサイン」。
なんとなく様子がおかしい、何かモヤモヤしてそう…そんな“違和感”こそが、子どもが心の奥で伝えようとしているサインかもしれません。
「体の不調」を訴えるときは心のSOSかも
「お腹が痛い」「頭が痛い」「足が痛い」
登園前にこうした“急な不調”を訴えてくることはありませんか?
これって、実は心の不安が体に表れていることも多いんです。
わたしの娘も、プールの授業がある日だけ、決まって「目が痛い」と言っていました。
病院に行っても異常はなくて、でもどうしてもプールが嫌だとは言えなかったみたいで。
その気持ちに気づいてあげられたとき、「ああ、この子なりに頑張ってたんだな」って思わず抱きしめたくなりました。
もちろん、病気の可能性があるときは小児科を受診することも大切ですが、身体の不調が“心の声”であることもあるという視点を持っておくと、対応もやさしくなりますよ。
朝の準備に時間がかかるようになったら要注意
今までは自分からパジャマを脱いで制服を着ていたのに、最近は着替えを嫌がる。
ごはんの手が止まったり、なかなか歯磨きをしなかったり。
そんなとき、「やる気がないのかな?」と思うかもしれませんが、それは心がブレーキをかけているサインかもしれません。
制服を着た瞬間に涙ぐんだり、靴をはこうとしなかったり。
そういった行動は「幼稚園」という言葉を使わなくても、「今日は気が進まないんだよ」と伝えてきているのかもしれません。
「なんで早く準備しないの!」と責める前に、少しだけ立ち止まって、「行きたくない理由があるのかな?」と心の奥に寄り添ってみてくださいね。
情緒が不安定になっていたら、そっと見守って
普段よりもよく泣く、怒りっぽい、甘えん坊になってい…
そんな変化も、登園しぶりのサインとしてよく見られるものです。
子どもはまだ、自分の気持ちをうまく言語化する力が未発達です。
その分、感情が行動や態度として出てくるんですね。
だからこそ、「わがまま」や「反抗期」だと決めつけず、「いま、心がちょっと疲れてるんだな」と思ってあげることがとても大事。
不安が強いときは、前の晩からそわそわしていたり、寝つきが悪くなる子もいます。
そうしたサインを見逃さず、気づいて声をかけてあげることで、子どもは「自分は守られている」と感じられるのです。
サインは子どもによって違うからこそ、わが子の「いつもと違う」に敏感になる
登園しぶりのサインは本当にさまざまで、すべての子に共通するわけではありません。
ある子は朝ごはんを残すようになり、ある子は突然「ママと離れたくない」と泣き出します。
大切なのは、「その子にとっての変化」を親が見逃さないこと。
普段の様子をよく知っている親だからこそ、「あれ?なんかいつもと違うな」と気づける瞬間があるはずです。
その直感、信じて大丈夫です。
不安そうなわが子を前に、「気のせいかな」と思うときこそ、ほんの少しだけ立ち止まって向き合ってみてください。
無理やりをせずに幼稚園に行ってくれるようになるには?
子どもが「行きたくない」と涙をこぼす朝。
その小さな手を引いて無理やり連れて行くことに、心がギュッと痛んだ経験はありませんか?
親としては、行かせた方がいいのか、それとも今日は休ませるべきか、毎朝が判断の連続で、正直ヘトヘトになりますよね。
「無理やり行かせると幼稚園が嫌いになるのでは」
「でも休ませ続けたら、ずっと行かなくなるのでは」
その間で揺れる気持ちは、本当に痛いほどわかります。
でも大丈夫。
ここでは、「無理に登園させる」ことなく、子どもが少しずつ自分の気持ちで歩き出せるようにするための3つのステップをご紹介します。
大切なのは、“焦らないこと”と“子どもと一緒に歩く姿勢”なんです。
① 幼稚園を簡単に休ませない「リズムづくり」
「今日は気分が乗らないから休ませようかな…」
その気持ち、よくわかります。
でも、登園しぶりの時期こそ、生活のリズムを保つことがとても大切なんです。
もちろん、熱があるとか、明らかに体調が悪い場合は休ませてあげてください。
でも「なんとなく行きたくない」という理由で休むことが続いてしまうと、“休み癖”につながってしまうことも。
これは「園に行きたくない」という気持ちを否定するのではなく、
「行きたくなくても、少しだけでも行ってみよう」という経験を重ねることが大切だという意味です。
たとえば、
- 園に短時間だけ行く。
- お母さんが付き添いで一緒に登園する。
- 先生に事情を伝えて早めに迎えに行く
② 子どもの気持ちをまるごと受け止める
「行きたくないって言っていいんだよ」
「そう思うってことは、それだけ頑張ってるんだよね」
そんなふうに、まずは子どもの気持ちを否定せずに受け止めることが、とても大切です。
特に気をつけたいのは、子どもが勇気を出して「行きたくない」と言ったときに、
「なんで?」「わがまま言わないで」と返してしまうこと。
これでは子どもは、二重の不安を抱えてしまいます。
「行きたくない」気持ちと、「それを言って怒られた」気持ちです。
わたし自身も、朝の忙しい時間に泣かれるとついイライラしてしまって、あとで自己嫌悪に…。
でも、「そうだよね、不安だったんだよね」とひとこと共感してあげるだけで、子どもの表情がやわらぐ瞬間があるんです。
子どもは“言葉で整理できない不安”を、感情として出しているだけ。
それに寄り添ってあげるだけで、子どもの心はふっと軽くなっていきます。
③ 無理やり連れて行くのではなく、“行ってみようかな”の気持ちを育てる
「幼稚園に行く=イヤなこと」と感じてしまっている子にとって、
親から「行きなさい!」と押し出されると、ますます登園への抵抗が強くなります。
だからこそ、子どもが「行ってみようかな」と思えるようなポジティブなイメージを育てることが大切なんです。
たとえば、
「今日、給食◯◯だよ!楽しみだね」
「お迎えのとき、一緒にアイス食べて帰ろうか」
「先生、昨日あなたの絵かわいいって言ってたよ!」
そんなふうに、幼稚園に行くことの楽しさ・安心感を言葉にして伝えてあげるだけで、子どもの気持ちは少しずつ変化していきます。
わたしの娘も、帰り道に「明日はこの道で帰ろう!」と話しただけで、「じゃあ明日も行く~」と言ってくれた日がありました。
きっかけは本当に、ちょっとしたことなんです。
やっと登園できるようになった!もう「行きたくない」とならないには?
長かった登園しぶりの時期を、少しずつ乗り越えて、やっとまた子どもが幼稚園に行けるようになった…。
その姿にほっとしながらも、「また明日、行きたくないって泣くんじゃないか」そんな不安がふとよぎること、ありませんか?
わたしもそうでした。
笑顔でバイバイできた翌朝、玄関でまた涙ぐむ娘を見て、「どうして?もう大丈夫だと思ってたのに…」と心がぐらぐら。
それでも、あのとき自分に言い聞かせたんです。
「これは“後戻り”じゃなくて、“少しずつ慣れていく過程”なんだ」と。
登園できるようになった今こそ、「もう繰り返したくない」と気を張るのではなく、その後の関わり方にちょっとした“安心の種”をまいてあげることがとても大切なんです。
登園できた日は「当たり前」じゃなく「すごいね」と声をかけてあげよう
子どもが泣かずに登園できた日って、親にとっては“元通り”に見えるかもしれません。
でも、実は子どもにとっては、ひとつひとつが勇気の積み重ねだったりします。
だからこそ、「行けてよかったね」「がんばったね」「ママも嬉しいよ」と、
言葉でしっかり“認めてあげること”が子どもの自信につながっていくんです。
わが家では、朝の送り出しだけでなく、帰ってきたあとにも「今日どうだった?がんばったね」と声をかけるようにしていました。
すると、子どもも「◯◯ちゃんと遊んだよ」と話してくれるようになって、ちょっとずつ「行きたくない」が減っていった気がします。
「当たり前」になった瞬間に、子どもの中の頑張りは見えなくなってしまうから、小さな一歩もちゃんと喜ぶことが、継続の力になるんですよね。
プレッシャーをかけない日常づくりを心がけて
一度登園しぶりを経験すると、「またあんな朝が来たらどうしよう」と親の方が構えてしまうこともあります。
その不安が知らず知らずのうちに、子どもへのプレッシャーとして伝わってしまうことも…。
たとえば、「明日も泣かずに行けるかな?」という声かけや、親の焦りがにじんだ表情。
子どもはとても敏感に感じ取ります。
だからこそ、できるだけ日常の空気感は**“いつも通り”を意識すること**がポイントです。
園に行けたことを喜びすぎず、でも行けなかった日も責めず、淡々と寄り添う。
この“フラットな安心感”が、子どもの心を落ち着かせてくれるんです。
幼稚園にワクワクする「きっかけ」を一緒に探そう
再び登園を嫌がらないためには、幼稚園=不安な場所ではなく、楽しいことがある場所だと感じられるようにすることが大切です。
たとえば…
- これからの行事の話をする
- 明日の給食メニューを一緒に見てみる
- 「明日、どの靴で行こうか」など小さな選択を子どもに任せてみる
- 「帰り道に何か見つけられるかな?」とちょっとした冒険気分を取り入れる
我が家では「明日はちょうちょ探して帰ろう!」と声をかけたら、それが嬉しかったようで「行ってきまーす!」と笑顔で出かけた日もありました。
子どもの心にワクワクを届けるのに、難しい言葉や大げさな準備は要りません。
ほんの少しの“楽しい想像”があれば、それでじゅうぶんなんです。
まとめ:登園しぶりは親子で育つチャンスかもしれません
子どもが「幼稚園に行きたくない」と泣き出す朝。
親としては何が正解かわからず、胸が苦しくなってしまいますよね。
でも、登園しぶりは決して誰かが悪いわけでも、育て方が間違っていたわけでもありません。
むしろ、それは子どもが「安心できる人がそばにいる」からこそ、素直に気持ちを出せているという証。
登園を嫌がる姿は、小さな心が一生懸命サインを出しているのだと思います。
大切なのは、無理やり行かせることではなく、子どもの不安に気づき、安心して再び一歩を踏み出せるように寄り添ってあげることです。
日々のちょっとした声かけや生活のリズムの整え方、登園後の「よく頑張ったね」の一言。
そのひとつひとつが、子どもの心に小さな自信を育ててくれます。
そして親自身も、完璧である必要なんてありません。
悩んだり立ち止まったりしながらでも、「大丈夫だよ」と伝え続けていけば、きっと子どもにもその安心感が伝わっていきます。
登園しぶりは、一緒に成長していく親子にとっての、かけがえのない時間かもしれません。
焦らず、比べず、わが子のペースで。
明日もまた、小さな一歩を信じていきましょうね。