日本と外国の文化の違いってたくさんありますよね。
日本では当たり前だと思っていた常識が、実は外国では非常識だったりして。
うっかり恥ずかしい思いをしてしまった経験がある人もいるのではないでしょうか?
文化の中でも、特に食事のマナーの違いは目立ってしまいます。
今回は、興味深い外国の食事のマナーについて紹介していきます。
食事のマナーは文化の違いだけではなく、歴史的背景が原因となっていることも多いので、楽しみながら見ていってくださいね。
アメリカの食事のマナーでは残すことが当たり前なの!?全部食べたらどうなるの?
最初っからびっくり仰天な話題ですが、アメリカでは食事でお腹いっぱいになると、躊躇なく残します。
ピザの耳なんて当たり前のように残します。
ケーキが甘すぎて、一口だけ食べてゴミ箱に直行なんてこともあります。
日本人的にはかなりショッキングな光景ですよね・・・
中国では、食べ切れないくらい、たくさんの料理を出すのがもてなす側のマナーとなっています。
なので食べきれないというのは問題ありません。
むしろ全部食べきってしまうと「料理が足りない!」のサインと見なされてしまうので、お皿に一口、二口分は残しましょう。
アメリカ人は食へのこだわりが薄い?!
しかしアメリカに関してはちょっと事情が違います。
食にあまりこだわりがないというか、頓着(とんちゃく)しないといった表現がぴったりです。
彼らにとっては食事とは、「お腹いっぱいになればOK」という感じです。
もう、食に対する考え方が我々アジア人とは根本的に違いますね。
アメリカで食事を残すことは礼儀的にはどうなの?
しかしアメリカでも、食べ物を残すことは礼儀正しいことではありません。
特に高齢の方は眉をひそめます。
全部食べられるなら、やっぱり食べた方がいいです。
しかし食事を残したからと言って咎められるわけではありません。
アメリカは多文化であり、多様性を重んじる国です。
残す人もいれば残さない人もいる。
人によりますね・・・
アメリカで他の人が食事を粗末にしてしまったからといって、目くじらをたててはいけません。
それこそ人によるので、そういうものだと割り切るしかないでしょう。
ヨーロッパの食事マナーを国別に紹介!そのマナーにはどんな意味がある?
さて、アメリカもビックリでしたが、他の国々はどうでしょう?
ここからはヨーロッパにスポットを当てて見ていきましょう。
ヨーロッパでの食事マナー①フランス
まずはフランスでの食事マナーについてです。
フランスの食事マナー(1)レストランは高級料理店
日本でレストランと言えば、ファミリーレストランから高級レストランまで幅広いですよね。
しかし、フランスでレストランと言えば、ある程度高級なフランス料理店の事を指します。
サービスもしっかりしていて、ドレスコードがあるお店がほとんどです。
日本の感覚で、うっかりラフな格好で入らないようにしましょう。
フランスの食事マナー(2)何はともあれレディファースト
日本では女性が男性にお酌をする光景が多く見られますよね。
しかし、フランスでは、男性が女性にワインを注ぐのが一般的。
サーバーでない限り、女性は男性にお酒を注ぎません。
女性同士では問題ないですよ。
少しいいレストランですと、サーバーが気を利かせてワインを注ぎに来てくれると思います。
レストランやカフェでの座席についてもレディファーストです。
ケースバイケースですが、基本的には奥の席や眺めのいい席は女性に譲りましょう。
ヨーロッパでの食事マナー②イタリア
イタリアといえば、チーズ無しでは語れません。
日本のレストランではテーブルに粉チーズが常備してあったり。
またお店によっては、わざわざチーズを目の前で削るパフォーマンスしてくれるところもありますよね。
テンション上がりますよね!!
しかしイタリアでは、料理が出された時点で、その料理を作ったシェフにとってチーズの分量は完璧なんです。
なので、チーズを追加するという行為は、シェフにとって侮辱(くつじょく)と捉えられてしまいます。
なので、出された料理はそのまま美味しくいただきましょう。
ヨーロッパでの食事マナー③ドイツ
お料理の付け合わせやおつまみに大活躍のじゃがいも。
お店によっては、なかなかの大きさのゴロッとしたポテトが出てくることもありますが・・・ここでナイフを使うのはNG!
いやいや、ナイフで切り分けないでどうやって食べるの?と思いますが、フォークの背で潰して食べます。
慣れないとちょっと食べるのに苦労しそうですね。
ヨーロッパでの食事マナー④スペイン
スペインでの食事マナーについては3つご紹介しますね。
スペインの食事マナー(1)ゆっくり時間を大切に
スペイン人は時間にしばられないでゆっくり食事をするのが好きです。
家族や恋人との時間を大切にするスペイン人は、大好きな人との食事の時間もとても大切にします。
談笑しながらゆっくり食べ、食後もすぐには席を立ちません。
お昼ごはんで満腹になったら、大半の職場では「シエスタ」と呼ばれるお昼寝タイムがあります。
うらやましい~。
スペインの食事マナー(2)勝手な味付け禁止!
日本では一般的な定食屋さんのテーブルには、塩コショウや調味料がいろいろ置かれていることが多いですよね。
しかし、スペインでは出された食事に勝手に味を足すのはNG!
出された食事は、それで完成されたものですので、味変をしようものなら怒られてしまいますよ。
ご注意くださいね・・・
スペインの食事マナー(3)バルの床はゴミだらけ
ゴミだらけと言ってしまうと誤解を与えてしまいそうですが。
スペインバルの床がゴミだらけなのは、その店が繁盛している証拠です。
決して、掃除が行き届いてないとかではないので、ご安心ください。
ヨーロッパでの食事マナー⑤ハンガリー
ハンガリーでビールを飲むときは、ビールグラスで音を鳴らして乾杯しません。
19世紀にハンガリーがオーストリアとの戦いに敗れたとき、オーストリアの兵士たちが勝利を祝うためにグラスを鳴らして乾杯したそうです。
それ以来、ハンガリーではビールグラスをぶつけて乾杯はしなくなったそうです。
ワインなどの他の飲み物は音を鳴らして乾杯してもいいそうですが、歴史的な背景が根深いですね。
意外としらない?!日本の食事マナーとその素敵な理由
日本人の食事マナーは、外国のものに比べると
- 美しい所作
- 気遣い
そんな、素敵な「日本の食事マナー」について、ほんの一部ですが一緒に見ていきましょう。
日本の食事マナー①食事の前後に手を合わせる
いただきます、ごちそうさまと言うときに一緒に手を合わせることで。
食材を育てた人や料理を作ったなどの「食事に関わった人」に対して、感謝を表します。
日本の食事マナー②お箸の使い方に気を付ける
お箸のマナーは沢山ありますが、基本的な考え方は一緒に食事をしている人に不快な思いをさせないためのマナーと言っていいでしょう。
- 料理にお箸を立てる
- 料理の上で迷ってお箸を動かす
- 器をお箸で引き寄せる
- お箸についたものを舐めて取る
日本の食事マナー③手のひらをお皿替わりにするのはNG
女性に多い、片手を口元に持ってきて受け皿のようにする行為はマナー違反です。
しょうゆを付けて食べる料理の場合は、しょうゆの小皿を手にもち受け皿のようにします。
日本の食事マナー④お箸の反対側を使わない
大皿料理を取り分けるときに、お箸の反対側を使って取る人がいますが、これもNGなんです。
手は自分が思っている以上に汚れているもので、もともと持つ部分を使って食事を取り分けるというのは不潔という考え方の人もいるからです。
日本の食事マナー⑤食事は残さず食べる
作ってくれた人や食材への感謝を表すために食事は残さないことがマナーなのです。
満腹でどうしても食べ切れない場合は、理由を言って作った人に「美味しかった」と一言伝えましょう。
食事のマナー日本と外国の違いのまとめ
なかなか衝撃的な食事マナーが盛りだくさんでしたね。
最初にも言いましたが、ここまで紹介したマナーは、文化の違いや歴史的背景にも深く関係しています。
「郷に入っては郷に従え」という言葉があります。
外国に行ったら私たちが外国人です。
些細なマナー違反がトラブルになることだってあります。
かといって、ガチガチにマナーに縛られて楽しめないなんてもったいない。
海外では戸惑うことも多いでしょうが、最低限のマナーだけ頭に入れてエンジョイしてくださいね。