亡くなった人の通帳が出てきた時にやるべきことと注意点まとめ

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故人の通帳がふとしたときに見つかると、「これってどうしたらいいの?」と戸惑ってしまいますよね。

急に出てきた通帳を見て、預金が残っているのか、口座は使えるのか、そもそも相続の手続きはどうしたらいいのかと、不安になる方も多いと思います。

この記事では、「亡くなった人の通帳が出てきた」という場面で慌てずに対応するための具体的な流れや、気をつけたいポイントについてやさしく解説しています。

相続人としてやるべきことや、金融機関とのやり取りのコツ、手続きに必要な書類など、知っておくと後々役立つ情報をぎゅっとまとめています。

とくに、知らずに勝手な行動をしてしまうとトラブルの原因になることもあるため、落ち着いて丁寧に進めることが大切です。

この記事を読むことで、相続や口座の解約といった手続きの全体像がわかり、心の負担も少し軽くなるかもしれません。

少しでも不安を減らし、スムーズに対応できるよう、ぜひ参考にしてみてくださいね。

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亡くなった人の通帳を見つけたときにまずやること

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通帳は勝手に開けてもいい?まずは相続人としての立場を確認

故人の通帳を見つけたときに、まず最初にやるべきことは「自分が本当に相続人にあたるのかどうか」をしっかり確認することです。

相続人には、配偶者や子ども、兄弟姉妹などが含まれる場合があり、自分がどの立場にあるのかを把握することが、次の行動につながります。

仮に自分が相続人だとしても、見つけた通帳を勝手に開けて中身を見たり、キャッシュカードを使ってお金を引き出したりするのは絶対に避けましょう。

なぜなら、通帳にはその人の財産の情報が詳細に記載されていて、それを無断で確認・使用することは、法律上もトラブルの元になってしまうからです。

とくに、他の相続人との関係性がある場合、自分一人で判断して通帳を操作してしまうと、「勝手に遺産を使った」と受け取られ、揉めごとに発展することがあります。

通帳に記載された残高や取引履歴は、遺産の内容を明らかにする重要な資料でもあるため、相続人全員で話し合って確認し、取り扱うことがとても大事です。

こうした対応をきちんとすることで、円満な相続手続きが進められるだけでなく、あとあと余計なストレスや疑念を抱えずにすみますよ。

名義人が亡くなっていたらまずは銀行へ連絡しよう

通帳の名義人が故人であることが確認できたら、できるだけ早く金融機関へ連絡を入れることが大切です。

早めに行動することで、その後の手続きがスムーズに進みますし、余計な混乱や誤解を防ぐことにもつながります。

具体的な流れとしては、以下のようなステップを踏むことになります。

金融機関に死亡を連絡:まず、通帳に記載されている銀行や信用金庫などに連絡をして、名義人が亡くなったことを伝えましょう。

その際には、必要に応じて死亡届のコピーなどを提出する場合もあります。

必要書類の確認と準備:次に、戸籍謄本や印鑑証明書、相続人全員の署名がある遺産分割協議書など、手続きに必要な書類を確認して、もれなくそろえる必要があります。

これらは金融機関によって少し異なることもあるので、事前に問い合わせておくと安心です。

相続の手続きを開始:必要な書類がすべて揃ったら、いよいよ相続手続きを開始します。

銀行から渡される所定の申請書に記入し、添付書類と一緒に提出する形が一般的です。

こういった流れを落ち着いて丁寧に行うことで、故人の口座をしっかり管理することができ、ほかの相続人との信頼関係を保ちつつ、トラブルを未然に防ぐことにもつながります。

手続きは一見むずかしそうに見えますが、ひとつひとつ確認しながら進めていけば大丈夫ですよ。

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故人の口座はどう扱われる?知っておきたい基本情報

銀行口座はどうなる?凍結のタイミングに注意

金融機関は、名義人が亡くなったという情報を把握した時点で、その人名義の口座をすぐに凍結します。

凍結されると、その口座からの預金の引き出しや新たな振り込み、口座振替などのすべての取引がストップされてしまいます。

たとえ家族であっても、凍結された口座は自由に動かすことができなくなってしまうんですね。

これは、相続に関する不正利用やトラブルを未然に防ぐための措置です。

でも同時に、公共料金の引き落としや家族の生活費が一時的に使えなくなって困る…という事態にもなりかねません。

だからこそ、相続人の方ができるだけ早く銀行や信用金庫などの金融機関に連絡を入れることが、とても大切になってくるんです。

速やかに対応することで、凍結後の手続きがスムーズに進み、結果的に負担や混乱を最小限に抑えることができますよ。

手続きを進められるのは相続人だけ

故人の預金を引き継ぐためには、基本的に相続人全員の合意が必要になります。

たとえ生前にとても親しくしていた友人や、長年お世話をしていた親族であっても、正式な相続人でない限り、口座の名義変更や解約といった手続きを行うことはできません。

また、相続人のうちの一人が、他の相続人に無断で勝手に通帳を持ち出したり、銀行で解約を進めたりすると、大きなトラブルになる可能性があります。

相続の話し合いというのは、感情的にもデリケートな部分が多く含まれているのものです。

なので、お互いの信頼を損なわないように、手続きは必ず全員で相談しながら進めていくことが大切なんですね。

必要があれば、司法書士や弁護士などの専門家に間に入ってもらうのも一つの方法です。

そうすることで手続きの正確性も増し、後々の不安を減らすことにもつながりますよ。

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銀行に伝える前に準備しておきたいもの

スムーズに進めるための必要書類

手続きをスムーズに進めるためには、事前にしっかりと準備しておくことがとても大切です。

とくに金融機関とのやり取りをスムーズに行うには、必要書類がすべてそろっているかどうかで大きく変わってきます。

書類の不足や記載ミスがあると手続きが滞ってしまい、再提出を求められるケースも少なくありません。

以下のような書類は、一般的に必要とされるものですので、早めに確認し、きちんと用意しておくと安心ですよ。

故人の死亡届や戸籍謄本(出生から死亡まで一連のつながりが確認できるもの)

相続人全員の戸籍謄本(相続関係を証明するために必要です)や印鑑証明書(実印とセットで提出します)

遺産分割協議書(すべての相続人が内容に同意し、署名・押印した正式な書類)

これらの書類をそろえるには、市区町村役場での申請や、他の相続人との連絡・協力が必要なこともありますので、できるだけ余裕をもって動くようにするといいでしょう。

また、金融機関によっては独自のフォーマットや追加書類が求められる場合もあるので、手続きを始める前に一度問い合わせておくのもおすすめです。

こうした準備をしっかりしておくことで、窓口での対応もスムーズになりますし、手続きの所要時間もぐんと短縮されますよ。

解約や残高の引き出しに必要なものも確認

通帳の解約や預金の引き出しをするためには、前項で紹介した書類に加えて、さらに以下のようなものが必要になることがあります。

これらは金融機関によって多少異なる場合があるので、しっかり確認しておくと安心です。

故人の通帳とキャッシュカード(実際に使っていたものが手元にあれば持参しましょう)

相続人の本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカード、パスポートなどの公的書類)

場合によっては、銀行所定の「相続関係届」や「取引終了届」などの申請書類

また、銀行窓口では原本の提示が求められることもあるため、コピーだけでなく原本も持参するようにしてくださいね。

キャッシュカードが見つからない場合でも、通帳と本人確認書類があれば手続きできることが多いので、まずは落ち着いて金融機関に事情を説明することが大切です。

さらに、金融機関のなかには予約制を導入しているところもあります。

なので、スムーズに対応してもらうためにも、事前に電話やホームページなどで必要書類や受付時間を確認しておくことをおすすめします。

そうしておけば、当日になって「あれが足りない!」と慌てることなく、手続きを進められますよ。

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ケース別にみる対応方法と注意点

通帳にお金が残っていない場合の対処法

預金がまったく残っていないように見える場合でも、口座をそのままにして放置するのはあまりおすすめできません。

というのも、最近では一部の金融機関で「口座維持手数料」という形で、預金がゼロでも毎月一定の手数料がかかることがあるんです。

小さな金額とはいえ、知らないうちにマイナス残高になってしまうケースもあるため、注意が必要です。

また、長期間取引のない口座は「休眠口座」として扱われることがあり、引き出しや解約の手続きが通常よりも面倒になってしまう可能性もあるんです。

将来的に困らないようにするためにも、たとえ預金が残っていなかったとしても、きちんと口座の解約手続きをしておくのが安心です。

相続財産としての整理という意味でも、空の口座も含めて一つひとつ確認し、不要なものは早めに解約しておくことで、相続手続き全体をスッキリ整理しやすくなりますよ。

複数の通帳が見つかったときの確認ポイント

通帳が何冊も見つかると、「これ全部手続きしなきゃいけないの?」と戸惑ってしまうかもしれませんが、落ち着いて一冊ずつ状況を確認していけば大丈夫です。

まずは、それぞれの通帳に記載された銀行名をもとに、各金融機関に連絡してみましょう。

すでに解約されている通帳や、長らく使っていない休眠状態の通帳もあるかもしれません。

その場合は、窓口で状況を確認することで、正式に口座が存在するかどうか、残高があるかなどを知ることができます。

また、通帳の名義が故人本人ではなく別の家族名義だった場合は、その通帳は他の人の財産である可能性があります。

誰の名義なのか、どういった目的で作られた口座なのかをきちんと調べて、誤って手続きしないように気をつけてくださいね。

疑問点があれば、銀行の担当者に事情を話して相談してみるとよいでしょう。

故人に借金があった場合はどうすればいい?

もし故人に借金があった場合、その借金も他の財産と同じように相続の対象になります。

つまり、プラスの財産だけでなく、マイナスの財産も一緒に引き継ぐことになるという点を忘れてはいけません。

これは意外と見落とされがちなポイントで、注意が必要です。

たとえば、故人の通帳にある預金がまだ残っている場合、それはそのまま借金の返済に充てられてしまう可能性があるんです。

銀行から債権者への差し押さえや支払い手続きが進んでしまうこともあるため、預金をそのまま「自分たちのもの」として使ってしまわないよう、慎重に判断することが大切です。

「借金なんて知らなかった」「財産はほとんどないと思っていた」という状況であっても、相続の手続きをした時点で借金も一緒に引き継いでしまうことになります。

そういったトラブルを避けたい場合は、「相続放棄」という制度を利用することで、借金だけでなく財産すべての相続を放棄することができます。

ただし、この相続放棄には期限があり、原則として「故人の死亡を知ってから3か月以内」に家庭裁判所に申し立てをする必要があります。

そのため、判断を先延ばしにするのではなく、早めに専門家(弁護士や司法書士など)に相談して、自分にとって最適な選択を見つけるようにしましょう。

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亡くなった人の通帳を扱うときに気をつけたいこと

勝手にお金を引き出すとトラブルになるかも

故人の預金を、正式な相続手続きがすべて完了する前に引き出してしまうと、たとえ善意だったとしても、他の相続人との間で大きなトラブルに発展する可能性があります。

たとえば「勝手に遺産を使ったのではないか」「使い込まれたのではないか」と疑念を抱かれてしまうこともあり、家族間の信頼関係にヒビが入ってしまうこともあるんですね。

また、相続放棄を検討している人が一部でも預金を引き出したり使ってしまうと、それが「相続の意思表示」と受け取られてしまい、相続放棄が認められなくなるケースもあるので注意が必要です。

実際に、たった数万円の引き出しが原因で相続放棄が無効と判断された例もあるんですよ。

そうならないためにも、通帳やキャッシュカードを見つけても、すぐに動かすのではなく、まずは相続人全員で集まって状況を共有し、どのように対応するか話し合うことが大切です。

金融機関への問い合わせも、できれば代表者を決めてから進めるとスムーズですし、書面などで記録を残しておくと後々の証明にもなります。

遺産分割協議が必要になるケースって?

もし遺言書がない場合や、遺言書があっても通帳や預金についての具体的な記載がされていない場合には、相続人全員で「遺産分割協議」を行う必要があります。

この協議は、相続人同士で遺産をどう分けるかを話し合って決めるもので、たとえ家族であっても合意がないまま勝手に財産を動かすことはできません。

遺産分割協議は口頭で行うだけでなく、内容をきちんと書面にまとめた「遺産分割協議書」を作成し、相続人全員の署名と実印を押しておくことで、将来的なトラブル防止につながります。

金融機関での手続きや不動産の名義変更の際にもこの書類が求められるため、早めに準備を始めるのがおすすめです。

場合によっては、相続人の人数が多かったり、意見が合わない場合もあります。

そういったときは、第三者の専門家(司法書士や弁護士)に協力してもらいながら進めることで、公平で円満な協議を実現しやすくなりますよ。

まとめ|通帳が見つかっても慌てず、正しい手続きを

亡くなった人の通帳が突然見つかると、不安になってしまうのは当然のこと。

でも、慌てずにひとつひとつ確認しながら対応していけば、ちゃんと解決していけます。

まずは相続人としての立場を確認し、勝手に通帳を開けたりお金を引き出したりしないよう注意することが大切です。

そのうえで、必要な書類をそろえて金融機関に連絡し、相続の手続きを進めていきましょう。

口座の凍結や解約、遺産分割協議など、最初は少しむずかしそうに見えるかもしれませんが、丁寧に段階を踏めば大丈夫ですよ。

通帳に預金が残っていなかったり、複数の通帳が見つかった場合、さらには故人に借金があったときなど、状況に応じた対応も必要です。

そんなときこそ、無理に一人で抱え込まず、家族や専門家と相談しながら進めることが安心につながります。

大切なのは、故人の想いや家族の関係を大事にしながら、トラブルを避けて円満に手続きを進めていくこと。

この記事が、あなたの不安を少しでも軽くし、前向きに相続手続きへ取り組むきっかけになればうれしいです。