
朝のぞいた水槽で、おたまじゃくしがほかのおたまじゃくしをパクッ…。
「えっ、共食い!?」って、思わず固まっちゃいますよね。
子どもと一緒に田んぼで捕まえてきて、毎日「カエルになるまで育てようね」って話してたのに、いきなりの衝撃映像。
これって餌が足りてないのかな、それとも病気?って、不安になっちゃうじゃないですか。
実は共食いにはちゃんと理由があって、家にあるもので今日からできる対策もあります。
慌てなくて大丈夫。
一緒に整理していきましょう。
共食いの一番の原因は餌不足です
おたまじゃくしの共食いの一番の原因は、やっぱり「餌不足」、特に動物性たんぱく質の不足です。
ただ、それだけじゃなくて「飼育数が多すぎる(過密)」「弱った仲間がいる」も、同じくらい大きな引き金になります。
「うちの子、悪い子なのかな…」なんて思わなくて大丈夫。
共食いはおたまじゃくしの世界では珍しいことじゃなくて、自然の中でも普通に起きていることなんです。
今からお伝えする3つを整えれば、ぐっと減らせますよ(深呼吸して、いきましょう)。
おたまじゃくしが共食いする3つの理由
「餌不足」とひと言で言っても、量が足りないのか、種類が足りないのかで対策が変わってきます。
ここがちょっとしたコツなんです。
3つの原因をもう少しくわしく見ていきますね。
動物性たんぱく質が足りていない
おたまじゃくしというと「水草や藻を食べる草食」のイメージがありますよね。
実は成長するにつれて動物性たんぱく質を強く欲しがるようになります。
後ろ足が見えはじめる頃からは特にそう。
ここでパンくずや麩ばかりあげていると、足りない分を仲間で補おうとしてしまうんです(切ない話なんですけど、生き物のリアル)。
容器が小さいわりに数が多すぎる
もう一つ大きいのが過密。
水1リットルに対しておたまじゃくし1〜2匹くらいが目安とされています。
バケツに何十匹も入れちゃうと、ストレスも溜まるし、餌の取り合いも激しくなって、弱い子が狙われやすくなります。
狭いところに押し込められると、人間だってイライラしちゃいますもんね。
弱った個体や死んだ個体がそのままになっている
動きが鈍くなった子や、残念ながら死んでしまった子が水槽の中にいると、ほかの子たちのスイッチが入ってしまうことがあります。
これは生き物としての習性なので、責められないところ。
早めに気づいて取り出してあげるのが大事なんです。
我が家ではアマガエルとヒキガエルを別々の年に育てたんですが、ヒキガエルのほうがおとなしくて、アマガエルは後ろ足が出始める頃から急にお互いを意識するようになった印象でした。
特にしっぽが短くなってきたタイミングは要注意で、このときに餌を切らすと一晩でガクッと数が減ったこともあって…(あれは本当にショックでした)。
家にあるものですぐできる共食い対策
ここからは、実際にどうすれば共食いを減らせるのか、家にあるもので始められる方法をお伝えしますね。
難しい道具は使いません。
動物性たんぱく質をプラスする
おすすめは、茹で卵の黄身をほんの少し、煮干しを粉にしたもの、金魚やメダカの餌あたり。
どれもスーパーで手に入るもので大丈夫です。
- 茹で卵の黄身をごく少量、指先でつぶして水面に
- 煮干しをすり鉢でパラパラに砕いて少しずつ
- 金魚やメダカの餌をひとつまみ
- 味付けされていない鰹節を少量
食べ残しが水を一気に汚すので、5分くらいで食べきれる量から始めるのがコツです。
よかれと思ってドサッと入れると、翌朝には水が白く濁って、逆に体調を崩す原因に(やさしさが裏目に出るパターン、あるあるです)。
容器を大きくするか数を減らす
バケツが小さいなと感じたら、衣装ケースや発泡スチロールの箱に引っ越しさせてあげてください。
水深は5〜10cmくらいで十分。
広く浅くがおたまじゃくしには合っています。
深さを足すよりも、面積を広げるイメージですね。
もし「全員は育てきれないかも」と思ったら、捕ってきた場所に戻してあげるのも立派な選択です。
元いた田んぼや池に返すと、全部を抱え込んで全滅させるより、ずっと健やかな結果になることが多いですよ。
弱った子をすぐ別容器に移す
動きが鈍い子、おなかを上にして浮きがちな子を見つけたら、別の容器にそっと移してあげましょう。
これだけで連鎖的な共食いがピタッと止まることもあります。
小さなプラケースや、空いた食品保存容器でも十分です。
やってはいけないこと
「もっと食べさせれば共食いしないだろう」と餌を増やしすぎるのはNGです。
水質悪化で全滅、というのが初心者にありがちな失敗。
餌より先に水換え、というのを覚えておいてください。
週に2〜3回、半分くらいの水を、カルキを抜いた水と入れ替えるだけで、ぐんと環境が安定しますよ。
それから、後ろ足が生えてきた頃に水だけの環境のままにしておくのも危険です。
陸地(石や葉っぱ)を作ってあげないと溺れてしまうので、変化を見ながらケアしてあげてくださいね。
うちでは最初、ホームセンターで買った金魚の餌を砕いて与えていたんですが、食いつきは煮干し粉のほうがダントツでした。
バケツから衣装ケース(45リットル)に変えた翌週から、お互いをかじる行動が目に見えて減って、子どもが「広いお家になってよかったね」って話しかけていたのが印象に残っています。
共食いを防ぐための3つの大事な対策
ここまでお伝えした内容を、もう一度ぎゅっとお伝えしておきますね。
共食いの主な原因は「動物性たんぱく質不足」「過密」「弱った個体の放置」の3つ。
そして対策は、煮干しや卵の黄身を少量プラスすること、容器を広くするか数を見直すこと、弱った子は早めに別容器へ移すこと。
あとは餌をあげすぎず、水換えをこまめに、です。
完璧にやろうとしなくて大丈夫。
生き物相手なので、思い通りにいかない日もあります。
それでも、ちょっとした工夫で結果はずいぶん変わってきますよ。
カエルになる日まで一緒に見守る
おたまじゃくしの共食いを目の当たりにすると、本当にショックですよね。
「もうダメかも」って気持ちにもなります。
でも、共食いには原因があって、対策もちゃんとある。
それがわかっただけで、明日からの世話が少し変わるはずです。
足が生えて、しっぽが短くなって、ある朝水槽のふちにちょこんとカエルが座っている──そんな日を、お子さんと一緒に迎えられたら最高ですよね。
今夜、台所の煮干しを少しだけ砕いてあげるところから始めてみませんか。
きっと、ちょっとずつ静かな水槽になっていきますよ。