ピザやパスタなど、イタリアン料理に欠かせないハーブと言えば「バジル」ではないでしょうか。
2人の男の子を育児中の私もバジルが大好きで、ジェノベーゼソースは常備食として置いています。
ただ私以外、誰も食べてくれないが残念ですが…。
さて、そんなイタリアンに欠かせない「バジル」。
「自宅で育てている」「育ててみたい」という方も多いのではないでしょうか。
実は、バジルを育てるには「摘芯(てきしん)」というお手入れである「剪定(せんてい)」が重要なんです。
今回は、バジルを失敗せずに育てるための摘芯のタイミングややり方を解説していきたいと思います。
バジルの摘芯のタイミングは?どのくらい育ったらどこを切るの?
食用としても観賞用としても人気の「バジル」。
初心者でも育てやすいと人気の植物でもあります。
ただ、バジルはインドなどの熱帯地方が原産地なので、日本でも気温が高くなると成長が活発になっていきます。
そして、成長していくとバジルの花が咲きます。
バジルは花が咲いてしまうと葉がかたくなったり、味や香りが落ちてしまうデメリットがあります。
そのため、バジルは花が咲く前に
- 摘芯(てきしん)
- 剪定(せんてい)
バジルの摘心のタイミング
摘芯のタイミングは、
- 6月~7月
- バジルの花が咲く前
- 背丈が20cm
摘芯は、「バジルの一番上の葉の茎ごとをカットする」剪定のこと。
カットすることで下の脇芽が伸び、Yの字のように二手に分かれて成長していきます。
つまり、摘芯をするとバジルの収穫量が倍になるというわけです。
その後も、バジルが成長していくにつれて2節目の脇目の上でカットする「摘芯」を続けることで、バジルの収穫量を増やし続けることができます。
また、摘芯を行うメリットは、収穫量がアップするだけでなく、害虫や病気の予防にもなるんです。
摘芯をすることでバジルの背丈が低くなり、風通しが良くなります。
風通しが良いと害虫や病気を予防できるというわけです。
バジルの摘芯に失敗する原因は3つ
バジルの摘芯は失敗する場合もあります。
その原因は3つあります。そrぞれ詳しく見ていきましょう!
バジルの摘心に失敗する理由①摘芯をしない
まず、一つ目は「摘芯をせず放置している」場合です。
お伝えしたようにバジルは摘芯を行わなければ、花を咲かせ子孫を残すことにエネルギーを費やします。
そのため、食用としたいバジルの葉がかたくなったり、爽やかな香りや風味が損なわれてしまいます。
バジルの摘心に失敗する理由②清潔な手やハサミで行わない
バジルの摘芯を行う時、汚れた手やハサミで行うと切った部分から菌が侵入して、バジルが病気になってしまう恐れがあります。
摘芯を行う手やハサミは清潔な状態で行いましょうね。
バジルの摘心に失敗する理由③天気の悪い夕方や夜に行う
摘芯を行った切り口は、早く乾かすこともポイントです。
切り口を早く乾かすことで、バジルが病気にかかるリスクを減らすことができます。
バジルの摘芯は天気の悪い夕方や夜ではなく、天気の良い午前中に行うのがポイントです。
バジルの摘芯のやり方は?たくさん収穫するためのポイントを紹介!
「バジルは、香りや風味が良くて好き」という方は多いと思いますが、実は
- 抗酸化作用が高い「ビタミンE」
- 皮膚や粘膜を健康に保ってくれる「β-カロテン」
- 骨や血管をサポートしてくれる「ビタミンK」
- 余分な塩分を排出してむくみを予防してくれる「カリウム」
- 骨や歯の成分である「カルシウム」
- 貧血予防になる「鉄分」
また、独特な爽やかな香りや風味を生み出している、「オイゲノール」や「リナロール」という香り成分には食欲を増進させてくれる働きもあります。
古代ギリシャでは、栄養価の高さからバジルは「王家の薬草」と呼ばれていたほどです。
そんな嬉しいこと尽くしの「バジル」。
お伝えしたように背丈が20cmを超えたら、一番上の葉の茎ごとをカットする摘芯をしていきましょう。
その後も2節目の脇目の上でカットする摘芯をし続けて、たくさんの美味しいバジルを収穫しましょう。
バジルをたくさん収穫するための上手に育てるポイント9選
では、最後にバジルをたくさん収穫するためのポイントを9選、ご紹介したいと思います。
バジル大収穫のポイント①摘芯で摘み取ったバジルを挿し芽で育てる
摘心で摘み取ったバジルの芽を新たに発根させる「挿し芽」をすることで、よりたくさんのバジルを収穫することが可能になります。
「挿し芽」の方法は、
- 土に目を挿す
- 花瓶などに入れた水に挿す
どちらも簡単にできるのでおススメですが、根が出るまでは安定しない状態なので、直射日光が当たらない場所で育てるのがコツです。
バジル大収穫のポイント②種まきは気温が安定してから
バジルを種から育てる場合、地域にもよりますが、種まきは気温が安定している5月以降がおススメです。
バジルは発芽するために20℃以上の温度が必要なので、お住いの地域に合わせて種まきを行ってくださいね。
また、種をまく時は種同士が重ならないようにしましょう。
バジル大収穫のポイント③種に土はかぶせない
種まきをした後、バジルの種には土をかぶせないようにしましょう。
理由は、バジルは光発芽(ひかりはつが)性の植物で、光に照らされることで発芽するからです。
バジル大収穫のポイント④有機質の高い土で育てる
バジルを健康に育てるには、保水力が高い有機質の高い土がおススメです。
地植えをする場合は、
- 保水性の高い「培養土」
- 分解や発酵が十分行われた「完熟堆肥(たいひ)」
- 落ち葉が腐ってできた「腐葉土(ふようど)」
- 有機培養土
- ハーブ用の土
バジル大収穫のポイント⑤風通しが良く西日が当たらない場所で育てる
バジルは、風通しが良くて日当たりが良い場所で育てるのが良いのですが、
- 強い日差しの西日
- 乾燥
風通しが良く西日が当たらない場所で育ててあげてくださいね。
バジル大収穫のポイント⑥たっぷり水やりをする
お伝えしたように、バジルは乾燥が苦手なのでたっぷりと水をあげましょう。
水切れしないように朝と夕方、たっぷりの水やりがおススメです。
バジル大収穫のポイント⑦間引き
バジルの本葉が、2枚~3枚出てきたら間引きをしましょう。
間引きをした葉ももちろん食べられますよ。
バジル大収穫のポイント⑧肥料切れさせない
バジルは、肥料もたっぷりあげることで元気に育つ植物です。
ハーブや野菜用の肥料を規定量通りに与えてあげましょう。
肥料切れをするとバジルは葉が黄色くなってしまい、枯れていきます。
バジル大収穫のポイント⑨秋が来る前に収穫
バジルは熱帯地方の植物なので、寒さが苦手です。
日本では、秋になって気温が下がるとバジルは葉が黒くなって枯れていきます。
秋が来て寒くなる前に、たくさんのバジルを収穫してしまいましょう。
冷凍したり乾燥させたり、ソースにすることで長い間美味しいバジルを楽しむことができます。
バジルの摘芯をするときの失敗例のまとめ
香りと風味が爽やかで人気の「バジル」。
今回は、バジルをたくさん収穫するための「摘芯」や「上手に育てるポイント」を解説してきました。
栄養もたっぷりなバジル。
ぜひ、楽しみながら育てて美味しく味わってくださいね。