妊娠中にケーキが無性に食べたくなる…そんな気持ち、決して珍しいことではありません。
ホルモンバランスの変化やストレス、季節のイベントなどが重なると、特に甘いものが恋しくなりますよね。
でも、とは言え
「体重が気になる」
「赤ちゃんに影響があるのでは」
そんな風に、罪悪感を抱いてしまう方も多いのではないでしょうか?
実は、妊娠中でもケーキを楽しむことは可能です。
もちろん、何も気にせず好きなだけ食べていいというわけではありませんが、種類の選び方や食べ方の工夫を取り入れることで、安心して甘い時間を楽しむことができます。
この記事では、妊娠中に気をつけたいカロリーや血糖値の話から、避けた方がよいケーキ、そして妊婦さんにやさしいおすすめのケーキ4選までを、わかりやすくご紹介します。
あわせて、どうしても甘いものが食べたいときの工夫や、心も満たされる妊娠中の過ごし方についても触れています。
「妊婦だけど、ケーキが食べたい!」
そんなあなたの気持ちに寄り添いながら、太りにくくて体にやさしいケーキの楽しみ方を一緒に探っていきましょう。
妊娠中にケーキを食べても大丈夫?
「食べたい!」は自然な気持ち。 罪悪感を抱かないで
妊娠中にケーキが食べたくなるのは、ごく自然なことです。
妊娠するとホルモンバランスが大きく変化して、普段よりも甘いものを欲しくなったり、ちょっとした匂いや見た目で食欲が刺激されたりすることがあります。
特に年末年始やクリスマスの時期には、テレビCMや街のディスプレイ、家族や友人の集まりなどでケーキを見かける機会も多くなり、気持ちが揺らぐのも無理はありません。
「妊婦なんだから我慢しないと…」と自分を責めてしまう方もいるかもしれませんが、その気持ちに寄り添ってあげることも大切です。
無理に我慢するのではなく、食べ方や選び方を工夫することで、心も体も満たされる妊娠期間にできるといいですね。
大事なのは、ケーキを食べる量や種類、そして食べるタイミングに気を配ることです。
カロリーや血糖値には注意が必要
妊娠中の体は、赤ちゃんを育てるために普段とは違った状態になっています。
特に気をつけたいのが血糖値の変化です。
妊娠すると、胎盤から分泌されるホルモンの影響で、「インスリン」という血糖値を下げる働きのあるホルモンの効き目が弱くなってしまいます。
そのうえ、胎盤はインスリンを壊してしまう酵素も作り出すため、結果として血糖値が上がりやすくなるんですね。
そんな状態で糖分の多いケーキをたくさん食べてしまうと、妊娠糖尿病や急激な体重増加といったリスクにつながることもあります。
だからといって「ケーキは絶対にダメ」と決めつけるのではなく、体に負担をかけない工夫をしながら上手に取り入れていくことが大切なんです。
たとえば少量にとどめたり、食べた後は他の食事を軽めにしたりするなど、ちょっとした配慮で美味しく楽しむこともできますよ。
妊婦がケーキを食べるときの注意点
妊娠中は血糖値が上がりやすい理由とは?
妊娠中は胎盤から分泌されるホルモンによって、インスリンの働きが抑えられてしまいます。
インスリンは、体の中で血糖値を下げる大切な役割を果たしているホルモンです。
しかし妊娠中は、そのインスリンの働きが胎盤から出るホルモンによって弱められてしまうため、血糖値が下がりにくくなります。
さらに、胎盤ではインスリンを分解してしまう酵素も作られているので、インスリンの量自体も減りがちに。
このような理由から、妊娠中は糖分を摂りすぎると、すぐに血糖値が上がってしまいやすくなるんですね。
だから普段ならあまり気にしない程度の甘いものでも、妊娠中には体に負担をかける可能性があるので、注意が必要になってくるというわけです。
気にしすぎる必要はありませんが、ちょっとした知識を持っておくだけでも安心につながりますよ。
妊娠糖尿病や体重増加のリスク
血糖値が高くなり続けると、妊娠糖尿病になるリスクが高くなります。
妊娠糖尿病は、妊婦さんだけでなくお腹の赤ちゃんにも影響を及ぼすことがあるため、予防や早めの対策がとても大切なんですね。
また、血糖値の高さは体重増加にも直結してきます。
特に妊娠後期になると、「息しているだけで太るんじゃないか…」と感じる方も多いくらい、体重が自然と増えやすくなってきます。
そんなときに甘いものをたくさん食べてしまうと、さらに体重が増えてしまう可能性があるので、ちょっとした食べ物にも気をつけたいところです。
でも神経質になりすぎず、食べた後の調整や、他の食事でバランスをとることで無理なく対応できますよ。
避けたいケーキ:チーズケーキ・生クリームたっぷり・アルコール入り
妊娠中には、すべてのケーキがNGというわけではありませんが、避けておいた方がいい種類もあります。
たとえば、ナチュラルチーズを使ったチーズケーキは注意が必要です。
というのも、ナチュラルチーズにはまれに「リステリア菌」という菌が含まれていることがあり、これに感染するとお腹の赤ちゃんに悪影響が出る可能性があるからです。
さらに、生クリームがたっぷり使われたケーキは、脂肪分や糖分がかなり高めなので、カロリーのとりすぎにもつながってしまいます。
また、ブランデーケーキやラム酒入りのケーキなど、アルコールが含まれるものも避けた方が安心です。
アルコールは少量でも赤ちゃんに影響する可能性があるので、妊娠中は控えるのが基本です。
これらのポイントを押さえつつ、安心して食べられるケーキを選ぶようにしましょう。
妊娠中でも安心!おすすめケーキ4選
ふわっと軽い「シフォンケーキ」
見た目のボリュームに反して、意外とカロリーが低めなシフォンケーキ。
ふわっと軽い食感で空気をたっぷり含んでいるため、お腹にたまりすぎず、でも満足感はしっかり感じられるのが魅力です。
油分や糖分が控えめなのに、スポンジがしっとりしていて食べやすいのもうれしいポイント。
お皿に盛りつけたときの見た目も華やかで、クリスマスなど特別な日のデザートにもぴったりなんです。
生クリームを添える場合は、量を控えめにしてカロリーを調整するとより安心。
さらに、フルーツをトッピングすれば、彩りも栄養バランスもアップしますよ。
季節のフルーツをのせたり、飾り付けを工夫したりすれば、見た目も華やかになって気分もぐっと上がります。
食事の満足感を高めたいときにもぴったりのケーキです。
一口サイズで調整しやすい「シュークリーム」
大きなシュークリームよりも、小ぶりで一口サイズのものを選ぶのがおすすめです。
一口サイズなら食べ過ぎを防げて、ちょっとだけ甘いものを楽しみたいときにぴったり。
中のクリームも、軽めのホイップタイプやカスタードを選ぶと、カロリーを控えめに抑えることができます。
最近では糖質オフや低脂肪のシュークリームも販売されているので、そういったものを選ぶのもひとつの方法です。
また、冷蔵庫でしっかり冷やして食べることで、口の中に広がる甘さがゆっくり感じられて、より満足感を得られます。
シュー生地のサクッとした食感と中のとろっとしたクリームの組み合わせも楽しめるので、ちょっとしたご褒美おやつとしてもぴったりなんです。
見た目も楽しめる「ロールケーキ」
フルーツがのっているロールケーキは、彩りもきれいでテンションが上がります。
見た目の華やかさがあるので、お祝いごとや特別な日にもぴったりです。
いちごやキウイ、バナナなどを使ったものは自然な甘みもあるので、ケーキ自体の糖分を少し抑えていても満足感が得られます。
また、一本まるごと購入しておくと、自分の体調やお腹の空き具合に合わせて好きなサイズにカットできるので、「今日はちょっとだけ…」という調整もしやすくて便利です。
冷蔵保存もしやすく、数日にわたって少しずつ楽しむこともできますよ。
フルーツ入りなら食物繊維やビタミンもとれるので、甘いものを食べながら栄養もプラスできるのがうれしいところです。
ヘルシー食材で作れる「手作りケーキ」
時間に余裕があるときは、豆腐やおから、米粉などを使ったヘルシーな手作りケーキもおすすめです。
これらの食材は、カロリーが控えめで栄養もあり、妊婦さんの体にもやさしいのがポイント。
たとえば、豆腐を使ったガトーショコラ風のケーキはしっとり感があって満足感も高く、砂糖の量も好みに合わせて調整できるので、血糖値の管理にも役立ちます。
おからは食物繊維が豊富で腹持ちもよく、米粉はグルテンフリーなのでお腹にもやさしいですね。
さらに、トッピングにドライフルーツやナッツを加えることで、見た目も栄養価もアップします。
手作りならではのアレンジもできるので、家族と一緒に作ったり、お子さんと楽しみながらお菓子作りをする時間にもなります。
イベント感も出て、気分転換にもなりながらおいしく食べられるのが、手作りケーキの魅力です。
どうしても甘いものが欲しいときの工夫
少量をゆっくり味わう
「食べちゃダメ」と我慢するよりも、「少しだけ食べる」ほうがストレスも少なくてすみます。
妊娠中はただでさえ体や心に変化が多く、不安やストレスを感じやすい時期。
そんな中で食べたい気持ちを抑え込むと、かえってイライラしたり、爆発的に食べてしまったりする原因にもなりかねません。
「ほんのひとくちでもいいから、ゆっくり味わってみる」
その意識だけで気持ちが楽になって、結果的に食べすぎを防ぐことにもつながります。
食べるときは、テレビを見ながらではなく、ひとくちごとに風味や食感を楽しむようにすると、満足感が高まりますよ。
お気に入りのお皿に盛りつけて、見た目でも満足できるよう工夫するのもおすすめです。
翌日の食事を軽めにするなど、バランスで調整
ケーキを食べた翌日は、野菜多め・脂質少なめの食事を心がけてみてくださいね。
たとえば具だくさんのお味噌汁に、蒸したさつまいもやブロッコリー、きのこ類などを組み合わせると、満腹感もありつつヘルシーです。
また、白米よりも玄米や雑穀米にすることで、血糖値の急上昇を抑えることもできますよ。
カロリーを抑えることだけでなく、栄養のバランスを意識することで、体の調子も整いやすくなります。
前後の食事で軽めの内容にしたり、間食を控えたりするだけでも、全体のバランスは整ってきます。
無理なく、ゆるやかに調整することが続けるコツです。
手作りなら甘さ・量をコントロールできる
手作りケーキは、甘さや量を自分で調整できるのが最大のメリットです。
市販のケーキはおいしい反面、砂糖や油脂がたっぷり使われていることも多く、気になる方も多いのではないでしょうか。
その点、手作りなら、砂糖の量を半分にしたり、きび砂糖やラカントなどの代替甘味料に変えたりと、自由にアレンジが可能です。
脂肪分が気になる場合は、生クリームの代わりに水切りヨーグルトを使うのも一案。
さらに、食物繊維の多いおからや、栄養価の高いアーモンドパウダーを加えると、満腹感もアップします。
家族と一緒に作ればコミュニケーションにもなりますし、お子さんがいる場合は食育のきっかけにもなります。
作る過程から楽しむことで、食べるときの満足度もぐんと高まりますよ。
妊娠中のクリスマスを楽しむために
ケーキは心の栄養にもなる
甘いものは、気持ちをホッとさせてくれる心の栄養でもあります。
疲れたときや気分が落ち込んでいるときに、ふとケーキをひと口食べるだけで「ふぅ…」と気持ちがゆるむことってありますよね。
妊娠中は特に体の変化も大きく、気持ちが不安定になることもあるので、そういうときに甘いものが心の助けになることもあるんです。
我慢しすぎてイライラしたり、ストレスがたまるくらいなら、ちょっとだけでも楽しんだ方が心にも体にもやさしいはず。
ほんの少しでも、自分の「うれしい」「たのしい」と感じる時間を持つことで、心がリセットされて前向きな気持ちになれることもありますよ。
赤ちゃんのためにも、ママの笑顔はとても大切なんです。
「我慢しすぎない」妊婦生活のすすめ
妊娠中はあれもこれも気をつけなきゃ…と気が張り詰めがち。
- 食品の選び方
- 栄養バランス
- 体重管理
でも、食べ方や選び方を工夫すれば、ケーキだって楽しめます。
「ほどほどに、でも満足感はしっかりと」そんなバランスを意識して、クリスマスや特別な日を穏やかに、そして心地よく過ごしてみてくださいね。
少しの工夫で気分が明るくなったり、家族との会話が弾んだりすることもあります。
妊娠中だからこそ、「我慢しすぎない」という考え方を心に留めておくと、日々の生活が少しラクになるかもしれません。
まとめ
妊娠中に「ケーキが食べたい!」と思うのは、ごく自然なことです。
甘いものを我慢しすぎるとストレスにつながり、かえって体にも悪影響を及ぼしかねません。
でも、ちょっとした工夫を取り入れることで、安心して甘いものを楽しむことができます。
記事では、妊娠中に血糖値が上がりやすい理由や、避けたいケーキの種類、安全に楽しめるおすすめのケーキ4選をご紹介しました。
さらに、食べるタイミングや量、手作りの工夫など、実践しやすいポイントも盛り込みました。
大切なのは、「我慢しすぎない」ことと、「無理なく続けられるバランス」を見つけること。
ママの笑顔は、赤ちゃんにとってもいちばんの安心材料です。
体と心、どちらにもやさしいケーキの楽しみ方で、妊娠中の毎日を少しでも穏やかに過ごせますように。