
「つわりがひどかった時の子って、どんな子になるんだろう」。
毎日のように気持ちが悪くて、食べても吐いてしまって、トイレと友達みたいな日々。
そんなつらいつわりを乗り越えた(あるいは、今まさに耐えている)あなたなら、ふとそんなことが気になっても、ちっとも不思議ではありません。
「つわりが重いと賢い子になるって本当?」
「重いと女の子っていうけど?」
そんなふうにして前向きな言い伝えにワクワクする一方で、「こんなに重いのは、お腹の子に何かあるサインなのかな」と、こっそり不安になっている方もいるかもしれませんね。
先に、いちばんお伝えしたいことを書きますね。
つわりの重さで、赤ちゃんの賢さや性別、性格が決まるという医学的な根拠は、確認されていません。
そして同じように、「つわりがひどいと発達障害やダウン症と関係がある」という不安な噂にも、はっきりした裏づけはないんです。
だから、賢い子になるという言い伝えは楽しいお守りとして受け取って、不安な噂のほうはそっと手放して大丈夫。
むしろ、あのつらいつわりは、赤ちゃんが一生懸命に育っているサインとも考えられているんですよ。
それに、何よりお伝えしたいのは、あんなにつらいつわりを頑張ったあなたは、もうそれだけで本当にすごいということ。
気のせいかな、で片付けてしまわなくて大丈夫です。
この記事では、前向きな言い伝えにも不安な噂にも片寄らずに、ひとつずつフェアに整理していきます。
読み終わるころには、きっと気持ちがふっと軽くなっているはずですよ。
この記事でわかること
- つわりがひどかった時の子にまつわる言い伝えと噂の正体
- つわりの重さと賢さや性別や性格に関係はあるのか
- 発達障害やダウン症の噂を気にしなくていい理由
- つわりが重くなる仕組みと、つらさをラクにする過ごし方
つわりがひどかった時の子にまつわる言い伝えと噂
まず、お伝えしておきたいことがあります。
つわりと赤ちゃんを結びつける言い伝えや噂が気になっているのは、あなただけではありません。
こうした話は昔からたくさんあって、おばあちゃんやお母さんから聞いたことがある、という方も多いんです。
だから「自分だけ気にしすぎかな」なんて、思わなくて大丈夫ですよ。
昔は今ほど医学が発達していなかったぶん、妊娠や出産のまわりには、こうした言い伝えがたくさん生まれました。
それだけ、まわりの人がお母さんと赤ちゃんを気にかけ、無事を願ってきた証でもあるんですね。
これらの言い伝えや噂は、大きく分けると「前向きで嬉しいもの」と「ちょっと不安になるもの」の二種類があります。
まずはどんな話があるのか、よく耳にするものを並べてみますね。
自分が気になっているのはどれかな、と思い浮かべながら読んでみてください。
つわりがひどいと賢い子が生まれるという言い伝え
いちばんよく聞くのが、「つわりが重いと、賢い子・しっかりした子が生まれる」という言い伝えです。
あんなに大変だったんだから、きっといいことがあるはず。
そんな気持ちにそっと寄り添ってくれる、なんともありがたい言い伝えですよね。
実際、つわりがしんどいときほど、こういう前向きな言葉に救われるものですよね。
「この大変さが、何かいいことにつながるのかも」と思えるだけで、つらい時期をもうひと踏ん張りできることもあります。
親世代や祖父母世代から「つわりが重かった子はよくできた子になるよ」なんて言われて、つらい中でも少し励まされた、という方もいるのではないでしょうか。
この言い伝えは、頑張るお母さんを励ますために語り継がれてきた、あたたかい言葉でもあります。
実は近年、この「賢い子説」と関係しそうな研究もあるんです。
それについては、後ほどじっくりお話ししますね。
つわりが重いと女の子という性別のジンクス
次に有名なのが、「つわりが重いと女の子、軽いと男の子」という性別のジンクスです。
妊娠中、お腹の子がどっちかな、とワクワクしながら、つわりの様子で占ってみた、という方も多いはず。
ただ、おもしろいことに、この話には逆の説もあるんです。
「つわりが重いと男の子」と言われる地域や言い伝えもあって、実は諸説あるのが本当のところ。
だからこそ、当たった外れたを楽しむくらいがちょうどいいんですね(うちはジンクス通りだった、という声もあれば、まったく逆だったという声もよく聞きます)。
性別と本当に関係があるのかは、このあとの章でくわしく見ていきましょう。
我慢強い子や親孝行な子になるという言い伝え
もうひとつ、「お母さんを大変にさせた分、親孝行な子になる」「我慢強い子に育つ」という言い伝えもあります。
これも、つらいつわりを乗り越えた気持ちを、そっと救ってくれる言葉ですよね。
「こんなに苦労したんだから、きっと優しい子になってくれる」。
そう思えると、不思議とあのしんどさも報われたような気がしてきます。
こうした言い伝えは、科学的な話というよりも、頑張ったお母さんへの「ねぎらい」として受け取るのがいちばんしっくりくるのかもしれません。
昔の人は、つらい時期を過ごすお母さんの心を、こんなやさしい言葉で支えてきたんだなあと思うと、なんだかあたたかい気持ちになりますね。
言い伝えに医学的な裏づけはあるのか
さて、ここからは気になる「本当のところ」に踏み込んでいきます。
とはいえ、「ぜんぶ迷信です」と冷たく切り捨てるつもりはありません。
言い伝えが生まれた背景や、思わず誰かに話したくなるような研究の話も、フェアにご紹介していきますね。
つわりと知能の関係を調べた研究もある
実は、「つわりがひどいと賢い子になる」という言い伝えと響き合うような研究があるんです。
脳科学者のジョン・メディナさんの著書で紹介されているのですが、妊娠中にひどい吐き気に悩まされたり、実際に嘔吐したりした母親の子どもを調べたところ、学齢期になったときに、その約21%が知能検査でIQ130以上という結果だったそうです。
いっぽう、母親につわりがなかった場合は、そこまで高い数値の子どもは約7%にとどまった、と紹介されています。
この差について研究者は、「妊婦さんに吐き気をもよおさせるホルモンが、発達中の胎児の脳の神経を育てる役割を果たしているのではないか」という仮説を立てているとされます。
とはいえ、これはまだ証明されたわけではなく、あくまで「そういう研究もある」という段階の話です。
それに、子どもの知能は、もともと親から受け継いだものや、生まれたあとにどんな環境で育つかによって、大きく左右されるとも言われています。
ですから「つわりが重かったから、うちの子は絶対に賢い」と断定はできません。
でも、つらいつわりを頑張った人にとっては、なんだか嬉しくなる話ですよね。
大切なのは、この話を「重くなかった人の子は賢くない」という意味には受け取らないことです。
つわりが軽くても、まったくなくても、賢くてすてきな子はたくさんいます。
あくまで「つわりを頑張ったあなたへの、ちょっと嬉しいおまけの話」くらいに、軽やかに受け取ってもらえたらと思います。
正直、毎日吐いてばかりで心が折れそうだったとき、この話を知って「この大変さに、何か意味があるのかも」と思えて、ちょっとだけ前を向けたんですよね。
つわりの重さで性別は決まらない
では、「つわりが重いと女の子」というジンクスはどうでしょう。
結論からお伝えすると、つわりの重さで性別がわかるという医学的な裏づけは、確認されていません。
そもそも赤ちゃんの性別は、受精した瞬間に決まっています。
つわりの重い・軽いで、あとから性別が変わるわけではないんですね。
「女の子を妊娠すると、つわりに関わるホルモンが増えやすいから重くなる」という説が語られることもありますが、これもはっきり証明されたものではありません。
じゃあなぜこんなジンクスが広まったかというと、当たった人が「やっぱり!」と覚えていて、外れた人は忘れてしまう、という人の記憶のクセも関係しているのかもしれません。
性別ジンクスは、生まれるまでのワクワクを楽しむ遊びくらいに考えておくのが安心です。
ベビー用品を「女の子に違いない」と決め打ちでそろえてしまうと、あとで慌てることもあるので、そこだけは気をつけてくださいね。
とはいえ、お腹の子の性別をあれこれ想像する時間は、妊娠中ならではの楽しいひととき。
ジンクスが当たっても外れても、「どっちでも会えるのが楽しみ」という気持ちで、のんびり待つのがいちばんですね。
性格や親孝行を結びつける根拠は見当たらない
「我慢強い子」「親孝行な子になる」という言い伝えについても、つわりの重さと結びつける根拠は見当たりません。
子どもの性格は、生まれ持った気質と、その後の育つ環境の中で、少しずつ形づくられていくものだとされています。
ですから、つわりが軽かったからといって優しくない子になるわけでもないし、重かったから必ず親孝行になるわけでもありません。
この言い伝えは、「お母さん、よく頑張ったね」という、まわりからの優しい気持ちのあらわれ。
そう受け取って、心の中にそっとしまっておけたらいいですよね。
どんな性格に育っても、その子はその子。
つわりの重さで、子どもの価値が決まるわけでは決してありません。
それに、子どもの優しさや親思いの気持ちは、つわりの重さよりも、生まれたあとに注がれる愛情の中で、ゆっくり育っていくもの。
今こうして赤ちゃんのことを大切に考えているあなたの気持ちこそが、これから何よりの土台になっていきます。
不安な噂は気にしすぎなくて大丈夫
ここは、この記事でいちばんお伝えしたい、安心のパートです。
「つわりがひどいと、発達障害やダウン症と関係があるの?」という噂を見て、気持ちが落ち着かなくなってしまった方も多いと思います。
その不安に、専門家の見解をもとに、まっすぐ向き合っていきますね。
発達障害やダウン症と関係があるという噂の真相
先にはっきりお伝えします。
つわりの重さで、ダウン症や染色体異常、発達障害が決まることはない、というのが専門家の見解です。
つわりは、妊娠にともなう母体のホルモンの変化によって起こるものだとされています。
赤ちゃんの側の特徴によって、つわりの重さが変わるわけではないんですね。
「つわりがひどいとダウン症になりやすい」というのは、あくまで根拠のない噂であって、つわりの重い・軽いで赤ちゃんの状態が決まるわけではない、と医師も説明しています。
だから、あのつらさを「悪いサインだったのかも」と結びつけて、自分を不安にさせなくて大丈夫ですよ。
むしろ、つわりがあるということは、妊娠を支えるホルモンがしっかり出ているあらわれとも考えられています。
もし、つわりの最中に「これって悪いことの前触れ?」と検索して、不安な記事にたどり着き、よけいに落ち込んでしまった経験があるなら……どうか、その不安はここで置いていってくださいね。
あなたのつわりがつらかったのは、あなたが弱いからでも、赤ちゃんに何かあるからでもありません。
ただ、体が一生懸命に妊娠を支えていた、それだけのことなんです。
ふつうのつわりは赤ちゃんの発育に基本影響しない
「こんなに食べられなくて、赤ちゃんに栄養がいってないんじゃ」と心配になる方もいますよね。
でも、ふつうのつわりであれば、赤ちゃんの発育に基本的には影響しないとされています。
赤ちゃんは、お母さんの体に蓄えられた栄養をしっかり受け取って育ってくれるので、多少食べられない時期があっても、過度に心配しなくて大丈夫です。
ただし、ひとつだけ覚えておいてほしいことがあります。
入院が必要なほどつわりが重くなって、お母さんの体の状態が大きく崩れてしまう場合は、話が別です。
この「受診したいサイン」については、後半でくわしくお話ししますね。
今は、「ふつうのつわりなら心配しすぎなくていい」とだけ、覚えておいてください。
不安な噂ほど広まりやすい理由
それにしても、どうして不安な噂は、こんなに目につくのでしょう。
これには、人の心のクセが関係しています。
私たちは、嬉しい情報よりも、不安な情報のほうに注意が向きやすいんです。
「危険かもしれない」と感じる話に敏感になるのは、身を守るための自然な働き。
だから、不安な噂ほど記憶に残り、広まりやすくなります。
つまり、噂をたくさん見かけるからといって、それが本当だとは限らないんですね。
むしろ、安心できる事実ほど、わざわざ大きな声で語られにくいもの。
「ふつうのつわりは心配いりません」という当たり前の事実は、不安な噂ほど目立たないだけなんです。
情報を見るときは、それが誰の言葉なのか、専門家の見解はどうなのかを物差しにすると、振り回されずにすみます。
これは、つわりの話に限らず、妊娠中のいろいろな情報と付き合うときに、きっと役立つコツですよ(ネットを見すぎて、夜中に不安が大きくなる…というのは、妊婦さんあるあるかもしれませんね)。
気になるときは健診で確かめれば大丈夫
それでも不安が消えないときは、無理にひとりで抱え込まないでくださいね。
今は、妊婦健診や検査で、赤ちゃんの様子をきちんと確かめることができます。
心配なことがあれば、健診のときに先生に聞いてみる。
それだけで、ずいぶん気持ちが楽になります。
「こんなこと聞いていいのかな」なんて、遠慮しなくて大丈夫。
お母さんが安心して過ごせることは、赤ちゃんにとってもいいことです。
気になることはメモしておいて、健診のときにまとめて相談する。
そんなふうに、頼れるところは頼っていきましょう。
つわりが重くなる主な原因とは
ここで少し、「そもそも、なぜ自分はこんなにつわりが重いんだろう」という疑問にも答えておきますね。
仕組みがわかると、あのつらさの見え方が、ほんの少し変わってくるかもしれません。
ちなみに、ひとくちに「つわり」といっても、その出方は人によってさまざまです。
食べると吐いてしまう「吐きつわり」、お腹が空くと気持ちが悪くなる「食べつわり」、特定のにおいを受けつけなくなる「においつわり」、唾液が増える「よだれつわり」など、いろいろなタイプがあります。
重さだけでなく、種類も人それぞれ。
まわりと違っても何もおかしなことはないので、安心してくださいね。
つわりに関わるホルモンhCGの働き
つわりの原因は、実ははっきりとは解明されていません。
ただ、有力とされているのが「hCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)」というホルモンの働きです。
これは妊娠すると分泌が高まるホルモンで、脳の吐き気に関わる部分を刺激することで、つわりの症状が出ると考えられています。
このhCGは、双子や三つ子などの多胎妊娠の方に、より多く分泌されるとされています。
つわりが重いのは、それだけ妊娠を支えるホルモンがしっかり働いている体のサインとも考えられるんですね。
「つらい=悪いこと」ではなく、体ががんばって妊娠を支えている証、と受け取ってみると、少し気持ちが変わってきませんか。
逆に、流産などでこのhCGが少なくなると、つわりが軽くなることも知られています。
だからこそ、つわりがしっかりあること自体が、妊娠が進んでいるひとつの目安にもなる、と考えられているんですね。
最新研究でわかってきたGDF15という存在
さらに近年、つわりの原因として大きく注目されているのが「GDF15」というホルモンです。
最近の研究で、このGDF15が吐き気に深く関わっていることがわかってきました。
おもしろいのは、このGDF15を作っているのが、お母さんの体ではなく、胎盤…つまり赤ちゃん側だということ。
言いかえれば、つわりは「赤ちゃんからお母さんへのメッセージ」のようなものなんです。
GDF15は妊娠6〜12週ごろに最も多くなるとされ、ちょうどつわりがつらい時期と重なります。
あのムカムカは、赤ちゃんが「ここにいるよ、育ってるよ」と一生懸命に発しているサインなのかもしれませんね。
このGDF15の量は、妊娠悪阻と呼ばれる重いつわりの方では、さらに高くなる傾向があるとも報告されています。
つまり、つわりが重いことは「体の弱さ」ではなく、赤ちゃんからの信号がそれだけ強く届いている、というふうにも見られるんですね。
そう考えると、あのしんどさの見え方が、少しだけやさしくなる気がします。
「このしんどさは、お腹の子が一生懸命に育ってる合図なんだ」と思えたら、トイレに駆け込む回数すら、ちょっとだけいとおしく思えてきました(いや、やっぱりしんどいものはしんどいんですけどね)。
双子やストレスなど重くなりやすい条件
つわりの重さには、ほかにもいくつか関わる条件があるとされています。
さきほどの双子・三つ子などの多胎のほか、体質や、心や体のストレスなども影響することがあると言われています。
妊娠中は気持ちも不安定になりやすく、知らず知らずのうちにためこんだ我慢が、体の不調としてあらわれることもあるそうです。
大事なのは、つわりが重い=何か異常がある、ということではないということ。
体質や条件の違いで、重く出る人もいれば、軽い人もいる。
それは、髪質や肌質が人それぞれ違うのと同じくらい、自然なことなんです。
だから「私はなんでこんなに重いんだろう」と、自分を責める必要はまったくありませんよ。
つらいつわりを少しでもラクにする過ごし方
気持ちの整理ができたところで、今つらい方に向けて、少しでもラクに過ごすための具体的なヒントもお届けします。
「やってよいこと」と「無理しなくていいこと」、両方を知っておくと、心がふっと軽くなりますよ。
少しずつこまめに食べて水分をとる
つわりのときにおすすめされているのが、「分食」という食べ方です。
これは、1回の食事の量を減らして、その分こまめに食べる方法のこと。
空腹になると気持ちが悪くなりやすいので、少量を何回かに分けて口にすると、楽になることがあります。
食べるものは、なんでも大丈夫。
この時期は栄養バランスよりも、「食べられるものを食べる」ことを優先してくださいね。
ゼリーや果物、冷たいもの、さっぱりしたものなど、そのとき食べられそうなものでOKです。
食べやすいと言われることが多いのは、こんなものたちです。
- 冷たくてのどごしのよいゼリーやアイス
- さっぱりした果物やトマト
- おにぎりや冷やごはんなど、においの少ないもの
- 炭酸水や麦茶など、口の中がさっぱりする飲み物
氷をなめるだけ、という日があってもいいんです。
ビタミンB6とゆったり過ごす工夫
吐き気をやわらげるのに、ビタミンB6が良いとされています。
マルチビタミンなどでバランスよく補うのもひとつの方法です(取り入れるときは、念のためかかりつけの先生に相談すると安心ですね)。
そして、何よりも大切なのが、ゆったり過ごすこと。
横になって休む、気分転換に少し散歩する、つらいにおいのする場所を避ける。
そんなふうに、自分が少しでも心地よくいられる工夫を、どんどん取り入れていいんです。
つわりの時期は、頑張らないことが頑張ること。
家事も仕事も、できる範囲でゆるめて大丈夫ですよ。
ここまで来たら受診したいサイン
ひとつだけ、我慢しすぎないでほしいラインがあります。
つわりが重症化して「妊娠悪阻(にんしんおそ)」と呼ばれる状態になると、入院での管理が必要になることがあります。
次のようなサインがあるときは、ためらわずに病院へ連絡してくださいね。
| こんなサインに気をつけて | どういう状態か |
|---|---|
| 水分もとれない | 水を飲んでも吐いてしまい、口にできない |
| 体重が大きく減った | 短期間でぐっと体重が落ちている |
| 尿の量が減った | トイレの回数や量が明らかに少ない |
| 立っていられない | ふらつく、ぐったりして動けない |
こうしたサインがあるときは、我慢せずに早めに病院に連絡してください。
「これくらいで受診していいのかな」とためらう必要はありません。
つらいときに頼ることは、お母さんと赤ちゃんを守る大切な行動です。
気になる症状があれば、迷わず医師に相談してくださいね。
「大げさかな」と思うくらいで、ちょうどいいんです。
早めに相談すれば、点滴で水分を補ったり、入院で体を休めたりと、つらさをやわらげる方法もあります。
ひとりで耐えることが頑張りではなく、頼ることもまた、お母さんとしての大切な選択です。
つわり中の上の子や自分を責めないために
最後に、つらさの裏側にある「罪悪感」の話を、少しだけさせてください。
実はこれ、検索してたどり着いた方の、いちばん奥にある気持ちかもしれない、と思っているんです。
上の子の世話ができなくても大丈夫
二人目以降の妊娠だと、つわりでしんどいのに、上の子のお世話もしなきゃいけない。
でも体が動かなくて、結局テレビやDVDに頼りっぱなし。
そんな自分に、「ちゃんと向き合えていない」と罪悪感を抱えるママは、本当に多いんです。
でも、どうか自分を責めないでください。
つわりがつらい時期は、上の子がテレビばかりでも、ごはんがレトルトでも、まったく問題ありません。
ご飯が作れない日は、宅配やお惣菜、家族の手を借りていいんです。
完璧じゃなくて大丈夫。
お腹の赤ちゃんと上の子、両方のことを思っている時点で、あなたはもう立派に二人のママをやっているんですよ。
つらいときは、こんなふうに肩の力を抜いてみてくださいね。
- ごはんは宅配やお惣菜、レトルトにどんどん頼る
- 上の子はテレビやDVD、好きな遊びにおまかせ
- 家族や祖父母、行政や民間のサポートの手を借りる
- 掃除や洗濯は「最低限でよし」と割り切る
でも娘が「ママ、ねんねでいいよ」って布団を持ってきてくれた日、ああ、ちゃんと伝わってたんだなって、涙が出ました。
つわりが軽い人もいることを知っておく
ここまで「つわりが重い」話を中心にしてきましたが、世の中には、つわりがほとんどない人も一定数います。
実は、3割ほどの方はつわりをあまり経験しないとも言われているんです。
そして、つわりが軽くても、まったくなくても、赤ちゃんは元気に育っていることがほとんどです。
「つわりが軽いと不安」「重いと不安」と、どちらの立場でも心配になってしまうものですが、つわりの重さは本当に人それぞれ。
重い人も軽い人も、まわりと比べて落ち込む必要はまったくありません。
あなたの妊娠は、あなたのペースで進んでいます。
それで大丈夫なんです。
反対に、つわりが急に軽くなって「もしかして何かあった?」と心配になる方もいます。
でも、つわりが落ち着いていくのは、多くの場合、安定期に向かう自然な流れです。
健診で順調と言われているのなら、必要以上に不安をふくらませなくて大丈夫ですよ。
頑張った自分をいたわってあげる
最後に、これだけは伝えさせてください。
つわりを乗り越えたこと、そして今この瞬間も耐えていること。
それ自体が、もうすごいことなんです。
毎日気持ち悪い中で、それでも赤ちゃんを守ろうとしているあなたは、本当によく頑張っています。
子どもがどんな子に育つかは、つわりの重さでは決まりません。
でも、つらい中でもお腹の子を大切に思えるあなたの優しさは、きっとこれからの子育てにも、あたたかく流れていきます。
だからどうか、今日くらいは、頑張った自分をぎゅっと抱きしめて、いたわってあげてくださいね。
あなたが今日まで積み重ねてきた「気持ち悪いのに頑張った一日」は、ひとつひとつが、赤ちゃんを守ってきた時間です。
だれかに褒めてもらえなくても、その頑張りは、ちゃんと意味があります。
お茶を一杯ゆっくり飲むとか、好きな音楽を流すとか、ほんの小さなことでいいので、自分にやさしくする時間も、どうか忘れないでくださいね。
まとめ
この記事のポイントをまとめます。
- つわりの重さで赤ちゃんの賢さや性別、性格が決まる医学的な根拠は確認されていない
- 「つわりが重いと賢い子」という言い伝えと響き合う研究はあるが、まだ仮説の段階
- 「重いと女の子」という性別ジンクスにも医学的な裏づけはなく、性別は受精時に決まっている
- 我慢強い子や親孝行になるという言い伝えは、頑張ったお母さんへのねぎらいの言葉と受け取ってよい
- つわりの重さで発達障害やダウン症が決まることはない、というのが専門家の見解
- ふつうのつわりは赤ちゃんの発育に基本影響しないとされている
- つわりの原因はhCGやGDF15などのホルモンで、つわりは赤ちゃんが育っているサインとも考えられる
- つらいときは分食や水分補給、ビタミンB6、ゆったり過ごす工夫が助けになる
- 水も飲めない、体重が大きく減るなどのときは我慢せず早めに受診する
- 上の子の世話ができなくても、つわりが軽くても重くても、自分を責めなくて大丈夫
でも、たしかに言えることがひとつあります。
それは、つらいつわりの中でお腹の子を思いやったあなたの優しさは、これからの毎日に、ちゃんとつながっていくということ。
賢い子になるという言い伝えは前向きなお守りに、不安な噂はそっと手放して。
そして、あのつわりも、頑張った自分も、まるごと「よくやったね」と受け止めてあげられたら、いいですよね。