自然災害はいつ起きるかわかりません。
子供のいるご家庭であれば、もし我が子が一人のときに地震が起きたらどうしようと考えたことが一度はあると思います。
どのような年齢の子供であっても伝えることはただ一つ。
「自分の体(命)を守ること」
これを一番に伝えてあげてください。
子供は、自分の体よりもおうちの人のことを心配してしまう傾向があるようです。
しかし、元気で家族が再会するためには、自分が無事でいなければなりません。
まずはそのことをよくお話してあげましょう。
自分の命を守るためにできる行動は年齢毎に違ってきますが、何のために行動するのかというと「自分の体(命)を守るため」です。
とてもシンプルですよね。
言葉にするととてもわかりやすい説明だと思います。
地震のときに子どもがとるべき行動
では、ここからは「地震が発生したときに子供がとるべき行動行動」をシーン別に見ていきましょう。
幼稚園や小学校で地震があったときの行動
幼稚園や保育園、小学校など、信頼できる大人がいる場所で地震があった場合の行動としては、次のことを伝えておきましょう。
学校で地震が発生したら①先生の指示に従う
幼稚園や学校では定期的に避難訓練をしています。
先生方の言うことをふざけずにしっかり聞くように伝えましょう。
学校で地震が発生したら②対応について今一度確認する
対応としては、
「保護者が迎えに行く」
「安全が確認できたら通常通りに自宅に下校」
「保護者指定の場所(祖父母宅など)へ帰宅」
「決まった時間まで学校で待機」
などがあると思います。
私の息子の学校は、年度始めにこれらの選択肢から対応方法を選んで学校へ報告するようになっています。
もしそのような状況になったとすれば、先生が的確に指示をしてくださると思います。
子どもにもその対応方法を説明して、行き違いのないようにしましょう。
学校で地震が発生したら③時間がかかっても必ず迎えに行くことを伝える
大きな地震が発生した場合、学校への道が寸断されてなかなか迎えに行けない状況が発生するかもしれません。
保護者の方が職場で被災して、帰宅難民になってしまうかもしれません。
そんなときは、子どものところに行きたくても行けないというパターンもあり得ます。
そのため、
- すぐに迎えに行けずに3日後になってしまうこともあるかもしれない
- でも必ず迎えに行くから先生の言うことをよく聞いて待っていて
この一言があるかないかで、待っているときの子どもの精神状態は、全然違ってくるのではないかなと思います。
子供によっては、こういう話をしただけで悲しくて泣き出してしまうかもしれません(私の息子はそのタイプです)。
状況にもよりますが、学校は避難所になることが多いですし、救援物資も手に入りやすいです。
自宅よりも安全な場所になる可能性も高いでしょうから、安心して待っていてと話せば納得してくれるかもしれません。
一人で留守番中に地震があった場合の行動
自宅にいるときに地震が発生したときにとるべき行動は、やはり「机の下に隠れる」(トイレの中であれば扉を開ける)ですね!
避難通路を確保するために玄関ドアを開けたりする必要があるかもしれませんが、突然の地震で動揺している子どもはそんなことまでできません。
正直なところ、大人だって無理かもしれません。
なのでやはり一番大事なのは、「自分の身を守ること」
机の下が遠ければ、クッションや布団で頭をガードするように伝えましょう。
登下校中に地震があった場合の行動
ブロック塀などの倒れてきそうなものから離れて、頭を覆うように伝えましょう。
小学生であれば、ランドセルが頭を守るのに一番適しているそうです。
しかし、地震が起きたときにとっさに「ランドセルを下ろして頭の上にする」というのはなかなか厳しいですよね。
なのでひとまず、倒れるおそれのありそうなものからは離れて立ち止まり、頭を守るように伝えましょう。
そして、その場所からそのまま自宅に帰るのか、おそらく避難所になるであろう学校に戻るのか、は難しい選択だと思います。
もうすぐ自宅なのであれば自宅へ、学校を出たところであれば学校へ引き返すのが基本でしょう。
しかし、目的地への道が危険なのであれば別の方に向かいます。
他にもいろいろな状況が想像できるかもしれませんが、この3パターンの行動をお話してあげるとイメージしやすいのではないでしょうか。
留守番中や登下校中に地震があったときの具体的な行動例については、家族で一緒に確認することをオススメします。
実際に机の下に隠れたり、散歩がてら通学路の危険なところを確認してみると良いと思います。
定期的に「家族の避難訓練」を行うと良いですね。
地震のときに決めておくこと!子どもと共有すべきこととその方法
地震が起こる前に、子供と一緒にあらかじめ決めて、しっかりと共有しておくべきことが2つあります。
地震が起きたときの共有事項①避難場所・待ち合わせ場所
地震が発生したときの避難場所を決めておきましょう。
自宅の近くに「学校」「公民館」などいくつか避難場所があるのであれば、家族の第一避難場所をあらかじめ決めておくと良いと思います。
再会したり、安否を確認するのに役立ちます。
そして、できれば避難場所だけでなく、待ち合わせ場所も決めておきましょう。
例えば
「体育館の出入り口前」
「運動場の鉄棒の前」
などといった感じです。
避難場所が学校であればとても広いので、お互いが動き回っているとなかなか会えません。
なので、待ち合わせするポイントを具体的に決めておくのも良い方法ですよ。
地震が起きたときの共有事項②連絡方法
スマホやケータイを持っている子供であれば心配ないと思いますが、そうでない場合は連絡が取りにくいと思います。
保護者の電話番号や職場の連絡先などを子どもにわかるように、どこかにメモしておきましょう。
そして最近の子供は「公衆電話で電話が出来ない」そうです。
公衆電話自体も少ないですが、念のため、一度かけかたを教えてあげると良いかもしれませんね。
我が家の場合は、自宅の固定電話の短縮ダイヤルに私の携帯電話番号を入れています。
かけかたもレクチャーし、実際にかけさせました。
スマホなどを持っている子どもであれば、伝言ダイヤルのことを教えてあげると良いですね。
伝言ダイヤルは試しに使える期間もありますので、そのタイミングで利用してみると良いかもしれません。
これらの2つを子どもに共有するには、一度話したらOKではなく
- メモを目につくところに貼っておいたり
- 日常会話などで何度も繰り返し伝えること
一度しか伝えなかったりすると、親も子もお互いにすぐに忘れてしまいます。
テレビで防災の特集を見かけたとき、自然災害のニュースを見たときなどの思いついたタイミングで、
「うちの場合は○○が避難場所だからね」
「お母さんに連絡したいときはどうするんだっけ?」
などと言って意識を向上させましょう。
テレビの防災特集はとてもよくできていますし、最新の情報も手に入れることができます。
子供一人だけでそのようなテレビを見させるのではなく、大人も一緒に見て考えを深めていけば良いですね。
地震についてよくわかる!子ども向けでおすすめの本4選
誰だって、難しいことばよりも絵や漫画の方が頭に入りやすいですよね。
子ども向けの本ではありますが、大人の方にもオススメの地震についてよくわかる本を4冊ご紹介します。
子供にもわかりやすい地震がよくわかる本①「親子のための地震イツモノート」
この「親子のための地震イツモノート」は、小学生にオススメです。
阪神淡路大震災で被災された方へのインタビューを元に作られています。
実際に私も読んだのですが、「被災するとこんな状況になって、こんな気持ちで過ごすのか」ということがわかりました。
すぐに読み終わりますし、大人にもおすすめです。
★「親子のための地震イツモノート キモチの防災マニュアル」の詳細を見てみる
子供にもわかりやすい地震がよくわかる本②「はなちゃんのはやあるきはやあるき」
「はなちゃんのはやあるきはやあるき」は絵本なので、小さな子供におすすめです。
表紙やタイトルだけでは地震の本とはわかりにくいですが、東日本大震災で全員無事で津波を逃れることができた保育園のお話が元になってできています。
★「はなちゃんの はやあるき はやあるき」の詳細を見てみる
子供にもわかりやすい地震がよくわかる本③「はしれ!上へ!つなみてんでんこ」
この「はしれ!上へ!つなみてんでんこ」も、東日本大震災での実話を元にしたものだそうです。
臨場感のある絵なので、怖がる子供もいるかもしれませんが、これが現実です。
★「はしれ、上へ」の詳細を見てみる
子供にもわかりやすい地震がよくわかる本④「ぐらっとゆれたらどうする!?」
テレビでもお馴染みの“そらジロー”が登場します。
同じくテレビに出ておられるお天気キャスターの木原さんが作られています。
「このキャラクター知ってる?」というような切り口からでも良いですし、子供が自ら興味を持ってくれたら良いですね。
★「ぐらっとゆれたらどうする!?」の詳細を見てみる
地震が起きたら子どもが取るべき行動をわかりやすく説明する方法のまとめ
地震が起きたら子どもが取るべき行動をわかりやすく説明する方法についてみてきましたが、いかがでしたか?
では、最後にポイントをまとめておきますね。
- 子どもに伝えることは【自分の体(命)を守ること】
- 地震に備えてあらかじめ「避難場所」「連絡方法」を決め、子どもと共有しておきましょう。
- 子ども向けでわかりやすい防災絵本がたくさんあるので読んでみましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。