
離乳食が少しずつ進んでくると、「次は何を食べさせてあげようかな」と、メニューの幅を広げたくなってきますよね。
そんなとき、ふと目に留まるのがしいたけ。
うま味たっぷりで大人の食卓ではおなじみだけど、あの弾力としっかりした香り、繊維っぽさを思うと「赤ちゃんにはまだ早いんじゃ…」と手が止まってしまうこと、ありませんか。
いつから食べさせていいのか、中期からなのか後期まで待つのか、ちゃんと飲み込めるのか。
気になることが次々出てきますよね。
この記事では、しいたけを始めていい時期と、その理由、月齢に合わせた与え方、初めてのときに気をつけたいことまで、まるっとお伝えします。
読み終わるころには、迷わず一歩を踏み出せるはずです。
しいたけは生後9カ月ごろの離乳食後期からが目安
しいたけそのものを赤ちゃんに食べさせるなら、生後9カ月ごろの離乳食後期(カミカミ期)からが目安です。
「もう中期に入ったし、そろそろかな」と思っていた方には、少し待つ形になってしまうかもしれません。
でも、大丈夫ですよ。
焦らなくていいんです。
しいたけは少し遅めにスタートする食材というだけで、今すぐ食べさせられないからといって離乳食が遅れているわけではありません。
それに、しいたけから取っただしであれば、もっと早い時期から使えます。
「身そのもの」と「だし」で時期が分かれる、というのがこの食材のポイント。
次の章で、その理由をゆっくり見ていきましょう。
後期まで待つほうがいい理由
しいたけが「中期ではなく後期から」とされているのには、ちゃんと理由があります。
なんとなく避けられているわけではないんですね。
ここを知っておくと、待つことにも納得できて、気持ちがラクになりますよ。
繊維が多くてかみつぶしにくいから
しいたけは繊維がしっかりしていて、弾力のある食材です。
にんじんやかぼちゃのように、やわらかく煮ればトロトロ…とはなかなかいきません。
すりつぶすのも難しいんです。
離乳食中期の赤ちゃんは、舌で食べ物をつぶして食べる時期。
歯ぐきでつぶす力はまだ十分ではありません。
そこへ弾力のあるしいたけが来ると、うまく処理できずに丸ごと飲み込んでしまうことも。
後期になると多くの赤ちゃんが歯ぐきでかむ動きをスムーズにできるようになるので、しいたけのような食材とも相性がよくなります。
つまり、後期まで待つのは「赤ちゃんのかむ力が、しいたけに追いつくのを待っている」ということなんです。
消化に少し負担がかかりやすいから
繊維が多いということは、消化の面でも少しゆっくりめ。
赤ちゃんの胃や腸はまだ発達の途中なので、繊維質の多い食材は後期くらいまで控えめにしておくと安心です。
ここで、ひとつ先に安心していただきたいことが。
しいたけを食べさせたあと、うんちにそのまま出てくることがあります。
これを見ると「消化できてないのかな」とドキッとしますよね。
でも、繊維の多い野菜やきのこは、赤ちゃんのおなかでは消化しきれず、そのままうんちに混じって出てくることがよくあるんです。
これは消化不良とは考えません。
機嫌がよくて元気で、うんちの状態も普段と変わりなければ、心配しすぎなくて大丈夫ですよ。(最初に見つけたときは、思わず二度見しちゃいますけどね)
ただ、食べさせたものとまったく同じ大きさで出てくる場合は、赤ちゃんが「かんでいない」サインのことも。
そのときは切り方が大きすぎないか、もう少しやわらかく煮られないか、見直してみるといいですね。
だしなら早い時期から取り入れられる
ここまで「身は後期から」とお伝えしてきましたが、しいたけのだしは別です。
だしであれば、繊維そのものを口にするわけではないので、もっと早い段階から使えます。
ただ、だしを使い始めていい時期については、初期からとする説明もあれば、中期の生後7〜8カ月ごろからという説明もあり、見るところによって少し幅があります。
迷ったときは、お子さんの離乳食の進み具合に合わせて、無理のないタイミングで取り入れるのがおすすめです。
そして、だしであっても「初めてのしいたけ」であることに変わりはありません。
初めて使うときは少量から、というのは身でもだしでも同じ。
次の章で、その与え方を具体的に見ていきますね。
我が家では、しいたけのだしを中期の終わりごろからおみそ汁がわりに使い始めました。
身そのものは9カ月に入ってから。
最初は「同じしいたけなのに時期が違うの?」と戸惑いましたが、だしと身を分けて考えたら一気にスッキリしました。
実際、だしを使ったおかゆはよく食べてくれて、こちらの気持ちもラクになったのを覚えています。
月齢に合わせた与え方と初めてのときの注意点
時期がわかったら、次は「どう食べさせるか」。
ここをていねいにやると、しいたけデビューがぐっと安心になります。
具体的な下ごしらえと、月齢別の切り方、そして気をつけたいことを順番に見ていきましょう。
下ごしらえは軸を落としてかさだけを使う
しいたけの軸はかたいので、離乳食では使いません。
軸は切り落として、やわらかいかさの部分だけを使いましょう。
大人の料理では、しいたけは風味を保つために洗わず使うことが多いですが、離乳食に使うときは軽く洗って汚れを落としてから使うと安心です。
下ごしらえの流れはこんな感じです。
- かさの部分を月齢に合った大きさに細かく刻む
- やわらかくなるまでしっかりゆでる(電子レンジなら耐熱容器にしいたけと少量の水を入れ、ふんわりラップをして加熱)
- そのままだと飲み込みにくいときは、片栗粉などでとろみをつける
ゆで汁はそのまま捨てず、だしとして使えますよ。
後期と完了期で切り方を変える
同じ後期でも、月齢が進むにつれて少しずつ食べられる形が変わってきます。
切り方の目安を表にまとめました。
| 時期 | 切り方の目安 |
|---|---|
| 離乳食後期(生後9〜11カ月ごろ) | かさを細かいみじん切りにして、やわらかく加熱する |
| 離乳食完了期(1歳〜1歳6カ月ごろ) | 様子を見ながら少しずつ大きさを調整していく |
ポイントは、いきなり大きくしないこと。
後期のあいだは細かいみじん切りでしっかり加熱、というのを基本にして、赤ちゃんがかんで食べられているかを見ながら少しずつ進めるのが安心です。
うまく飲み込めていないようなら、無理に進めず、いったん細かさを戻してあげてくださいね。
初めてのときは少量から平日の午前中に
しいたけを初めて食べさせるとき、気をつけたいことがいくつかあります。
きのこ類でも食物アレルギーが起こる可能性はあるので、初めての食材として向き合う気持ちで進めましょう。
- 初めてのときはひとさじ程度の少量から始める
- 中心までしっかり加熱したものを与える
- もしものとき小児科を受診しやすい平日の午前中に試す
- 新しい食材はしいたけだけにして、ほかの初めての食材と重ねない
少量から、加熱しっかり、平日午前中。
この3つを守るだけで、ぐっと落ち着いて見守れますよ。
食べさせたあとは、肌や口のまわりに赤みやぶつぶつが出ていないか、機嫌や体調に変わりがないかを見てあげてください。
気になる様子があれば、自己判断せず小児科に相談しましょう。
なお、しいたけには、加熱が不十分なときにかゆみのある発疹が出る「しいたけ皮膚炎」と呼ばれるものが知られています。
これは一般的な食物アレルギーとは仕組みが異なるとされていますが、いずれにしてもしいたけはしっかり中まで加熱して与える、というのが共通して大切なポイントになります。
干ししいたけは1歳を過ぎてから
しいたけといえば干ししいたけを思い浮かべる方もいるかもしれませんが、干ししいたけは生のものより水分が少なく、弾力や繊維がより強くなっています。
かみ切るのが難しく、のどに詰まる心配もあるので、干ししいたけそのものを食べさせるのは1歳を過ぎてからにしておくと安心です。
ただ、干ししいたけの戻し汁はうま味が豊かなので、だしとしてなら早めの時期から活用できます。
「身は遅め、だしは早め」という考え方は、生でも干しでも共通なんですね。
私はゆでたしいたけをまとめてみじん切りにして、製氷皿で冷凍ストックしていました。
これが本当にラクで、おかゆやうどんにポンと足すだけ。
最初のころ、刻み方が甘くてうんちにそのまま出てきたことがあって、「あ、まだ大きかったか」と切り方を見直したのを覚えています。
とろみをつけてあげたら、急に食べっぷりがよくなりました。
しいたけデビューでつまずきやすいポイント
最後に、しいたけを離乳食に取り入れるときにありがちな「やってしまいがちなこと」をまとめておきます。
先に知っておけば、避けられる失敗ばかりです。
ひとつめは、時期を急いでしまうこと。
中期のうちから身を食べさせようとすると、かむ力が追いつかず、丸飲みになってしまうことがあります。
後期までは、だしで楽しむ。
これで十分です。
ふたつめは、加熱や刻みが足りないこと。
しいたけは中までしっかり火を通し、細かく刻むのが基本。
「これくらいでいいかな」が、丸飲みやそのまま排出につながりやすいんです。
少し手間でも、ていねいに。
みっつめは、干ししいたけをそのまま使ってしまうこと。
生のものと同じ感覚で身を食べさせると、かたくて赤ちゃんが処理しきれません。
干ししいたけは、1歳まではだし役に徹してもらいましょう。
そして、しいたけは無理に食べさせなくてもいい食材でもあります。
香りに敏感な赤ちゃんだと、嫌がることもあります。
食べてくれないときは一度お休みして、しばらくしてからまた試せば大丈夫。
きのこは離乳食で必ず食べさせなければいけないものではないので、肩の力を抜いていきましょう。
まとめ:しいたけは後期からゆっくり始めれば大丈夫
しいたけを離乳食に取り入れる時期と方法を、あらためて整理しますね。
- しいたけの身は、生後9カ月ごろの離乳食後期からが目安
- 繊維が多くかみつぶしにくいので、後期のかむ力に合わせて始める
- だしなら早い時期から使える(開始時期は進み具合に合わせて)
- 軸は落としてかさだけを使い、細かく刻んでしっかり加熱する
- 初めては少量から、平日の午前中に、しっかり加熱して
- 干ししいたけそのものは1歳を過ぎてから
- うんちにそのまま出ても、元気なら心配しすぎなくて大丈夫
後期に入って、赤ちゃんが歯ぐきでもぐもぐする姿が見られるようになったら、まずはだしから、そして細かく刻んだ身へ。
ひとつずつ進めていけば大丈夫です。
新しい食材をひとつクリアできると、「ちゃんと進められているな」と、自分のことも少し認めてあげられますよね。
しいたけが食べられるようになれば、献立の幅もぐっと広がります。
いつか家族みんなで同じ鍋を囲める日を思い浮かべながら、お子さんのペースで、ゆっくり試していけたらいいですね。