
結婚して間もないのに離婚することになって、いただいたご祝儀をどうすればいいんだろう…って、ふとした瞬間に頭をよぎりますよね。
お祝いしてくれた人たちの顔が浮かんで、「返さなかったら常識がないと思われるかな」「でも、いくら返せばいいの?」と、もやもやが止まらない。
まわりに気軽に相談できる話でもないし、一人でスマホを握りしめて検索している…そんな夜かもしれません。
大丈夫です。
この記事では、ご祝儀を返すべきかどうかの考え方から、金額の目安、渡すタイミング、親族・友人・職場それぞれへの対応、そして添える言葉の例まで、順番に整理してお伝えします。
読み終わるころには、「私の場合はこうすればいいんだ」と、自分の中で答えが見えているはず。
気持ちの整理もつけて、落ち着いて次の一歩を踏み出すための材料になればうれしいです。
ご祝儀は必ずしも返さなくていい!ただ誠意を見せる場面はある
最初にいちばん知りたいところからお話しします。
いただいたご祝儀を、法律上の義務として返さなければいけない、ということはありません。
だから「返さなかったら訴えられるかも」なんて心配は、まずしなくて大丈夫です。
ただ、義務はないとはいえ、「気持ちとして何かしらの誠意を見せたほうがいい場面」があるのも事実。
とくに結婚から間もない時期だったり、特別にお世話になった相手だったりすると、ちょっとした配慮があるだけで、その後の関係がぐっと穏やかになります。
ここで覚えておいてほしいのは、「全員に同じ対応をしなくていい」ということ。
相手との関係や、いただいた金額、結婚式をしたかどうかで、ちょうどいい対応は変わってきます。
焦って一律にお金を返す必要はないんです。
まずはここで肩の力を抜いてくださいね。(深呼吸、ひとつしましょう)
そもそもなぜ返す義務がないと言えるのか
「義務はない」と言われても、なんだかすっきりしない…という方のために、その理由をもう少し丁寧にお話しします。
ここが腑に落ちると、これからの判断がぐっと楽になりますよ。
ご祝儀は応援の気持ちとして贈られたお金だから
ご祝儀は、「これから始まる二人の生活を応援したい」という気持ちで贈られるものです。
お金を貸したわけでも、何かと交換する約束をしたわけでもありません。
いったん相手から自分の手に渡ったお金は、基本的に贈った側から「やっぱり返して」と一方的に求められる性質のものではない、と考えられています。
法律の専門家の解説でも、いただいたご祝儀に返還の義務はない、という見解が共通しています。
結婚という出来事をお祝いしてくれた、その気持ちに対するものなので、結婚生活が長く続いたか短かったかで返す・返さないが決まるわけではない、という整理です。
結婚式に来てくれた人へのお返しは済んでいることが多いから
ここ、意外と見落としがちなポイントなんです。
結婚式を挙げて、その場に来てくれた方には、お料理と引き出物という形で、すでにお返しをしているという考え方が一般的です。
つまり、披露宴に出席してご祝儀をくださった友人や同僚に対しては、あらためて何かを返さなければいけない、ということは基本的にありません。
「あの日のおもてなしがお返しだった」と考えれば、少し気持ちが軽くなりませんか。
お祝いの気持ちは結婚した時点で届いているから
これは法律というより、お祝いというものの考え方の話。
ご祝儀は「結婚おめでとう」という、その瞬間の気持ちを形にしたものです。
あなたが結婚を決めて、その報告を受け取ったとき、相手はもう心からお祝いの気持ちを贈ってくれている。
だからこそ、たとえ結婚生活が短く終わってしまっても、「お祝いしてくれた事実」そのものが消えるわけではないんです。
「申し訳ない」と感じる気持ちは大切に。
でも、必要以上に自分を責めなくて大丈夫ですよ。(自分を責める気持ち、痛いほどわかります)
実は私自身、結婚して数ヶ月で離婚を決めたとき、いちばん最初に悩んだのがこのご祝儀のことでした。
離婚そのものより、お祝いしてくれた人たちへの申し訳なさで眠れなくて。
「義務はない」と知ったときは、正直ほっとしたのと同時に、「じゃあ気持ちとしてどうしたいか」を自分で決めればいいんだと、肩の荷が少し下りた感覚がありました。
相手によって変わるちょうどいい対応の目安
ここからは、いよいよ「じゃあ具体的にどうすればいいの?」という話に入ります。
大事なのは、相手との関係によって対応を分けること。
ひとつずつ見ていきましょう。
親族へは金額が大きいぶん丁寧に対応する
親族からのご祝儀は、10万円を超えるような高額になることも多いですよね。
金額が大きいぶん、ここはいちばん丁寧に対応したいところです。
もし何かお返しをするなら、いただいた額の3分の1ほどを目安にすると、相手に気を遣わせすぎません。
高額のお祝いにきっちり半分を返すと、かえって「他人行儀」「水くさい」と感じさせてしまうことがあるので注意してください。
それと、親族については両家で考え方が違うこともよくあります。
「うちの親戚はきちんと返す家」「あちらはそういうのは気にしない家」など、家ごとの空気があるんですよね。
迷ったら、ご自身のご両親に一度相談してみるのがいちばん確実です。
友人へは状況によって対応が分かれる
友人への対応は、結婚式に来てくれたかどうかで変わります。
披露宴に出席してくれた友人には、先ほどお話ししたとおり、引き出物とお料理がお返しになっているので、追加の対応は基本的に不要です。
一方で、式には呼ばなかったけれどご祝儀やお祝いを贈ってくれた友人には、いただいた額の半分から3分の1ほどの品物をお返しすると、気持ちが伝わります。
職場や上司へは報告とお礼をセットで考える
職場関係は、お返しの品そのものよりも、きちんと報告して、お礼とお詫びの一言を伝えることがいちばん大切です。
お金やお祝いをもらいっぱなしで、何の説明もないまま…というのが、いちばん印象を悪くしてしまうんですね。
もし会社の福利厚生として出たお祝い金であれば、お返しは基本的に不要です。
社長個人や上司が個人的に包んでくださった場合は、個別に対応を考えましょう。
連名でいただいたときは、一人ずつ分かるように、小分けできるお菓子などを用意すると親切です。
報告の順番にも気を配ってください。
直属の上司を飛ばして、先に同僚や人事に話が伝わってしまうと、上司の気分を害してしまうことがあります。
まずは直属の上司から、が基本です。
金額・品物・タイミングの具体的な決め方
「相手別はわかったけど、もっと具体的に知りたい」という方へ。
ここでは金額や品物、渡す時期を、ぐっと実践的にお伝えします。
金額は半返しか3分の1返しが基本の目安
何かお返しをすると決めた場合の金額の目安は、次のとおりです。
- 友人や同僚など対等な関係:いただいた額の半分(半返し)
- 上司や親族、高額(10万円以上)の場合:いただいた額の3分の1
あくまで目安なので、きっちり計算しすぎなくて大丈夫ですよ。
品物は消えものや使えるものを選ぶと無難
お返しの品は、相手の負担にならないものがおすすめです。
- カタログギフト(相手が好きに選べて失敗が少ない)
- お菓子やお米などの食べもの(いわゆる消えもの)
- タオルなど日常で使えるもの
現金や商品券だけをそのまま返すのは、目上の方に対しては避けたほうが無難です。
「お金を返された」という、ちょっと冷たい印象を与えてしまうことがあるんですね。
どうしても金額をはっきり返したい場合は、商品券に小さな品物とメッセージを添えると、ぐっと印象がやわらかくなります。
タイミングは離婚の報告から一ヶ月以内を目安に
渡す時期は、離婚を報告してから一ヶ月以内くらいが一つの目安です。
だらだらと先延ばしにすると、かえって気まずくなってしまうもの。
報告とお返しを同じタイミングにまとめてしまえば、相手も一度で受け取れて、お互いに気が楽です。
添える言葉と、やってはいけない対応
最後に、お返しに添える言葉と、思わずやってしまいがちな失敗について触れておきます。
ここを知っておくだけで、無用なトラブルを避けられますよ。
手紙やメッセージには離婚の理由を書かない
お返しに一言添えるとき、いちばん大事なのは離婚の理由を細かく書かないこと。
相手は理由の説明を求めているわけではありませんし、詳しく書くほど重い印象になってしまいます。
感謝とお詫びを、さらっと前向きに伝えるくらいでちょうどいいんです。
たとえば、友人にはこんな感じ。
実は、このたび離婚することになりました。
せっかくお祝いしてもらったのに、心配をかけてしまって申し訳ない気持ちです。
心ばかりですが、お礼の品を送りますね。
これからもどうぞよろしくお願いします。
これくらい自然な言葉で十分。
かしこまりすぎなくて大丈夫です。
元配偶者側の親族とは直接やり取りしない
これは覚えておいてほしい注意点です。
元配偶者の親族からいただいたご祝儀については、自分が直接やり取りしようとすると、こじれやすい傾向があります。
実際に、相手の親御さんから「ご祝儀を返してほしい」と求められて、金額をめぐってもめてしまうケースは少なくありません。
元配偶者側へのお返しや返金の話は、できるだけ元配偶者を通して進めるほうが、感情的なトラブルを避けやすいです。
お金の返還を求められた場合も、その場で安易に応じず、一度落ち着いて考えることをおすすめします。
再婚することになっても同じ相手にお祝いを求めない
少し先の話になりますが、これもよくある失敗なので触れておきますね。
もしこの先、再婚することになったとき、一度目にお祝いしてくれた人へ、もう一度お祝いを期待するような振る舞いは、いちばん敬遠されます。
「前のご祝儀も返してもらってないのに」と感じる人が、どうしても出てきてしまうからです。
再婚のときは、その相手を招待しない、あるいは相手に気を遣わせない形にする、という選択肢も頭に置いておくといいかもしれません。
私は、特にお世話になった親戚と、結婚式で余興までしてくれた親友にだけ、お菓子の詰め合わせと短い手紙を送りました。
全員に何かしなきゃ、と最初は思い詰めていたんですが、相手を絞ったことで気持ちにも余裕ができて。
手紙を受け取った親友から「気にしないでいいのに、ありがとう」と返事が来たときは、思わず泣いてしまいました。
自分の状況に合わせて誠意を伝えれば大丈夫
ここまでお話ししてきたことを、最後に整理しますね。
- ご祝儀を返す法律上の義務はない
- 結婚式に来てくれた人へは、引き出物とお料理でお返し済み
- お返しをするなら、対等な相手には半返し、目上や高額には3分の1が目安
- 品物は消えものや使えるものを選び、現金だけを返すのは目上には避ける
- 渡すのは離婚報告から一ヶ月以内、報告とセットにすると楽
- 手紙に離婚理由は書かず、感謝とお詫びを前向きに
- 元配偶者側の親族とは直接やり取りしない
いちばん大切なのは、お世話になった相手に「報告」と「ありがとう・ごめんね」の一言を伝えること。
これさえできていれば、常識のない人だなんて思われません。
ご祝儀のことで頭がいっぱいになっていた時間も、ここまで読んでくださったあなたなら、きっともう少し落ち着いて向き合えるはず。
誰にどう対応するか、自分なりの答えがぼんやりとでも見えてきたなら、それで十分です。
離婚という出来事は、決してあなたを「常識のない人」にはしません。
お祝いしてくれた人への感謝を忘れずに、できる範囲で誠意を伝えられたら、それはもう立派な区切りです。
重く抱え込んでいた荷物を、ひとつずつ下ろして、あなたが自分のペースで前を向いていけたら…そんなふうに思います。
あなたの新しい毎日が、穏やかなものになりますように。